「できるだけ時間や労力をかけずに合格したい!」。これは全受験生に共通する願いでしょう。この連載では、指導した受験生を全員合格に導いた実績をもつ筆者が編み出した「効果的学習法」を紹介していきます。
第10回 効果的学習法の概要
学習の概要
はじめに、図表-1を見てほしい。過去問の一般的な学習法は、例えば第10回問題集のすべての科目を解き、次に第9回の問題集、次に第8回の問題集・・・という具合に、すべての科目を終えてから次の回に移るというやり方だ(A:点線矢印)。
効果的学習法では、ある特定の科目を過去5年分(3年分でもよい)を通して行う(B:実線矢印)。ここが一般的な学習法との違いだ。「縦」ではなく「横」に流れていく。1つの科目について、「第10回」→「第9回」→「第8回」という具合(逆順でも可)に解いていく。つまり、1科目について問題集を「串刺し的に解いていく」という要領だ。
過去問数年分の同じ科目を解いていくと、類似する問題や他の問題と関連する問題があることに気づく。つまり、出題される問題は「核となる部分」を中心に、類似あるいは関連する問題が姿や形を変えて出題されていることがわかってくるのだ。
1科目につき、過去問5年分(3年分でも可)を「1クール」とする。試験の前月までには最低でも3クール終えることを目標とする。
過去問数年分の同じ科目を解いていくと、類似する問題や他の問題と関連する問題があることに気づく。つまり、出題される問題は「核となる部分」を中心に、類似あるいは関連する問題が姿や形を変えて出題されていることがわかってくるのだ。
1科目につき、過去問5年分(3年分でも可)を「1クール」とする。試験の前月までには最低でも3クール終えることを目標とする。
回答感覚
効果的学習法が目指すのは、科目の「核となる部分」を把握することにある。核となる部分は「感覚的にわかる」もので、自転車の乗り方や自動車の車幅感覚に似ている。理屈で説明できるものではなく、感覚的に理解できるものだ。「この問題、似た内容が以前にも出た!」という感覚がつかめればよい。この感覚をつかむのに、効果的学習法が「効果的」なのだ。
頻回に出題される問題は、それだけ重要度が高い。重要度が高い問題は、その科目の核となる部分だ。核となる部分は1つではなく複数あるが、それほど多いものではない。さらに、核となる部分は互いに関連し合っているので、問題を解きながら、解説を読みながら、脳に定着させてしまえばよい。
幾度となく練習することで体が覚える感覚、ここではそれを「回答感覚」と呼ぶことにする。
頻回に出題される問題は、それだけ重要度が高い。重要度が高い問題は、その科目の核となる部分だ。核となる部分は1つではなく複数あるが、それほど多いものではない。さらに、核となる部分は互いに関連し合っているので、問題を解きながら、解説を読みながら、脳に定着させてしまえばよい。
幾度となく練習することで体が覚える感覚、ここではそれを「回答感覚」と呼ぶことにする。