第9回 ケアマネジャーとの関係
「利用者にとって家族の次に近い人」
ケアマネジャーとして、利用者やその家族だけでなく、地域からの信頼を得て活躍するKさんは、自分の立つ位置をこのように表現します。
「私は、仕事の上で困ったリ迷ったときなどはいつも、『利用者本人はどうしてほしいのか』という原点に帰るようにしています」
医療や福祉が、誰のために、何のために存在するのかを忘れなければ、自ずと取るべき行動が見えてくるのだとKさんは言います。
今回は、在宅で療養することになったとき、このケアマネジャー(以下、ケアマネ)が、皆さんにとってどのような存在になるのか、そしてどのような関係づくりが必要なのかを考えてみましょう。
ケアマネジャーとして、利用者やその家族だけでなく、地域からの信頼を得て活躍するKさんは、自分の立つ位置をこのように表現します。
「私は、仕事の上で困ったリ迷ったときなどはいつも、『利用者本人はどうしてほしいのか』という原点に帰るようにしています」
医療や福祉が、誰のために、何のために存在するのかを忘れなければ、自ずと取るべき行動が見えてくるのだとKさんは言います。
今回は、在宅で療養することになったとき、このケアマネジャー(以下、ケアマネ)が、皆さんにとってどのような存在になるのか、そしてどのような関係づくりが必要なのかを考えてみましょう。
要介護認定とケアマネジャー
介護の必要となった人を医療だけで支援することは困難です。そこでわが国では、介護問題に国として対応する手段として、2000年に介護保険制度が施行されました。これまで、福祉サービスの提供は行政の権限で行われてきましたが、介護保険制度のもとでは、サービスを利用する人が提供者と対等の立場で、自らサービスを選択・決定することができるようになりました。
皆さんが介護サービスを受けたいと考えたときには、まず、市区町村の役所の介護保険課へ行って申請をしてください。その後調査があり、判定の結果介護を要する状態であるという認定を受けたときに、はじめてサービスを受けることができます。
そこで担当のケアマネを選び、ケアプランという介護サービス計画を一緒に作成します。その後、在宅療養の中で、ケアマネはサービスのアセスメント( 課題分析)やモニタリング(観察、把握、評価)などのケアマネジメントを続けていくことになります。
皆さんが介護サービスを受けたいと考えたときには、まず、市区町村の役所の介護保険課へ行って申請をしてください。その後調査があり、判定の結果介護を要する状態であるという認定を受けたときに、はじめてサービスを受けることができます。
そこで担当のケアマネを選び、ケアプランという介護サービス計画を一緒に作成します。その後、在宅療養の中で、ケアマネはサービスのアセスメント( 課題分析)やモニタリング(観察、把握、評価)などのケアマネジメントを続けていくことになります。
ケアマネジャーの役割
介護や医療の提供者側のチームリーダー的存在でありながら、常に皆さんの一番近くで動くのがケアマネです。ケアマネは、利用者本人の本当の気持ちを一緒に感じて理解した上で、それを周囲に伝えてくれる代弁者です。
また、周囲の情報を噛み砕いて説明し、理解を促し教えてくれる人でもあります。実際にケアを行うわけではありませんが、皆さんの家族関係や経済状況など、深いところまでかかわることになります。
そのケアマネに最も必要な能力は、利用者本人の全体像と、利用者を取り巻く医療や介護の全体像をしっかりとらえることと、人間といのちに向き合うのが本来の仕事であることを常に自覚できることです。人の心を感じ、その心と心をつなぐ作業は、およそ目に見えないものであり、数字や効率性ばかりを追いかけていると見失ってしまうものです。
また、周囲の情報を噛み砕いて説明し、理解を促し教えてくれる人でもあります。実際にケアを行うわけではありませんが、皆さんの家族関係や経済状況など、深いところまでかかわることになります。
そのケアマネに最も必要な能力は、利用者本人の全体像と、利用者を取り巻く医療や介護の全体像をしっかりとらえることと、人間といのちに向き合うのが本来の仕事であることを常に自覚できることです。人の心を感じ、その心と心をつなぐ作業は、およそ目に見えないものであり、数字や効率性ばかりを追いかけていると見失ってしまうものです。
ケアマネジャーとの付き合い方
皆さんが在宅死を見据えて在宅療養を充実させたいと願うとき、ケアマネの選択は大きな鍵となります。 市区長村役場の介護保険課や地域包括支援センターに行くと、ケアマネが所属している「居宅介護支援事業所」の一覧リストを見せてくれます。ケアマネを選ぶときは、いくつかの居宅介護支援事業所で、何人かのケアマネと面接することをおすすめします。
介護保険制度は、皆さんが保険料と利用料を支払って好きなサービスを選択し、利用できる制度です。ケアマネについても、皆さんの好きな人を選びましょう。もし自分に合わなければ、途中でケアマネを変更することに遠慮する必要もないのです。そして、「この人!」というケアマネが見つかったら、徹底的に信頼し、いつでもどんなことでも包み隠さず相談できるような関係を作ることが大切です。
次回は、6月4日(月)更新予定です。
介護保険制度は、皆さんが保険料と利用料を支払って好きなサービスを選択し、利用できる制度です。ケアマネについても、皆さんの好きな人を選びましょう。もし自分に合わなければ、途中でケアマネを変更することに遠慮する必要もないのです。そして、「この人!」というケアマネが見つかったら、徹底的に信頼し、いつでもどんなことでも包み隠さず相談できるような関係を作ることが大切です。
次回は、6月4日(月)更新予定です。