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第6回 先人のチエを生かし、変えてみよう!
“おばあちゃんの知恵”は貴重な財産!
「世の中で皆が新しいといっているものも、本当の意味で、新しいものは何もない。全部先人の残した、古い材料の新しい組み合わせに過ぎない」と、いわれています。『アイデアのつくり方』の著者、ジェームス・W・ヤングも、アイデア作成のベースが「既存の要素の新しい組み合わせ」であることを強調しています。
このように、私たちは先人たちの開発したチエの蓄積によって生活しているといっても過言ではありません。家庭生活においても、“おばあちゃんの知恵”といわれているものほど貴重な知恵袋はありません。昔はそれぞれの家庭において、その知恵が代々引き継がれていったものです。
NPO法人「おばあちゃんの知恵袋の会」のホームページには、そうした知恵の数々が読者から寄せられています。火傷に蕗(ふき)の葉、虫刺されに石鹸水、乾燥させた茶がらで部屋の臭い消し等々、それぞれの家庭において、おばあちゃんの知恵が、生かされているようです。
実は、このような長い経験の中から生まれてきた知恵ほど、貴重なものはありません。それは知的財産ともいえます。核家族化が進むなか、シニアの人たちは、こうした知恵の伝承が行われてきた最後の世代になるかもしれません。その財産を活用することは社会的にも求められていくことでしょう。
このように、私たちは先人たちの開発したチエの蓄積によって生活しているといっても過言ではありません。家庭生活においても、“おばあちゃんの知恵”といわれているものほど貴重な知恵袋はありません。昔はそれぞれの家庭において、その知恵が代々引き継がれていったものです。
NPO法人「おばあちゃんの知恵袋の会」のホームページには、そうした知恵の数々が読者から寄せられています。火傷に蕗(ふき)の葉、虫刺されに石鹸水、乾燥させた茶がらで部屋の臭い消し等々、それぞれの家庭において、おばあちゃんの知恵が、生かされているようです。
実は、このような長い経験の中から生まれてきた知恵ほど、貴重なものはありません。それは知的財産ともいえます。核家族化が進むなか、シニアの人たちは、こうした知恵の伝承が行われてきた最後の世代になるかもしれません。その財産を活用することは社会的にも求められていくことでしょう。
アイデアをものにする「目」
先人たちの既存の知恵を活かし、アイデアを生み出していくには、着眼点、つまり、どこに「目」をつけていくかがポイントになります。
こんな話があります。ある南の島に二人の靴のセールスマンが、売り込みにやってきました。一人は現地の人がだれも履物をはいていないのを見て、「これでは売れない」と、すぐあきらめて島を引き揚げました。もう一人は「しめた! だれもはだしだから、靴の良さをPRすると、売れる」と判断して、全島民に売り込むことに成功しました。
このように、同じものを見ても人によってとらえ方が違ってくるものです。したがって、アイデアをモノにするには、どんなところに「目」をつけていくか(着眼)が、とても重要です。
たとえば、ビールの製造工程のベルトコンベアに着眼した、白石義明さんは、それをヒントとして、「コンベア附調理台」、いま隆盛の「回転寿司」のシステムを開発しました。
このような人は、なにも特別な「目」をもっているわけではありません。何かを考案してみたい、何かもっと便利なものはないか、など、問題意識をもつことによって、どんな人でも、いろいろなものを見る「目」が強化されていくことになります。それが、アイデアライフの道を拓いていくことになります。
こんな話があります。ある南の島に二人の靴のセールスマンが、売り込みにやってきました。一人は現地の人がだれも履物をはいていないのを見て、「これでは売れない」と、すぐあきらめて島を引き揚げました。もう一人は「しめた! だれもはだしだから、靴の良さをPRすると、売れる」と判断して、全島民に売り込むことに成功しました。
このように、同じものを見ても人によってとらえ方が違ってくるものです。したがって、アイデアをモノにするには、どんなところに「目」をつけていくか(着眼)が、とても重要です。
たとえば、ビールの製造工程のベルトコンベアに着眼した、白石義明さんは、それをヒントとして、「コンベア附調理台」、いま隆盛の「回転寿司」のシステムを開発しました。
このような人は、なにも特別な「目」をもっているわけではありません。何かを考案してみたい、何かもっと便利なものはないか、など、問題意識をもつことによって、どんな人でも、いろいろなものを見る「目」が強化されていくことになります。それが、アイデアライフの道を拓いていくことになります。
おばあちゃんの知恵から生まれたシンプル発明
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おばあさんの知恵というのは、色鮮やかなぬか漬をつくるために、ぬか床に鉄釘を入れておくというものでした。こうすると、釘の鉄分によって、ナスやキュウリなどの色が鮮やかになるのです。昔は「ぬか床に古釘」といって、どの家庭でも長い間やっており、だれでも知っていることでした。しかし今では、釘で手にけがをするおそれや、マニキュアをした手でぬか漬けを混ぜることへの抵抗感などから、だんだんとやる人も少なくなってきました。
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しゃもじの材料を鉄にするという、まったくシンプルな発明ですが、今や多くの家庭で役立つアイテムになっています。