前の月の「今日の一問一答」の問題から20問を抜粋し、月に一回、「確認テスト」を開催します。満点がとれるまで繰り返しチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
8月分の確認テスト【問題と解答・解説】
問題(20問)と解答・解説
設問1
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律において、知的障害を有する者は、「精神障害者」の定義に含まれない。
【解答】×:精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第5条に、「この法律で「精神障害者」とは、統合失調症、精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患を有する者をいう」と規定されている。
【解答】×:精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第5条に、「この法律で「精神障害者」とは、統合失調症、精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患を有する者をいう」と規定されている。
設問2
学習障害(learning disorder)に対しては、障害による困難の実態の多様さに応じ、個性を活かした対処が必要である。
【解答】○:学習障害と密接な関係にあるものに注意欠陥・多動性障害(ADHD)がある。学習障害の子どもたちはADHDを併発している場合も多いといわれており、子どもたち一人ひとりに特化した対処が望まれる。
【解答】○:学習障害と密接な関係にあるものに注意欠陥・多動性障害(ADHD)がある。学習障害の子どもたちはADHDを併発している場合も多いといわれており、子どもたち一人ひとりに特化した対処が望まれる。
設問3
知的障害児の親が障害を受容するには、同じ障害のある子どもをもつ親同士の交流も有効である。
【解答】○:同じ障害児をもつ親同士の交流は、悩みの共有や情報交換を可能にし、障害の受容に有効となる。
【解答】○:同じ障害児をもつ親同士の交流は、悩みの共有や情報交換を可能にし、障害の受容に有効となる。
設問4
アルコール依存症者本人が依存に気がつけば、自分で飲酒量をコントロールできる。
【解答】×:アルコール依存症は、飲酒量をコントロールできない疾患である。したがって、アルコール依存症者は、依存に気づいたからといって、自分で飲酒量をコントロールすることはできない。
【解答】×:アルコール依存症は、飲酒量をコントロールできない疾患である。したがって、アルコール依存症者は、依存に気づいたからといって、自分で飲酒量をコントロールすることはできない。
設問5
障害の受容にピア・カウンセリング(peer counseling)は効果的である。
【解答】○:ピア・カウンセリングとは、同じ背景や問題をもつ者同士がお互いの問題を分かち合い共感的理解を示すことによって、ともに成長していくことを目的とするカウンセリングであり、障害の受容に効果的である。
【解答】○:ピア・カウンセリングとは、同じ背景や問題をもつ者同士がお互いの問題を分かち合い共感的理解を示すことによって、ともに成長していくことを目的とするカウンセリングであり、障害の受容に効果的である。
設問6
廃用症候群(disuse syndrome)は、いったん生じると改善できない。
【解答】×:症状が進行する前に予防的観点から対策を講ずることが重要であり、いったん生じると改善が不可能とはいえない。
【解答】×:症状が進行する前に予防的観点から対策を講ずることが重要であり、いったん生じると改善が不可能とはいえない。
設問7
前立腺は膀胱の上に位置する。
【解答】×:前立腺は男性のみにあり、膀胱の下に尿道を取り囲むように位置している。そのため、高齢者に多くみられる前立腺肥大症では、排尿障害が主症状としてみられる。
【解答】×:前立腺は男性のみにあり、膀胱の下に尿道を取り囲むように位置している。そのため、高齢者に多くみられる前立腺肥大症では、排尿障害が主症状としてみられる。
設問8
食道は、気管の前方にある。
【解答】×:食道は、長さ約25cmの器官で、気管の後方に位置する。
【解答】×:食道は、長さ約25cmの器官で、気管の後方に位置する。
設問9
胃ろうの利用者は、誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)のリスクが高いため口腔ケアを行うことが重要である。
【解答】○:経口摂取をしていない人は唾液による自浄作用が期待できず、口腔内は乾燥し、汚れが目立ち、口臭も強い傾向にある。また、誤嚥性肺炎のリスクも高いため、口腔ケアは必須となる。
【解答】○:経口摂取をしていない人は唾液による自浄作用が期待できず、口腔内は乾燥し、汚れが目立ち、口臭も強い傾向にある。また、誤嚥性肺炎のリスクも高いため、口腔ケアは必須となる。
設問10
たんぱく質は、1gにつき約9kcalのエネルギーを発生する。
【解答】×:1gにつき約9kcalのエネルギーを発生するのは脂質である。たんぱく質は1gにつき4kcalのエネルギーを発生する。なお、五大栄養素のなかでエネルギーを発生するのは、糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素である。
【解答】×:1gにつき約9kcalのエネルギーを発生するのは脂質である。たんぱく質は1gにつき4kcalのエネルギーを発生する。なお、五大栄養素のなかでエネルギーを発生するのは、糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素である。
設問11
急性膀胱炎(acute cystitis)の症状として、発熱が通常みられる。
【解答】×:急性膀胱炎では発熱は通常みられない。一方、膀胱炎と同じ尿路感染症である腎盂腎炎では発熱がみられる。
【解答】×:急性膀胱炎では発熱は通常みられない。一方、膀胱炎と同じ尿路感染症である腎盂腎炎では発熱がみられる。
設問12
利用者側に立った利用者の権利などの擁護活動を、アドボカシー(advocacy)という。
【解答】○:アドボカシーとは、援助過程において、援助者が利用者の権利を擁護するための活動である。
【解答】○:アドボカシーとは、援助過程において、援助者が利用者の権利を擁護するための活動である。
設問13
中途失聴者に情報を伝えるには、時間はかかるが筆談が確実である。
【解答】○:筆談は、話すのに比べて時間がかかる、細かなニュアンスが伝わりにくいなどの制約があるが、中途失聴者に情報を確実に伝えるには一番よい方法である。
【解答】○:筆談は、話すのに比べて時間がかかる、細かなニュアンスが伝わりにくいなどの制約があるが、中途失聴者に情報を確実に伝えるには一番よい方法である。
設問14
現代の日本では、限界集落の出現は大都市部に限定されている。
【解答】×:限界集落とは、住民の50%以上が65歳以上の高齢者であり、社会的共同生活の維持が困難となり、共同体としての機能を果たすことが限界に近づいている集落のことをいう。山間地域や離島など、過疎化や高齢化が進んでいる地域に多くみられる。
【解答】×:限界集落とは、住民の50%以上が65歳以上の高齢者であり、社会的共同生活の維持が困難となり、共同体としての機能を果たすことが限界に近づいている集落のことをいう。山間地域や離島など、過疎化や高齢化が進んでいる地域に多くみられる。
設問15
障害者総合支援法の訓練等給付費および特例訓練等給付費の支給は、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、共同生活援助(グループホーム)、施設入所支援の給付である。
【解答】×:訓練等給付費および特例訓練等給付費の対象となる障害福祉サービスは、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、共同生活援助の四つのサービスである。施設入所支援は介護給付費の対象である(障害者総合支援法第28条)。
【解答】×:訓練等給付費および特例訓練等給付費の対象となる障害福祉サービスは、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、共同生活援助の四つのサービスである。施設入所支援は介護給付費の対象である(障害者総合支援法第28条)。
設問16
就労移行支援は、就労を希望する障害者に対して、利用期限を定めずに、生産活動等の機会を提供することによって、就労に必要な知識や能力の向上を図る訓練等を行う。
【解答】×:就労移行支援の利用期限は「厚生労働省令で定める期間にわたり」とされており、その期間は、原則2年である。対象は、訓練を通じて適性に合った職場への就労等が見込まれる65歳未満の障害者である。
【解答】×:就労移行支援の利用期限は「厚生労働省令で定める期間にわたり」とされており、その期間は、原則2年である。対象は、訓練を通じて適性に合った職場への就労等が見込まれる65歳未満の障害者である。
設問17
ソーシャルインクルージョン(social inclusion)は、社会的な孤立や排除の問題に取り組むことを通じて、今日的な「つながり」の再構築を目指している。
【解答】○:ソーシャルインクルージョンは、すべての人々を社会的な孤立や排除から援護し、社会の構成員として包み支え合うという理念であり、相互共生的な社会が構成されることが重要であるという考え方をいう。
【解答】○:ソーシャルインクルージョンは、すべての人々を社会的な孤立や排除から援護し、社会の構成員として包み支え合うという理念であり、相互共生的な社会が構成されることが重要であるという考え方をいう。
設問18
介護保険法による居宅介護住宅改修費の支給は、住宅改修費支給限度額(原則20万円)の9割相当額の範囲内で、償還払い方式で支払われる。
【解答】○:居宅介護住宅改修費の支給限度額(20万円)の9割相当額(18万円)の範囲内で支給される。なお、転居、介護状況の重度化(要介護状態区分が3段階以上上昇)等の場合は、あらためて制度を利用することができる。
【解答】○:居宅介護住宅改修費の支給限度額(20万円)の9割相当額(18万円)の範囲内で支給される。なお、転居、介護状況の重度化(要介護状態区分が3段階以上上昇)等の場合は、あらためて制度を利用することができる。
設問19
介護保険では、訪問看護サービスを提供する者には、保健師、看護師、准看護師のほかに、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が含まれている。
【解答】○:介護保険法第8条第4項では「看護師その他厚生労働省令で定める者により行われる」とされており、介護保険法施行規則第7条により設問の記述のとおり規定されている。
【解答】○:介護保険法第8条第4項では「看護師その他厚生労働省令で定める者により行われる」とされており、介護保険法施行規則第7条により設問の記述のとおり規定されている。
設問20
介護給付は、要介護と認定されるまでは受けることができない。
【解答】×:緊急その他やむを得ない理由で要介護と認定されるまでにサービスを受けた場合で市町村が必要があると認めるときは、「特例居宅介護サービス費」「特例地域密着型介護サービス費」「特例施設介護サービス費」「特例特定入所者介護サービス費」の給付を受けることができる。
【解答】×:緊急その他やむを得ない理由で要介護と認定されるまでにサービスを受けた場合で市町村が必要があると認めるときは、「特例居宅介護サービス費」「特例地域密着型介護サービス費」「特例施設介護サービス費」「特例特定入所者介護サービス費」の給付を受けることができる。
- 出典
- 『速習 一問一答 介護福祉士国試対策2013』を一部改編