点眼薬は他の薬と違い、目というデリケートな器官に対して使用するため、また、成分を水溶液で溶かしているために、有効性・安全性・安定性・さし心地が大切です。
　そのためには、水溶液で薬剤を溶かし、溶かした薬剤を安定させ、涙と同じ浸透圧にして刺激をなくし、点眼液を腐らせず、成分によっては粘性をもたせるようにし、すべて無菌的に作られています。
　また、点眼容器・うち袋・溶解方法・保存方法にいろいろ工夫がされてます。売薬も含めて身近に感じる点眼薬ですが、このようなことから、点眼方法にも気をつかうことが大切です。


点眼の注意事項
・点眼液が何種類かある場合、さす順番は効果を期待するものを最後にさします。
・点眼液の間隔は５分以上空けます。
・点眼液によっては、さした後、目の表面に長く留まらせるため、ゲル化するものがあります。その場合、この点眼液は最後にさします。
・開封後、１か月で廃棄してください（種類によっては、開封・溶解後１週間というものも）。
・こぼれ落ちた液は、皮膚のトラブルの原因になることがあるので拭き取ります。
・容器の先端は汚染の原因となるので、まぶたやまつげにはつけないようにしてください。
・薬剤師が薬を渡すときの注意に従ってください。
（回答者：藤澤節子）