人と接する仕事には、守るべき最低限のルールがあります。本連載では、介護・福祉の仕事で身につけておくべき超基本マナーから、仕事への態度・姿勢まで皆で考え、プロとしてのスキルを磨いていきたいと思います。
第6回 プロとして必要な「連携」
前回までは、相談援助職がクライエントに与える影響について考えてきました。私たちは、常にクライエントとの相互作用により影響を与えたり、受けたりしています。相談援助職は、この相互作用を援助の手法として用いる特殊な職種であることを自覚する必要があるのです。
しかし、一方で、私たちが対峙するのはクライエントだけではありません。クライエントの権利を擁護し日々の暮らしに安寧をもたらすことができるよう、専門機関や周辺の住民に対しても働きかけを行う必要があります。むしろこちらを対象とする場合のほうが多いかもしれません。
これは、相談援助職にとって、社会資源の熟知とそれらとうまく「連携」を行う技術が求められることにつながります。
しかし、一方で、私たちが対峙するのはクライエントだけではありません。クライエントの権利を擁護し日々の暮らしに安寧をもたらすことができるよう、専門機関や周辺の住民に対しても働きかけを行う必要があります。むしろこちらを対象とする場合のほうが多いかもしれません。
これは、相談援助職にとって、社会資源の熟知とそれらとうまく「連携」を行う技術が求められることにつながります。
連携の大切さ
連携については、近年、多様で複雑化するクライエントの生活課題を背景に、多職種間の連携やチームアプローチがたいへん注目されています。多くの援助の場面で、今後ますます重要な手法になっていくことは間違いありません。自分の専門分野以外のプロを相手に上手に連携できるかどうか、援助職としての力量が問われることになります。
また、介護保険制度の導入により、援助手法として注目されているケアマネジメントは、対人援助において優れた手法として世界が認めた技術です。従来のケースワークとの違いのひとつは、チームアプローチにあるとも言われています。今後、高齢者の分野だけでなく、児童や障害者、就労支援等々、多くの領域における対人援助技術の主流はケアマネジメントになっていくと考えられます。皆さんもこのケアマネジメントの手法を必要とする可能性は高く、すでに実践している方も多いかもしれません。援助の円滑化は、このチームのあり方にかかっていると言っても過言ではないでしょう。そのため、最大限の支援の効果をあげるためには、チームの形成、すなわち連携のための高度な技術等の習得が望まれているのです。
連携は、一般的には、多職種が「共通の目標」のもと、その達成に向け一緒に活動し働くこととなります。違う分野の専門家が集結することは、使用する言語が違い、ときには職種による価値観も違う可能性があり、決して簡単ではありません。以上を鑑みると、連携は至難の業かもしれません。
次回は、連携のための具体的な方法や考え方、スタンスについて考えてみたいと思います。
また、介護保険制度の導入により、援助手法として注目されているケアマネジメントは、対人援助において優れた手法として世界が認めた技術です。従来のケースワークとの違いのひとつは、チームアプローチにあるとも言われています。今後、高齢者の分野だけでなく、児童や障害者、就労支援等々、多くの領域における対人援助技術の主流はケアマネジメントになっていくと考えられます。皆さんもこのケアマネジメントの手法を必要とする可能性は高く、すでに実践している方も多いかもしれません。援助の円滑化は、このチームのあり方にかかっていると言っても過言ではないでしょう。そのため、最大限の支援の効果をあげるためには、チームの形成、すなわち連携のための高度な技術等の習得が望まれているのです。
連携は、一般的には、多職種が「共通の目標」のもと、その達成に向け一緒に活動し働くこととなります。違う分野の専門家が集結することは、使用する言語が違い、ときには職種による価値観も違う可能性があり、決して簡単ではありません。以上を鑑みると、連携は至難の業かもしれません。
次回は、連携のための具体的な方法や考え方、スタンスについて考えてみたいと思います。