第3回 〈ステージ1-Step2〉自己イメージを確認しよう
堀越 弘(キャリアステージ研究所代表)
前回は、「悩みや不安は考えないようにするより、直視したほうが結果的に解決もはやくなる」ということをお伝えしました。今回のStep2では、解決に向けてどのような気持ちや態度で臨んだらよいのかを一緒に考えていきましょう。
ここでは、自己イメージ、つまり「自分が、自分に対して抱いているイメージ」を確認することから始めたいと思います。この自己イメージは、長年の経験や信念などによって作られていきます。そして、さまざまな場面でとる自分の行動は、この自己イメージによって影響を受けるといわれています。
それでは、次のワークシートの問いに、取り組んでみてください。
ここでは、自己イメージ、つまり「自分が、自分に対して抱いているイメージ」を確認することから始めたいと思います。この自己イメージは、長年の経験や信念などによって作られていきます。そして、さまざまな場面でとる自分の行動は、この自己イメージによって影響を受けるといわれています。
それでは、次のワークシートの問いに、取り組んでみてください。
[ワークシート2]
問1.
あなたは、自分の長所と短所の両方を認めていますか。
また、あなたの長所と短所について、親しい人の指摘することに納得できますか。
もし、納得できないとすれば、それはどのようなところでしょうか。
問2.
あなたは、自分の人生を決めているのは誰だと思いますか。
AとBのどちらの考え方に近いでしょうか。
A)自分が、自分の人生を決定している。
B)自分以外のもの(運や偶然、他者)によって、自分の人生は決定されている。
問1.
あなたは、自分の長所と短所の両方を認めていますか。
また、あなたの長所と短所について、親しい人の指摘することに納得できますか。
もし、納得できないとすれば、それはどのようなところでしょうか。
問2.
あなたは、自分の人生を決めているのは誰だと思いますか。
AとBのどちらの考え方に近いでしょうか。
A)自分が、自分の人生を決定している。
B)自分以外のもの(運や偶然、他者)によって、自分の人生は決定されている。
「自分を肯定する」ことの意味
それならば、自分の良さや欠点、また強さや弱さもすべて含めて、あるがままの自分を認め、受け入れてはいかがでしょうか。この「ありのままの自分を受け入れる」、いいかえれば「自分を肯定する」ことは、自分自身をかけがいのない一人の人間として大切にし、信頼することから生じるといえます。
そして、自分を信頼し肯定することによって、定年後という未知の世界に入っていくために必要な、「自分が選択したことに自分を賭けてみよう」とする勇気や、「問題を解決していこう」とする意欲が、湧き上がってくるといえるでしょう。
人生の主人公は自分
2つ目の問いは、人生の岐路に直面したとき、皆さんがどのような態度で臨もうとしているのかを考えていただくためのものです。
いままでの人生を振り返ったとき、自分で決定したいと思っても、状況が許さないこともあったでしょう。また自分で決めることに困難さを感じて、最初の一歩を踏み出すことができず、成り行きに任せてしまった経験もあったことと思います。このようなことは、今後もあるかもしれません。
ですが、自分の人生を、誰も自分に代わって生きてはくれない、という厳しい現実を考えてみると、人生の節目において、「自分のあり方を自分自身で選択し決断することによって、人生をつくりあげていく」という態度が、私たちに求められているのではないでしょうか。なぜなら、自分の人生は、自分が主人公なのですから。
いままでの人生を振り返ったとき、自分で決定したいと思っても、状況が許さないこともあったでしょう。また自分で決めることに困難さを感じて、最初の一歩を踏み出すことができず、成り行きに任せてしまった経験もあったことと思います。このようなことは、今後もあるかもしれません。
ですが、自分の人生を、誰も自分に代わって生きてはくれない、という厳しい現実を考えてみると、人生の節目において、「自分のあり方を自分自身で選択し決断することによって、人生をつくりあげていく」という態度が、私たちに求められているのではないでしょうか。なぜなら、自分の人生は、自分が主人公なのですから。
偶然の出来事を活かす力をもとう
ここで、「セレンディピティー」(serendipity)という言葉を紹介しましょう。この言葉は、18世紀のイギリスの作家ホレス・ウォルポールが自作の物語で最初に用いたもので、「求めずして思いがけないものを発見する能力」という意味をもっています。
長い人生の途上では、運や偶然に左右されることもあるでしょう。しかし、このセレンディピティーという力を発揮すれば、「運や偶然の中から貴重な発見をして、それを人生に活かしていくことができる」といえます。この考えをもっと展開すれば、「困難や不運な状況になっても、そこから意味を見いだし、次につながる何かをつかみとっていく」ことに通じると思います。
この力を身につけるのは難しいと思われるでしょうが、日頃から、「物事を柔軟に考え、好奇心を持ち続け、可能性があればやってみる」といった姿勢を心がけていけば、この力は磨かれていくといえます。
今回のワークはいかがだったでしょうか。私たちは、自分で選択・決断していくという“強さ”と、偶然も活かしていこうとする“しなやかさ”を持って、これからを歩んでいきたいものです。
長い人生の途上では、運や偶然に左右されることもあるでしょう。しかし、このセレンディピティーという力を発揮すれば、「運や偶然の中から貴重な発見をして、それを人生に活かしていくことができる」といえます。この考えをもっと展開すれば、「困難や不運な状況になっても、そこから意味を見いだし、次につながる何かをつかみとっていく」ことに通じると思います。
この力を身につけるのは難しいと思われるでしょうが、日頃から、「物事を柔軟に考え、好奇心を持ち続け、可能性があればやってみる」といった姿勢を心がけていけば、この力は磨かれていくといえます。
今回のワークはいかがだったでしょうか。私たちは、自分で選択・決断していくという“強さ”と、偶然も活かしていこうとする“しなやかさ”を持って、これからを歩んでいきたいものです。
(2008年6月10日)