人と接する仕事には、守るべき最低限のルールがあります。本連載では、介護・福祉の仕事で身につけておくべき超基本マナーから、仕事への態度・姿勢まで皆で考え、プロとしてのスキルを磨いていきたいと思います。
第3回 何を話すかより、どう話すか
最初の出会いが引き起こす第一印象の後、実際の面接となります。 第一印象の見た目も大切ですが、声質や話し方、表情やしぐさなど、いわば第二印象によって、クライエントはあなたの人となりを理解し判断をしはじめます。
話し方や表情、が伝える あなたの人柄
コミュニケーションには、言語を媒介とするものと、言語以外を媒介にするもの(非言語)があります。通常コミュニケーションは、言語と非言語が折り重なって成立しています。
つまり、人は相手から発せられた言葉のみを頼りにコミュニケーションをしているのではなく、それ以外の「非言語」にも拠っているのです。「非言語」には、「服装などの見た目」の他に、「声質」「話す速度」「表情」「目線」「位置」「距離」「身体的な接触」などがあるとされています。
つまり、人は相手から発せられた言葉のみを頼りにコミュニケーションをしているのではなく、それ以外の「非言語」にも拠っているのです。「非言語」には、「服装などの見た目」の他に、「声質」「話す速度」「表情」「目線」「位置」「距離」「身体的な接触」などがあるとされています。
「非言語」の重要性
非言語の重要性に関する有名な心理学的な研究があります。言語と非言語が相反する伝達内容であった場合、例えば「君を許すよ」と言いながら相手と目線を合わせないなどの場合、人は圧倒的に目線や表情などの非言語を重視するそうです。
私も、地域包括支援センターの担当者として高齢者宅を訪問し続ける毎日にあり、忙しさが影響して、ついつい早口で説明している自分を発見します。また、次の訪問を意識してしまい、「今」に対峙することがおろそかになって、適切なうなずきや目線に配慮できない瞬間があります。
しかし、この瞬時のできごとを、意外に高齢者は敏感に気づき、「荒木さん忙しそうね…」との言葉に代表される、「私をないがしろにしないで…」というメッセージを鋭く突き返されたりします。
このように非言語は言語以上に雄弁であり、コミュニケーションにおいて相当に重要な役割を果たすのです。
私も、地域包括支援センターの担当者として高齢者宅を訪問し続ける毎日にあり、忙しさが影響して、ついつい早口で説明している自分を発見します。また、次の訪問を意識してしまい、「今」に対峙することがおろそかになって、適切なうなずきや目線に配慮できない瞬間があります。
しかし、この瞬時のできごとを、意外に高齢者は敏感に気づき、「荒木さん忙しそうね…」との言葉に代表される、「私をないがしろにしないで…」というメッセージを鋭く突き返されたりします。
このように非言語は言語以上に雄弁であり、コミュニケーションにおいて相当に重要な役割を果たすのです。
「非言語」の重要性
また、面接の場面では、相手との距離や位置取りには特に気を付けたいものです。クライエント宅へ訪問し、どの距離で、どの位置で話を聞くかはとても重要なことです。
この位置取りについて、例えば、クライエントの真正面に座るのは、お互いに少々きつい感じになります。少し角度をつけて斜めに座るほうが、目線のやり場を調整できたり、会話中の相手の表情を垣間見れるなど、面接時の位置として有効です。
また、相手との距離は心理的な距離を表します。これについては、人間のもつ防衛本能が働き、自然とお互いに適当な距離を取っていることが多く、あまり意識的ではありません。逆に考えれば、クライエントがあなたとの距離をどのくらい取っているかで、どう理解されているかがわかることになります。
この位置取りについて、例えば、クライエントの真正面に座るのは、お互いに少々きつい感じになります。少し角度をつけて斜めに座るほうが、目線のやり場を調整できたり、会話中の相手の表情を垣間見れるなど、面接時の位置として有効です。
また、相手との距離は心理的な距離を表します。これについては、人間のもつ防衛本能が働き、自然とお互いに適当な距離を取っていることが多く、あまり意識的ではありません。逆に考えれば、クライエントがあなたとの距離をどのくらい取っているかで、どう理解されているかがわかることになります。
目指そう! 面接の達人
さて、皆さんいかがでしょうか。
「自分はクライエントと話をするときに、どんな表情をして、どんな話し方で、どのくらいの話すスピードなのか? どのくらいの距離や位置取りをしているか?」など振り返ってみてください。これらを意識して面接に向かうのか、知らないままでいるのかでは、大きな差が生まれることは容易に想像できます。このポイントは相当重要ですので気をつけたいところです。
「自分はクライエントと話をするときに、どんな表情をして、どんな話し方で、どのくらいの話すスピードなのか? どのくらいの距離や位置取りをしているか?」など振り返ってみてください。これらを意識して面接に向かうのか、知らないままでいるのかでは、大きな差が生まれることは容易に想像できます。このポイントは相当重要ですので気をつけたいところです。