人と接する仕事には、守るべき最低限のルールがあります。本連載では、介護・福祉の仕事で身につけておくべき超基本マナーから、仕事への態度・姿勢まで皆で考え、プロとしてのスキルを磨いていきたいと思います。
最終回 特別な存在になろう!
「連携」は人を相手に成立するものですから、あなたの存在そのもので、連携の必要性を語れるようになることが最終ゴールになります。最終回の今回は、スムースな連携に向けて、技術をベースにした「感性」の活かし方を解説をしていきます。
1.相手への「気持ち」を推測する …配慮の言葉をさりげなく
仕事の成否は、客観的に物事を考える視点をもち、さまざな情報を得ることができるかどうかで左右されます。ここで言う「客観的な情報」とは、すなわち「他人がどう考えるか」を推測することです。前回も述べたように、自分の送ったファックスの内容や電話での言葉のやり取りを、相手がどのように思うかを推測できるかどうかです。
人は感情をもって、行動に繋げています。相手から応援してもらえる雰囲気づくりを考えた場合、ファックスやメールが単なる用件の羅列では、どう思われるでしょうか? あなたを「応援したい」という感情が生まれにくいことは容易に想像できますね。
用件の最後には、相手に対する配慮があると嬉しいものです。あなたが、どのくらい相手を大切にしているかがよくわかり、そのメッセージは確実に響いて届きます。
ファックスで用件を依頼する場合でも、例えば、「訪問が業務の中心にあって、毎日たいへんかと思います。爽やかな良い季節になりましたが、朝晩は急に冷えるようになりました。ご無理なさらず、くれぐれもご自愛ください」と文末に入れることで、時期を考慮し相手の業務について想像し配慮している、あなたのメッセージが相手の心に響きます。
さらには、少し関係ができてきたら、「いつもたいへんお世話になっています。△△さんへの支援は○○さんが頼りです。季節の変わり目ですので、体調にお気を付けください」などと、頼りにしてることを告げながら、体調管理に配慮する姿勢を記述することも有効です。ここに、「一緒に頑張りましょう」と入れると、より共感を得やすく、信頼関係も強固になっていくはずです。
人は感情をもって、行動に繋げています。相手から応援してもらえる雰囲気づくりを考えた場合、ファックスやメールが単なる用件の羅列では、どう思われるでしょうか? あなたを「応援したい」という感情が生まれにくいことは容易に想像できますね。
用件の最後には、相手に対する配慮があると嬉しいものです。あなたが、どのくらい相手を大切にしているかがよくわかり、そのメッセージは確実に響いて届きます。
ファックスで用件を依頼する場合でも、例えば、「訪問が業務の中心にあって、毎日たいへんかと思います。爽やかな良い季節になりましたが、朝晩は急に冷えるようになりました。ご無理なさらず、くれぐれもご自愛ください」と文末に入れることで、時期を考慮し相手の業務について想像し配慮している、あなたのメッセージが相手の心に響きます。
さらには、少し関係ができてきたら、「いつもたいへんお世話になっています。△△さんへの支援は○○さんが頼りです。季節の変わり目ですので、体調にお気を付けください」などと、頼りにしてることを告げながら、体調管理に配慮する姿勢を記述することも有効です。ここに、「一緒に頑張りましょう」と入れると、より共感を得やすく、信頼関係も強固になっていくはずです。
これらの配慮は、感性を磨くこと、例えば、映画を見たり小説を読むなかで、登場人物はどんな気持ちなのかを推測するなどがよいトレーニングになります。相手の置かれた立場と気持ちを推し量ることは、今あなたがかかわっている「事例」への、より的確な理解、すなわちアセスメント力を強化することにも繋がります。ぜひお試しください。
2.熱意は必ず伝わる
以上、前回と今回で連携の要素について解説しましたが、お気づきのように、いずれも些細なことが多いのです。しかし、些細なことゆえに常に気を付けたいものです。それは、これらの一つひとつを配慮することが、あなたがつくり出す連携の広がりと強さ、柔軟さを生み出すこととなるからです。
連携は一朝一夕につくることはできませんが、誰かがクライエントのために始めなければなりません。あなたにその覚悟があれば、その熱意は必ず伝わり、その熱意により具現化された連携の輪が広がっていくこととなります。
連携の輪はあなたから始まります。ぜひ自信をもって頑張ってください。
連携は一朝一夕につくることはできませんが、誰かがクライエントのために始めなければなりません。あなたにその覚悟があれば、その熱意は必ず伝わり、その熱意により具現化された連携の輪が広がっていくこととなります。
連携の輪はあなたから始まります。ぜひ自信をもって頑張ってください。
3.特別な存在になろう!
以上、全11回にわたり仕事術の基本について、私の経験や学んだことを中心に、皆さんにご提示させていただきました。すでに実行していたり考えていることも多くあったかもしれません。
しかし一方で、現在の社会福祉の現場においては、基本的な仕事術をていねいに教示してもらえる環境にあるとは、必ずしも言えません。そのために、自分自身が実践のなかで、失敗も含めて、学んでいくより道はないとも言えます。実際、私がそうでした。
今回の連載が、そのような環境で悩んでいる社会福祉士の皆さんにとって、業務推進の一助になれば幸いです。
地域に暮らす人々の生活を理解し、そのうえで地域を診断する。さらには、地域に必要な制度やサービスを提供する運動体をつくり出す…。これら社会福祉士の役割は、現在の世情から鑑みると、より一層求められていると感じています。
厳しい世情の中で、今後、「社会福祉を仕事にしている」そのことが、あなた自身を特別な存在に成長させることになるでしょう。これからの学びのなかで、ぜひ世を照らす大きな存在になっていただきたいと思います。
しかし一方で、現在の社会福祉の現場においては、基本的な仕事術をていねいに教示してもらえる環境にあるとは、必ずしも言えません。そのために、自分自身が実践のなかで、失敗も含めて、学んでいくより道はないとも言えます。実際、私がそうでした。
今回の連載が、そのような環境で悩んでいる社会福祉士の皆さんにとって、業務推進の一助になれば幸いです。
地域に暮らす人々の生活を理解し、そのうえで地域を診断する。さらには、地域に必要な制度やサービスを提供する運動体をつくり出す…。これら社会福祉士の役割は、現在の世情から鑑みると、より一層求められていると感じています。
厳しい世情の中で、今後、「社会福祉を仕事にしている」そのことが、あなた自身を特別な存在に成長させることになるでしょう。これからの学びのなかで、ぜひ世を照らす大きな存在になっていただきたいと思います。