人と接する仕事には、守るべき最低限のルールがあります。本連載では、介護・福祉の仕事で身につけておくべき超基本マナーから、仕事への態度・姿勢まで皆で考え、プロとしてのスキルを磨いていきたいと思います。
第1回 電話対応はあなたの心を映す鏡です
ちょっとドキッとしましたか? 自分では意識していなくても、相手にはしっかり本音が伝わったりするものです。気をつけたいですね。
相談援助の開始は、クライエントが機関の窓口に訪れるほかに、電話での相談もあります。私の経験では、電話相談が援助開始においてかなりのウェイトを占めていると感じます。
電話相談では、相手の表情は見えず、パンフレットなどの視覚に訴える方法も取れません。そのため、コミュニケーションの技術が非常に重要となるのです。
相談援助の開始は、クライエントが機関の窓口に訪れるほかに、電話での相談もあります。私の経験では、電話相談が援助開始においてかなりのウェイトを占めていると感じます。
電話相談では、相手の表情は見えず、パンフレットなどの視覚に訴える方法も取れません。そのため、コミュニケーションの技術が非常に重要となるのです。
電話相談での1コマ
「最近夫の言動がおかしいんです。あんなに優しかった夫が…」
「ひとり暮らしをしている母のことが心配で…」
「娘は体に障がいがあって、家にずっといるんです。出かけられるよい場所がないか探しています…」
皆さんの仕事でも、このようなエピソードから援助が開始されることが多いと思います。
電話相談は言葉のみによるコミュニケーションになりますので、敬語や言葉じりを気を付ければそれでOKというわけではありません。これは、そもそもコミュニケーションが、言葉だけでなく、声の質、会話のスピード、間の取り方等々、言葉を支えるさまざまな要素から構成されているからなのです。
よって以下のような留意が必要になります。
「ひとり暮らしをしている母のことが心配で…」
「娘は体に障がいがあって、家にずっといるんです。出かけられるよい場所がないか探しています…」
皆さんの仕事でも、このようなエピソードから援助が開始されることが多いと思います。
電話相談は言葉のみによるコミュニケーションになりますので、敬語や言葉じりを気を付ければそれでOKというわけではありません。これは、そもそもコミュニケーションが、言葉だけでなく、声の質、会話のスピード、間の取り方等々、言葉を支えるさまざまな要素から構成されているからなのです。
よって以下のような留意が必要になります。
電話相談における留意点
(1)相手が、どんな気持ちで電話をかけているのかを類推する。心を巡らす
…受容的な雰囲気は、言葉の端々ににじみ出ます。
(2)自分の声質や話すスピードについて普段から気にかける(自己覚知が必要)
…人には自らがもつペースがあります。話すスピードは、この個々人のペースに関連しており、無意識のうちに、相手に「早口でせわしい」と感じさせてしまう可能性があります。
電話相手のペースがゆっくりの可能性もあると、心を巡らす事が大切です。自分のペースに相手を引き込むのではなく、相手のペースをつかむ努力が大切です。
(3)一言のマジック
次のような言葉は相手に良い影響を与えます。
「それはたいへんでしたね」
「私にも経験があります」
「今までよくお一人で頑張られましたね」
これらに共通することは、電話をかけてきた相手に対する配慮と共感です。
…受容的な雰囲気は、言葉の端々ににじみ出ます。
(2)自分の声質や話すスピードについて普段から気にかける(自己覚知が必要)
…人には自らがもつペースがあります。話すスピードは、この個々人のペースに関連しており、無意識のうちに、相手に「早口でせわしい」と感じさせてしまう可能性があります。
電話相手のペースがゆっくりの可能性もあると、心を巡らす事が大切です。自分のペースに相手を引き込むのではなく、相手のペースをつかむ努力が大切です。
(3)一言のマジック
次のような言葉は相手に良い影響を与えます。
「それはたいへんでしたね」
「私にも経験があります」
「今までよくお一人で頑張られましたね」
これらに共通することは、電話をかけてきた相手に対する配慮と共感です。
何よりも…電話の向こうの勇気を讃える!
電話で相談をすることを決意したクライエントは、見も知らない相手に対して、電話番号を調べ、もしくは人から聞き、受話器を取りあげてプッシュボタンを押す(ダイヤルを回す)、数回のコールの後に、第一声を発することになります。
この一連の行為を想像をすると、相当な勇気と思い切りが伴っていることがわかると思います。
あなたの心に相手に対する想像力があれば、おのずと、電話の相手が抱く心配や不安、何とかしたいといった思いを大切にし、適切な言葉と相手のペースを大切にする配慮が生まれるはずなのです。これが何よりも重要なことといえます。
この一連の行為を想像をすると、相当な勇気と思い切りが伴っていることがわかると思います。
あなたの心に相手に対する想像力があれば、おのずと、電話の相手が抱く心配や不安、何とかしたいといった思いを大切にし、適切な言葉と相手のペースを大切にする配慮が生まれるはずなのです。これが何よりも重要なことといえます。
電話応対のテクニック
最後に、電話のテクニックに関してアドバイスを2点お伝えします。
(1)かける時間に配慮する
昼の時間は昼食中である事が予測できます。食事を中断させる可能性が高い時間帯に電話をかけることはやはり避けたいものです。
もし、その時間にしか電話できない場合には「昼食中の時間に申し訳ありませんが」などと最初にことわりを入れることをおすすめします。
(2)電話の切り方
電話は、相手が切ってからこちらが切ることを習慣づけましょう。もし、こちらから先に切らなければならない場合には、受話器を置くのではなく、指で軽く押すことをおすすめします。切れ方が「ガチャ!」ではなく「カシャ…」と優しくなります。
(1)かける時間に配慮する
昼の時間は昼食中である事が予測できます。食事を中断させる可能性が高い時間帯に電話をかけることはやはり避けたいものです。
もし、その時間にしか電話できない場合には「昼食中の時間に申し訳ありませんが」などと最初にことわりを入れることをおすすめします。
(2)電話の切り方
電話は、相手が切ってからこちらが切ることを習慣づけましょう。もし、こちらから先に切らなければならない場合には、受話器を置くのではなく、指で軽く押すことをおすすめします。切れ方が「ガチャ!」ではなく「カシャ…」と優しくなります。
電話の対応は、あなたのステイタスにつながります
電話の応対はあなた自身のステイタスを決める大きな要素となります。職場内でも意外に、皆が電話の対応を聞いている可能性が高いのです。
電話の対応が変わると「おっ、今日の○○さんは、いつもと違う!」などとひそかに一目置かれることになります。これらが一つの成功体験になり、あなたの自信につながることは間違いありません!
考えてみれば、電話は公私ともに日常的な行為ですから、それが変われば影響は多方面に波及するわけです。今回紹介した留意点・アドバイスについて、明日から役立つものがあれば、皆さんの業務の中で、生活の中で、生かしていただきたいと思います。
電話の対応が変わると「おっ、今日の○○さんは、いつもと違う!」などとひそかに一目置かれることになります。これらが一つの成功体験になり、あなたの自信につながることは間違いありません!
考えてみれば、電話は公私ともに日常的な行為ですから、それが変われば影響は多方面に波及するわけです。今回紹介した留意点・アドバイスについて、明日から役立つものがあれば、皆さんの業務の中で、生活の中で、生かしていただきたいと思います。