第４回 夫をその気にさせる「ホメ10原則」

　夫をホメることから始めようと言いましたが、私たち日本人にとって、この「ホメ」という行為は、なかなかの難題です。
　ホメるのが嫌いなのか、苦手なのか、人はそう簡単にホメるものではないというヘンな意識が染みついているからなのか。「いいこと」をした方も、それをあまり言いふらすものではないという「美徳」が、日本社会には残っています。

　その点、アメリカ人のホメ上手は見事というほかありません。ホメ行為を無条件に解放していて、見ていて気持ちがいいくらいです。
　私の娘がアメリカの大学に行っていた頃、学校から届いた娘の成績表には、「あなたの娘さんはエクセレント！」と最大級のホメ言葉が並んでいました。「娘もなかなかやるわい」とニヤついていたら、すぐに娘から電話が。「パパ、こっちの国の人はオーバーにホメるから、（成績表も）割り引いて読んでね」。
　でも、そうやってホメられた結果、娘の成績がグンと上がったことも事実です。アメリカでは、ホメる効果をとても大事にしているのでしょう。

　会社時代、男性はプラスマイナスの評価をされながら働いてきました。それが一転、何をしても「当たり前」と言われてしまう毎日。夫にとっては耐えられないことかもしれません。

　ホメ方にはコツがあります。ここで10の原則を紹介しましょう。


１．とにかくオーバーにホメる
　「１やった行為に１だけホメれば」などとケチらずに、奮発して10ぐらいはホメてみましょう。そうすれば「よし、もっと頑張ってみるか」と本人のさらなる奮起が期待できます。


２．すぐにホメる
　本人も忘れた頃になって「そういえば、あの時の○○は素晴らしかったわ」なんて言っても、あまり効果はありません。


３．毎回ホメ方を変える
　ワンパターンのホメ方では、ありがたみが薄れていってしまいます。毎回、少しずつでもいいから、言い方を変えてみましょう。


４．本人のプライドを満足させる
　「やっぱり、あなたでなくっちゃ」とか「さすがだね」とか…。このようなホメ方は、男性のプライドを上手にくすぐります。


５．誰にホメられたら喜ぶか？
　ホメられる側が「権威」と認めている相手ほど、効果が高まります。サラリーマンだったら部長や社長といったところでしょうか。


６．どの部分をホメてもらいたいのか？
　「ここをホメてもらえるとうれしい」というポイントを探しましょう。例えば料理だったら、特に工夫したらしい部分をホメるとか。

７．間接的にホメる
　「Ａ子さんが、あなたのことをホメてたわよ」などと、さりげなく言ってみましょう。「間接的に」というところに真実味がでてきます。


８．食べ物には抜群の効果あり
　人間は、食欲が満たされれば無条件に心地よさを感じるものです。これと「ホメ」をピッタリくっつけるのがポイントです。


９．「ホメ」より「感謝」を！
　「よくできましたね」とホメられるより、「ありがとうございました」と感謝される方が、本人の満足度は高くなります。


10．「ごほうび」があればさらによい
　お小遣いを増やす、好きな料理が一品増えるなど、具体的な報酬があれば、ホメの効果はさらに上がります。


　アナタのご主人の場合、どの方法が一番効果的ですか？