人と接する仕事には、守るべき最低限のルールがあります。本連載では、介護・福祉の仕事で身につけておくべき超基本マナーから、仕事への態度・姿勢まで皆で考え、プロとしてのスキルを磨いていきたいと思います。
第8回 連携の最初のポイント
前回、連携の基礎となる考え方や望ましい姿勢について解説しました。今回は、連携を始める際に気を配るべき要素について、もう少し深めてみたいと思います。
どうしたら協力してもらえるか?
「連携」と言うと難しいイメージもありますが、要は、相手が「あなたに協力したい」と思ってもらえているかどうかによるのであり、さらに言えば、そのような状況をつくることが重要と言えます。
あなたに対して相手が「協力したい」と思う要素には何があるでしょうか? 以下の3つが考えられます。
第3は、ちょっと世俗的でしょうか? しかし、私たちが仕事をする上では必ず人とのかかわりが必要になってきますから、行動の元となる心理には意識的でありたいものです。
最初は、第3の要素である「自分と連携することがどれだけ有効かをアピールすること」が重要になります。これは前回の「自分は何ができるのか」の表明とも通じますが、その過程で、打算なしに、応援してもらえるような関係に変えていくことが大切です。
第1に、応援したい
第2に、お世話になったので、以前に良くしてもらったので
第3に、あなたを活用することが自分の利益になる
第2に、お世話になったので、以前に良くしてもらったので
第3に、あなたを活用することが自分の利益になる
第3は、ちょっと世俗的でしょうか? しかし、私たちが仕事をする上では必ず人とのかかわりが必要になってきますから、行動の元となる心理には意識的でありたいものです。
最初は、第3の要素である「自分と連携することがどれだけ有効かをアピールすること」が重要になります。これは前回の「自分は何ができるのか」の表明とも通じますが、その過程で、打算なしに、応援してもらえるような関係に変えていくことが大切です。
「応援したい」「お返ししたい」という気持ち
連携は一人ではできません。しかし、一人が始めなければスタートすることはできません。
人は、頑張っている人間に対しては、自然に応援したくなるものです。まして、その成長の過程を共有するとなると、なおさらです。卓球の福原愛さんが、これほどまでに国民に応援されるのは、彼女の頑張りと成長の過程を皆が知っているからでしょう。
また、相手から自分が大切にされた場合、以前にお世話になった場合、人は自分が受けた対応について、お返しをしたくなるものです。
このように、私たち対人援助職が連携をする際に心がけたい点は、相手に、第1の「応援したい」や第2の「お返しをしたい」と思っていただける状況をつくり出すことです。クライエントのために頑張ることは言うまでもありませんが、そのために必要な要素の一つひとつに気を配ることで、自らがつくり出す連携をより強く深いものに変容させていかなければならいのです。専門職という縦糸と、家族や近隣住民、友人という横糸を繋ぎ、連携という名の「着物」を紡ぎ上げていくのです。その着物はクライエントを温かく包むことになるでしょう。
また、これら3点以外に連携が強く深まる要素には、事例に対し、一緒にかかわった経験の積み重ねがあげられます。もしあなたが新人ならばこの経験が絶対的に少ないため、一足飛びに強い連携を生み出すことは難しいでしょう。
しかし、新人だからこそ、自分の成長過程を共有してもらえる強みもあります。それゆえに、これから先かかわる一つひとつの事例に関して、携わってもらう専門職への配慮を忘れてはならないのです。
次回は具体的に、連携における言葉、電話やFAX等における配慮等を考えてみたいと思います。
次回は8月17日(月)更新予定です。
人は、頑張っている人間に対しては、自然に応援したくなるものです。まして、その成長の過程を共有するとなると、なおさらです。卓球の福原愛さんが、これほどまでに国民に応援されるのは、彼女の頑張りと成長の過程を皆が知っているからでしょう。
また、相手から自分が大切にされた場合、以前にお世話になった場合、人は自分が受けた対応について、お返しをしたくなるものです。
このように、私たち対人援助職が連携をする際に心がけたい点は、相手に、第1の「応援したい」や第2の「お返しをしたい」と思っていただける状況をつくり出すことです。クライエントのために頑張ることは言うまでもありませんが、そのために必要な要素の一つひとつに気を配ることで、自らがつくり出す連携をより強く深いものに変容させていかなければならいのです。専門職という縦糸と、家族や近隣住民、友人という横糸を繋ぎ、連携という名の「着物」を紡ぎ上げていくのです。その着物はクライエントを温かく包むことになるでしょう。
また、これら3点以外に連携が強く深まる要素には、事例に対し、一緒にかかわった経験の積み重ねがあげられます。もしあなたが新人ならばこの経験が絶対的に少ないため、一足飛びに強い連携を生み出すことは難しいでしょう。
しかし、新人だからこそ、自分の成長過程を共有してもらえる強みもあります。それゆえに、これから先かかわる一つひとつの事例に関して、携わってもらう専門職への配慮を忘れてはならないのです。
次回は具体的に、連携における言葉、電話やFAX等における配慮等を考えてみたいと思います。
次回は8月17日(月)更新予定です。