受験勉強も大事ですが、資格はなりたい自分に近づくための手段。合格後の「仕事のイメージ」を抱くことも大事です。このコーナーでは、資格の世界を知るのに役立った本や映画などを合格者が紹介します。
“それが人生なんだ”と思える「べてるの家」の不思議な魅力
べてるの家の「非」援助論−そのままでいいと思えるための25章
おすすめの理由
衝撃を受けた1冊です。そうだなぁと感じた1冊でもあり、仕事をしていて道を脱線しないようにと次のフレーズをよく思い出します。「『生きていく上での当たり前の苦労』を勝手に奪ってはいけない」。人生の苦労を、自立や社会復帰という聞こえの良い援助で軽減しようとしていないか。障害があろうとなかろうと誰でも抱える苦労や、人との関係で悩み悲しむこと、怒ること、傷つけ傷つけられること、恨むことに、私の余計なお世話で保護膜を張ろうとはしていないか、吟味しつつ働いています。一方、仕事に関わらず、私個人の人生にとっても、あてはまるフレーズです。前述の苦労に加え、激しく怒り狂ったり、不平不満に流されたり、人に優しくなれず後悔したり、などなど尽きませんが、それでも「それで順調」なんだと自分につぶやける、「それが人生であり、生きていく苦労なんだ」と思える、そんな本です。
(hdjckさん・精神保健福祉士)