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第7回 他のものへの代用、活用を考えてみよう!
いらないものも視点を変えてみると…
シンプル発明は、日々の暮らしを心豊かなものにしていくことをめざすものです。したがって、そのテーマは遠いところにあるものではなく、すぐ身近なところにあるものです。
たとえば、私たちは毎日多くのゴミを排出しています。また、不用と思っているものもたくさんころがっています。しかし、ちょっとシンプル発明の気持にスイッチを切り替えてみると、不要と思われたものが生きた宝に変わっていくこともあります。
たとえば、私たちは毎日多くのゴミを排出しています。また、不用と思っているものもたくさんころがっています。しかし、ちょっとシンプル発明の気持にスイッチを切り替えてみると、不要と思われたものが生きた宝に変わっていくこともあります。
マニキュアの空き瓶から生まれたのは…
不用品の活用から大きな発明が生まれたエピソードを紹介しましょう。アメリカのベーティ・ネスミスさんは、マニキュアの空き瓶がいたるところに捨てられているのを見た時、「これを何かに活用できないか」と考えました。そして、マニキュアの空き瓶に、薄めた白い絵具を入れておくことにしました。何に使うのでしょうか? 実は、タイプライターで文字を打った時、必ず誤字が出てきます。そのとき、打ち間違えた文字の修正に使ったのです。
この彼女の不用品の活用は、その後、文字の修正液の発明につながり、死後、その遺産は5000万ドルを超えていたといわれています。このように身の回りの不用品が大きな宝を生み出すこともあるのです。
この彼女の不用品の活用は、その後、文字の修正液の発明につながり、死後、その遺産は5000万ドルを超えていたといわれています。このように身の回りの不用品が大きな宝を生み出すこともあるのです。
ペットボトルの使い方を考えてみよう!
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筆者は、「空のペットボトル」の活用について、シニアの方にアンケートを採ってみたことがあります。20分の時間で、さまざまな用途が出てきました。以下に、それらの一部を挙げてみます。
<そのまま入れ物として>
調味料入れ/パスタ入れ/非常食(お米を入れて保存)
<切って入れ物として>
小物入れ/乾物入れ/ペットのエサ入れ
<計測用に>
調味料等のメジャーカップ/砂時計
<スポーツに>
ダンベル(水や砂を入れて)/水泳のビート板/救命具
<寝具代わりに>
枕/ウォーターベッド/足置き(暑い日に水を入れて)/湯たんぽ
<趣味・遊びに>
花活け/ジョウロ/シャベル/メガホン/マラカス/虫かご/水槽/ロケット
<その他>
お風呂の水かさ増し/ちり取り/緩衝材(細かくして)
いかがでしょうか。捨てられたペットボトルも使い方によっては、生活の中で生かされることになります。今度は、あなた自身で、空きペットボトルの活用法を考えてみてください。
「窮地」で生まれる「窮知」
ペットボトルの使用法では、上記のほかに「緊急時の携帯用トイレ」というアイデアもありました。緊急の場合において、他に代用できる物はないかとアイデアを出せることは、何よりも重要なことです。
第一次南極観測の西堀栄三郎隊長の厳寒の観測基地でのとっさのアイデアは、今でも語り草になっています。雪上車の軸受けのボルトが折れたとき、凍った氷で部品を代用したり、燃料を運ぶために、包帯と氷でパイプをつくり、輸送したといわれています。
「窮地」に追い込まれると、究極の知恵ともいうべき「窮知」が生まれてくるようです。
第一次南極観測の西堀栄三郎隊長の厳寒の観測基地でのとっさのアイデアは、今でも語り草になっています。雪上車の軸受けのボルトが折れたとき、凍った氷で部品を代用したり、燃料を運ぶために、包帯と氷でパイプをつくり、輸送したといわれています。
「窮地」に追い込まれると、究極の知恵ともいうべき「窮知」が生まれてくるようです。