前の月の「今日の一問一答」の問題から20問を抜粋し、月に一回、「確認テスト」を開催します。満点がとれるまで繰り返しチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
11月分の確認テスト【問題と解答・解説】
問題(20問)と解答・解説
設問1
青少年のいじめの問題は、我が国特有の現象である。
【解答】×:青少年のいじめの問題は外国でもある。日本の特徴は、外国に比べて年齢が上がるにつれていじめをなくす努力をする生徒が減少することがあげられている。
【解答】×:青少年のいじめの問題は外国でもある。日本の特徴は、外国に比べて年齢が上がるにつれていじめをなくす努力をする生徒が減少することがあげられている。
設問2
群発自殺は、学童期から青年期には起こりにくい。
【解答】×:いじめを苦に自殺した中学生の事件が報道された後に、同世代の中・高校生の自殺が続けて起こるというような群発自殺の事例もあり、学童・青年期のメディアの影響や自殺報道との関連が議論されている。
【解答】×:いじめを苦に自殺した中学生の事件が報道された後に、同世代の中・高校生の自殺が続けて起こるというような群発自殺の事例もあり、学童・青年期のメディアの影響や自殺報道との関連が議論されている。
設問3
子どものうつ病では、「いらいらした気分」が主症状のことがある。
【解答】○:子どもは憂うつな状態を「いらいら」で表現することがある。大人のうつ病と異なるサインもあるので、注意が必要である。
【解答】○:子どもは憂うつな状態を「いらいら」で表現することがある。大人のうつ病と異なるサインもあるので、注意が必要である。
設問4
モルヒネは、精神依存性も身体依存性もあまり見られないため、終末期医療での痛みを緩和する目的で多く用いられる。
【解答】×:モルヒネが緩和ケア病棟等の終末期医療で疼痛緩和目的で多く用いられているが、精神依存も身体依存も非常に強い薬物である。
【解答】×:モルヒネが緩和ケア病棟等の終末期医療で疼痛緩和目的で多く用いられているが、精神依存も身体依存も非常に強い薬物である。
設問5
自殺死亡者のうち、無職者の割合は70%を超えている。
【解答】☓:職業別自殺者数では「無職者」が最も多いが、『平成24年中における自殺の状況』によると59.8%と、約6割である。
【解答】☓:職業別自殺者数では「無職者」が最も多いが、『平成24年中における自殺の状況』によると59.8%と、約6割である。
設問6
ノーマライゼーションの理念は、1950年代のデンマークにおける知的障害児の親の会の運動に端を発する。
【解答】○:ノーマライゼーションの理念は、1950年代のデンマークにおける知的障害児の親の会の運動から始まり、1959年にノーマライゼーション理念が盛り込まれた知的障害者福祉法が制定されたこともあり、欧米各国に広まっていった。
【解答】○:ノーマライゼーションの理念は、1950年代のデンマークにおける知的障害児の親の会の運動から始まり、1959年にノーマライゼーション理念が盛り込まれた知的障害者福祉法が制定されたこともあり、欧米各国に広まっていった。
設問7
ノーマライゼーションの理念に基づき、1960年代から1970年代にかけて日本をはじめとした先進諸国では、急速に脱施設化の政策が進められた。
【解答】×:欧米の先進諸国では1960年代以降、ノーマライゼーションの理念に基づき、脱施設化政策が進められたが、わが国では施設化の方向で進んでいった。
【解答】×:欧米の先進諸国では1960年代以降、ノーマライゼーションの理念に基づき、脱施設化政策が進められたが、わが国では施設化の方向で進んでいった。
設問8
ノーマライゼーションでは、障害者を訓練し、社会に適応させていくことを強調している。
【解答】×:ノーマライゼーションでは、障害者を訓練し、社会に適応させるのではなく、社会や生活環境を障害者に適した形で改良し、広く適用することを強調している。
【解答】×:ノーマライゼーションでは、障害者を訓練し、社会に適応させるのではなく、社会や生活環境を障害者に適した形で改良し、広く適用することを強調している。
設問9
ノーマライゼーションの目的は、障害者を収容してきた施設を解体することである。
【解答】×:ノーマライゼーションの目的は、障害があっても地域社会で障害者が普通の生活を営むことができる社会をつくることである。
【解答】×:ノーマライゼーションの目的は、障害があっても地域社会で障害者が普通の生活を営むことができる社会をつくることである。
設問10
ノーマライゼーションに関する8つの原理を定めたのは、バンク‐ミケルセン(Bank-Mikkelsen,N.E.)である。
【解答】×:ニィリエ(Nirje,B.)がノーマライゼーションに関する8つの原理を提示した。
【解答】×:ニィリエ(Nirje,B.)がノーマライゼーションに関する8つの原理を提示した。
設問11
施設症は、長期在院の精神障害者において一般的にみられる二次障害である。
【解答】○:長期にわたる入院生活による施設症化により患者の社会生活能力の著しい低下が起こり、患者の地域移行の際の課題となることが多い。
【解答】○:長期にわたる入院生活による施設症化により患者の社会生活能力の著しい低下が起こり、患者の地域移行の際の課題となることが多い。
設問12
リハビリテーション計画には、健康管理や服薬管理も含まれる。
【解答】○:規則正しく服薬し病状安定に必要な生活を送るための自己管理技能を高めるためのリハビリテーション計画も必要となる。
【解答】○:規則正しく服薬し病状安定に必要な生活を送るための自己管理技能を高めるためのリハビリテーション計画も必要となる。
設問13
LASMI(精神障害者社会生活評価尺度)には、日常生活、対人関係、労働または課題の遂行、持続性・安定性の4つの下位尺度がある。
【解答】×:LASMI(精神障害者社会生活評価尺度)には、日常生活、対人関係、労働または課題の遂行、持続性・安定性、自己認識の5つの下位尺度がある。
【解答】×:LASMI(精神障害者社会生活評価尺度)には、日常生活、対人関係、労働または課題の遂行、持続性・安定性、自己認識の5つの下位尺度がある。
設問14
地域リハビリテーションにおいて、精神保健福祉士は地域ネットワークの中心でなければならない。
【解答】×:地域リハビリテーションにおいて重要な役割を担うが、関係者によるチームを組んで行うことが大切である。
【解答】×:地域リハビリテーションにおいて重要な役割を担うが、関係者によるチームを組んで行うことが大切である。
設問15
セルフヘルプグループは、メンバー同士が主体性を持つ活動で、カウンセリングが中心に行われる。
【解答】×:セルフヘルプグループでカウンセリングを中心とした活動を行うのはピアカウンセリングである。
【解答】×:セルフヘルプグループでカウンセリングを中心とした活動を行うのはピアカウンセリングである。
設問16
1940年代、イギリスの医師、ジョーンズ(Jones,M.)は、治療共同体という新しい治療概念を取り入れ、その後の精神病院改革に大きな影響を与えた。
【解答】○:従来の精神科病院による監置主義、強い管理制に対し、病院全環境を治療手段として用いることを唱えたジョーンズの治療共同体の概念は、バザーリアによる実践などに強い影響を与えた。
【解答】○:従来の精神科病院による監置主義、強い管理制に対し、病院全環境を治療手段として用いることを唱えたジョーンズの治療共同体の概念は、バザーリアによる実践などに強い影響を与えた。
設問17
バザーリア(Basaglia,F.)らによるボローニャでの脱施設化を進める精神医療改革は、法律第180号の制定(1978年)によってイタリア全土に広がりを見せた。
【解答】×:バザーリアは、ボローニャではなく、イタリアのトリエステ地方で脱施設化を進める精神医療改革を進めた。この結果、法律第180号(バザーリア法)が制定されている。しかし、大都市問題や国の南北格差問題等により、イタリア全土に拡大するには課題を多く残している。
【解答】×:バザーリアは、ボローニャではなく、イタリアのトリエステ地方で脱施設化を進める精神医療改革を進めた。この結果、法律第180号(バザーリア法)が制定されている。しかし、大都市問題や国の南北格差問題等により、イタリア全土に拡大するには課題を多く残している。
設問18
ケネディ(Kennedy,J.F.)は大統領教書(1963年)により、アメリカ合衆国の精神医療改革として地域ケアへの移行を目指す社会的協同事業体の設置を推し進めた。
【解答】×:1963年にアメリカ大統領ケネディは脱施設化宣言を出し、精神医療改革を行った。このとき、巨大公立精神病院に収容されていた精神障害者を地域移行させるために設置したのは、地域精神保健センターである。
【解答】×:1963年にアメリカ大統領ケネディは脱施設化宣言を出し、精神医療改革を行った。このとき、巨大公立精神病院に収容されていた精神障害者を地域移行させるために設置したのは、地域精神保健センターである。
設問19
WHO(世界保健機関)より派遣されたクラーク(Clark,D.)は、「日本における地域精神衛生―WHOへの報告」(1968年)を行い、公立精神病院の建設を提案した。
【解答】×:クラーク勧告の内容は、政府に対して精神医学的中央管理部局を奥ことや、精神科病院への国家的監査官制度の創設をすること等である。公立精神病院の建設は提案していない。
【解答】×:クラーク勧告の内容は、政府に対して精神医学的中央管理部局を奥ことや、精神科病院への国家的監査官制度の創設をすること等である。公立精神病院の建設は提案していない。
設問20
1970年代にアメリカで生まれた包括的地域生活支援(Assertive Community Treatment)の活動は、ニューヨークのファウンテンハウスを源流としている。
【解答】×:包括的地域生活支援(ACT)モデルは、ウィスコンシン州マディソン市のメンドータ州立病院の実践を源流としている。ニューヨークのファウンテンハウスは、クラブハウスの源流となった。
【解答】×:包括的地域生活支援(ACT)モデルは、ウィスコンシン州マディソン市のメンドータ州立病院の実践を源流としている。ニューヨークのファウンテンハウスは、クラブハウスの源流となった。