第10回　Ｎさん

　現在有料老人ホームで活躍されているＮさん。さっそく受験しようと思ったきっかけを聞いてみました。
　「現在は有料老人ホームでフロント業務や行事の企画運営等をしていますが、それまでにヘルパー２級としての経験がありました。ご利用者の生活を支えるケアプランについて勉強したいと思い、受験しようと思いました」
　ケアマネジャーの基礎資格を持っている人にとって、ケアマネジャーを取得することはステップアップにもなりますし、いい機会でもあります。Ｎさんの場合も前向きな気持ちでチャレンジされたようですね。

　さて、Ｎさんは受験資格を取得したあと、さっそく勉強を始めます。しかし受験勉強を進めるうえで困ったこともいくつかあったようです。
　「私は有料老人ホームでしか経験がありませんでしたから、現場と介護保険制度というものを勉強するにあたりギャップを感じました。また当時、認知症ケア専門士の第１次試験、第２次試験があり９月の面接が終わるまで落ち着きませんでした。ですからケアマネジャー試験の勉強時間が取れずに困りました（ただ結果的には認知症ケア専門士の勉強がとても役に立ちました）」

　受験するにあたり、勉強方法はとても大切ですね。さてＮさんはどのように勉強し合格したのでしょうか。聞いてみました。
　「１年目の受験では残念ながら不合格でした。その原因はいろいろな参考書に目移りしてしまったことが大きいと思います。そこで私が感じたことは、なるべく教材は絞ってやった方がいいと思いました。そのような経験から２年目は、３か月前からインターネットの通信教育で勉強し、８月末あたりから週１回セミナーに参加しました」
　Ｎさんのように多くの参考書に目移りしてしまうのは、良くあるケースです。すべて出来るわけではないのに買ってしまい、あれもこれもとなってしまうよりは、参考書を段階により使い分けた方が良いと思います。

　Ｎさんはインターネットの通信教育だけでなく、８月末あたりから週１回受験対策セミナーに参加し勉強しました。
　「前職場の友人と共に受験対策セミナーに参加しました。そこで終わってから食事等をして、受験に関することを話して意識が高まったり、またその他のことを話したりして気分転換できたのは結果的に良かったと思います」
　セミナーに参加するのも一つの方法です。他の受験者が必死に勉強している姿は刺激になりますし緊張感をもてるという点でも良いことですね。そうしてＮさんは受験に挑戦します。

　試験前日、当日合格されたＮさんはどのようなことを心がけたのでしょうか。
　「試験前日は業務を前倒しで行い、当日に備えゆっくり休み、試験に集中できるようにしました。あとはとにかく体調管理だと思います」
　当日を万全な準備で迎えたＮさんは、見事合格を手にします。Ｎさんに仕事のやりがいを聞いてみました。
　「一番のやりがいは、利用者さんの“ありがとう”という言葉と笑顔です」
　これから受験される方はぜひ参考にしてくださいね。