第6回 「夫育て」の成功例(2)
前回同様、東京・小平市の主婦グループメンバーの成功例をご紹介します。草(くさ)登美子さんのお話です。
会社人間からは、なかなか脱却できず…
「人間ホメられれば悪い気はしないと思いますが、長年連れ添った夫婦の場合、ホメることは、照れもあってかなかなかうまくはできません。主人は定年になって以来、家で気ままに好きなことをやっており、まじめ一筋の会社人間からはすぐには脱却できませんでした。私が、ボランティアや趣味などの集まりに出かけることが多かったため、主人にも外へ出て何かするようにすすめたのですが、一向に聞く耳を持ってくれませんでした。
しかし今では、私が外に出かけているとき、主人は留守番や掃除をしてくれたり、洗濯物を取り込んでくれたり、私の帰りが遅いときには、たまにですが台所の掃除までしてくれています」
しかし今では、私が外に出かけているとき、主人は留守番や掃除をしてくれたり、洗濯物を取り込んでくれたり、私の帰りが遅いときには、たまにですが台所の掃除までしてくれています」
台所の掃除をホメたのがきっかけで…
「定年当初主人は、台所はもちろん、掃除やその他の家の中のことをするのは、男の沽券(こけん)にかかわるとの考えを持っておりましたから、このように主人が変わるなどとは、まったく考えられませんでした。
振り返ってみると、いつだったか、油汚れのひどい台所が見違えるように掃除されていることがうれしく、感激してホメたことがきっかけとなったようです。そのとき以来、主人自ら掃除やゴミ出しなどをやってくれるようになり、私としてはおおいに助かっています(笑)」
振り返ってみると、いつだったか、油汚れのひどい台所が見違えるように掃除されていることがうれしく、感激してホメたことがきっかけとなったようです。そのとき以来、主人自ら掃除やゴミ出しなどをやってくれるようになり、私としてはおおいに助かっています(笑)」
夫は立派なボランティア!
「主人は、自分が外に出ることは苦手ですが、私がボランティアをやって喜ばれたり、ホメられたり、感動したりしたことの話をうれしそうに聞いてくれます。主人に話を聞いてもらった私は、いい気持ちになり、ヤル気を起こさせてもらっていることに気づかされます。主人は家にいながら、私にボランティアをやってくれているのだと実感しています」
妻(アナタ)にヤル気を起こさせることも、立派なボランティアの一つです。「ホメ」の効用、かくのごとしです。
妻(アナタ)にヤル気を起こさせることも、立派なボランティアの一つです。「ホメ」の効用、かくのごとしです。
- 著者である木原孝久先生の活動は、こちらをご覧ください
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住民流福祉総合研究所
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