前の月の「今日の一問一答」の問題から20問を抜粋し、月に一回、「確認テスト」を開催します。満点がとれるまで繰り返しチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
6月分の確認テスト【問題と解答・解説】
問題(20問)と解答・解説
設問1
「障害者の権利に関する条約」は、2006年の第61回国連総会において採択され、2007年(平成19年)には日本政府も署名した。
【解答】○:「障害者の権利に関する条約」(障害者権利条約)は、障害者を対象とした初の国際条約で、障害に基づく差別を禁止している。2006年の第61回国連総会で採択され、日本政府は2007年(平成19年)9月28日にこの条約に署名した。2012年(平成24年)6月現在、批准はしていない。
【解答】○:「障害者の権利に関する条約」(障害者権利条約)は、障害者を対象とした初の国際条約で、障害に基づく差別を禁止している。2006年の第61回国連総会で採択され、日本政府は2007年(平成19年)9月28日にこの条約に署名した。2012年(平成24年)6月現在、批准はしていない。
設問2
脳卒中(stroke)の後遺症による麻痺の程度は、通常、上肢よりも下肢のほうが重い。
【解答】×:皮質脊髄路(錐体路)の主要な部分を手指の支配神経が占めており、また上肢・手指の動作は複雑で巧緻性が要求され、多くの筋の協調した運動が必要なため、麻痺は一般的には下肢よりも上肢のほうが重い。
【解答】×:皮質脊髄路(錐体路)の主要な部分を手指の支配神経が占めており、また上肢・手指の動作は複雑で巧緻性が要求され、多くの筋の協調した運動が必要なため、麻痺は一般的には下肢よりも上肢のほうが重い。
設問3
高次脳機能障害(higher brain dysfunction)のある人は、注意集中や意欲発動性の低下がほとんどみられないので、社会的行動面は安定している。
【解答】×:高次脳機能障害のある人は、記憶障害や注意障害などを中心に遂行機能障害、社会的行動障害のため、社会的な場面では不安定な状態とならざるを得ない。
【解答】×:高次脳機能障害のある人は、記憶障害や注意障害などを中心に遂行機能障害、社会的行動障害のため、社会的な場面では不安定な状態とならざるを得ない。
設問4
自閉症(autism)は、発達障害者支援法が定める発達障害である。
【解答】○:発達障害者支援法では、発達障害を「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」と規定されている。
【解答】○:発達障害者支援法では、発達障害を「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」と規定されている。
設問5
ノーマライゼーション(normalization)は、スウェーデンで初めて提唱された。
【解答】×:ノーマライゼーションの起源は、1950年代にデンマークの知的障害児の親の会が提唱したことに始まる。親の会の願いは、当時のデンマーク社会省社会福祉局長のバンク-ミケルセンを動かし、「1959年法」が制定され、そのなかでノーマライゼーションの理念が初めて導入された。
【解答】×:ノーマライゼーションの起源は、1950年代にデンマークの知的障害児の親の会が提唱したことに始まる。親の会の願いは、当時のデンマーク社会省社会福祉局長のバンク-ミケルセンを動かし、「1959年法」が制定され、そのなかでノーマライゼーションの理念が初めて導入された。
設問6
記憶には、記銘、保持、再生、忘却の四つの過程がある。
【解答】×:記憶の過程は、記銘(情報を入力する)、保持(記銘した情報を蓄える)、再生(保持した情報を取り出す)の三つから成り立っており、忘却は含まれない。
【解答】×:記憶の過程は、記銘(情報を入力する)、保持(記銘した情報を蓄える)、再生(保持した情報を取り出す)の三つから成り立っており、忘却は含まれない。
設問7
呼吸数を測定するときは、あらかじめ測ることを予告してから行う。
【解答】×:呼吸数の測定をされているとわかると、利用者は意識しそれまでと異なった呼吸状態になることがあるので、測定していることを気づかれないよう留意する必要がある。
【解答】×:呼吸数の測定をされているとわかると、利用者は意識しそれまでと異なった呼吸状態になることがあるので、測定していることを気づかれないよう留意する必要がある。
設問8
下大静脈の血液は左心室に入る。
【解答】×:下大静脈の血液は右心房に戻る。肺から左心房に戻った動脈血は、左心室から大動脈に送り出され、分岐する動脈を経て全身の組織に至る。身体全体へ血液を流通させる左心室から右心房へ至るこの流通を、体循環または大循環という。
【解答】×:下大静脈の血液は右心房に戻る。肺から左心房に戻った動脈血は、左心室から大動脈に送り出され、分岐する動脈を経て全身の組織に至る。身体全体へ血液を流通させる左心室から右心房へ至るこの流通を、体循環または大循環という。
設問9
肝臓は胆汁を分泌する。
【解答】○:肝臓は、右横隔膜の直下にある大きな臓器で、人体の物質代謝の中心である。そのはたらきの一つとして脂肪消化を助ける胆汁を分泌する。分泌された胆汁は胆嚢に貯えられ十二指腸内に排出される。
【解答】○:肝臓は、右横隔膜の直下にある大きな臓器で、人体の物質代謝の中心である。そのはたらきの一つとして脂肪消化を助ける胆汁を分泌する。分泌された胆汁は胆嚢に貯えられ十二指腸内に排出される。
設問10
合理化とは、自分の不安や緊張、葛藤などから逃げ出すことで安定を図ることである。
【解答】×:合理化とは、欲求不満場面で自分に都合のよい解釈をつけて(事実であるか否かは問わずに)、気持ちの安定を図ることである。
【解答】×:合理化とは、欲求不満場面で自分に都合のよい解釈をつけて(事実であるか否かは問わずに)、気持ちの安定を図ることである。
設問11
社会福祉法には、地域福祉の推進について規定されている。
【解答】○:同法第4条において、「地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者は、(中略)地域福祉の推進に努めなければならない」と規定されている。
【解答】○:同法第4条において、「地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者は、(中略)地域福祉の推進に努めなければならない」と規定されている。
設問12
公的医療保険制度の管理・運営は、国、市町村、および一部の民間生命保険会社が行う。
【解答】×:公的医療保険制度を管理・運営する保険者は、市町村、全国健康保険協会、健康保険組合、各種共済組合、後期高齢者医療広域連合である。
【解答】×:公的医療保険制度を管理・運営する保険者は、市町村、全国健康保険協会、健康保険組合、各種共済組合、後期高齢者医療広域連合である。
設問13
介護保険制度では、介護費用の利用者負担額は、利用者の所得に応じて決定される。
【解答】×:介護保険制度では、利用者は、利用したサービスの諸経費の一定割合を負担する(応益負担)。なお、利用者の所得に応じて負担額を決定する方法を、応能負担という。
【解答】×:介護保険制度では、利用者は、利用したサービスの諸経費の一定割合を負担する(応益負担)。なお、利用者の所得に応じて負担額を決定する方法を、応能負担という。
設問14
地域包括支援センターは、老人福祉法に基づき、要介護高齢者とその家族の相談・援助を行っている。
【解答】×:地域包括支援センターは、介護保険法に基づく施設である(同法第115条の46)。保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員などの職種が配置され、地域の高齢者やその家族に対する相談やサービスを適切に利用するためのケアマネジメント等を行う。
【解答】×:地域包括支援センターは、介護保険法に基づく施設である(同法第115条の46)。保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員などの職種が配置され、地域の高齢者やその家族に対する相談やサービスを適切に利用するためのケアマネジメント等を行う。
設問15
介護保険制度における地域密着型サービスを利用できるのは、事業所を指定した市町村の被保険者である。
【解答】○:介護保険法第78条の2第1項において、地域密着型サービスを利用できるのは、事業所を指定した市町村の被保険者であると規定されている。
【解答】○:介護保険法第78条の2第1項において、地域密着型サービスを利用できるのは、事業所を指定した市町村の被保険者であると規定されている。
設問16
日本の介護の現状として、居宅サービスでは訪問入浴介護の利用者数が最も多い。
【解答】×:介護サービスの種類別にみると、居宅サービスでは「通所介護」が96万3475人と最も多く、次いで「福祉用具貸与」が82万5687人となっている。「訪問入浴介護」は、6万8046人にとどまっている(「介護サービス施設・事業所調査(平成22年)」)。
【解答】×:介護サービスの種類別にみると、居宅サービスでは「通所介護」が96万3475人と最も多く、次いで「福祉用具貸与」が82万5687人となっている。「訪問入浴介護」は、6万8046人にとどまっている(「介護サービス施設・事業所調査(平成22年)」)。
設問17
ICF(International Classification of Functioning,Disability and Health;国際生活機能分類)において生活機能は、健康状態と背景因子との間の相互作用とみなされる。
【解答】○:生活機能とは、人が生きることを表す三つのレベル(「心身機能・身体構造」=生命レベル、「活動」=生活レベル、「参加」=人生レベル)のすべてを含む包括的な概念である。ICFは、これら三つのレベルに健康状態、背景因子(環境因子と個人因子)が相互に影響を及ぼし合う相互作用モデルである。
【解答】○:生活機能とは、人が生きることを表す三つのレベル(「心身機能・身体構造」=生命レベル、「活動」=生活レベル、「参加」=人生レベル)のすべてを含む包括的な概念である。ICFは、これら三つのレベルに健康状態、背景因子(環境因子と個人因子)が相互に影響を及ぼし合う相互作用モデルである。
設問18
介護施設における感染予防として、利用者の毎日の健康観察を行う。
【解答】○:施設内での集団感染を防止するためにも、利用者の健康状態の観察を密に行う。発熱、嘔吐、下痢、咳や痰、発疹など感染症にみられる症状があるときには、速やかに医療職に連絡・相談し、注意事項や受診、隔離等の必要性などの指示を仰ぐ。
【解答】○:施設内での集団感染を防止するためにも、利用者の健康状態の観察を密に行う。発熱、嘔吐、下痢、咳や痰、発疹など感染症にみられる症状があるときには、速やかに医療職に連絡・相談し、注意事項や受診、隔離等の必要性などの指示を仰ぐ。
設問19
本人から個人情報の開示を求められた場合、いかなる場合も開示しなければならない。
【解答】×:本人からの求めによる保有個人情報の原則開示が、個人情報保護法第25条第1項で規定されている。ただし、「本人または第三者の生命、身体、財産等を害するおそれがある場合」「他の法令に違反することとなる場合」などは例外として開示しないことができる。
【解答】×:本人からの求めによる保有個人情報の原則開示が、個人情報保護法第25条第1項で規定されている。ただし、「本人または第三者の生命、身体、財産等を害するおそれがある場合」「他の法令に違反することとなる場合」などは例外として開示しないことができる。
設問20
個別ケアでは、利用者の置かれている環境は多様であり、その特殊性を配慮することはない。
【解答】×:介護職は、利用者個人のみならず、利用者の置かれている環境にも着目し、その人に合った支援を考えることが求められる。
【解答】×:介護職は、利用者個人のみならず、利用者の置かれている環境にも着目し、その人に合った支援を考えることが求められる。
- 出典
- 『速習 一問一答 介護福祉士国試対策2013』を一部改編