前の月の「今日の一問一答」の問題から20問を抜粋し、月に一回、「確認テスト」を開催します。満点がとれるまで繰り返しチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
7月分の確認テスト【問題と解答・解説】
問題(20問)と解答・解説
設問1
精神保健福祉士の職業倫理として、同僚がクライエントに不適切な対応をしていたので、クライエントに謝り、同僚の自覚を待つ。
【解答】×:クライエントへの謝罪は、不適切な対応をした本人の責任によってなされるべきである。
【解答】×:クライエントへの謝罪は、不適切な対応をした本人の責任によってなされるべきである。
設問2
精神保健福祉士の職業倫理として、クライエントから商品券を渡された際には、クライエントの気持ちに配慮、感謝し、受け取る。
【解答】×:精神保健福祉士の職業倫理として、クライエントから商品券を渡された際には、クライエントの気持ちに感謝しつつも、固辞することが必要である。
【解答】×:精神保健福祉士の職業倫理として、クライエントから商品券を渡された際には、クライエントの気持ちに感謝しつつも、固辞することが必要である。
設問3
精神保健福祉士の職業倫理として、中学生のクライエントが妊娠したので、出産するかどうかを判断する。
【解答】×:クライエントが自分で判断するための支援は必要であるが、決定するのはクライエント自身である。
【解答】×:クライエントが自分で判断するための支援は必要であるが、決定するのはクライエント自身である。
設問4
精神保健福祉士の職業倫理として、クライエントから要求があったので、両親との面接記録を開示する。
【解答】×:記録の開示が適切であると判断された場合でも、両親への説明およびクライエントからの同意を得ることが必要である。
【解答】×:記録の開示が適切であると判断された場合でも、両親への説明およびクライエントからの同意を得ることが必要である。
設問5
精神保健福祉士の職業倫理として、クライエントから精神保健福祉士の業務について批判されたので、それに耳を傾け、改善に努める。
【解答】○:公益社団法人日本精神保健福祉士協会倫理綱領の倫理基準「(4)クライエントの批判に対する責務」に、「精神保健福祉士は、自己の業務におけるクライエントからの批判・評価を受けとめ、改善に努める」とある。
【解答】○:公益社団法人日本精神保健福祉士協会倫理綱領の倫理基準「(4)クライエントの批判に対する責務」に、「精神保健福祉士は、自己の業務におけるクライエントからの批判・評価を受けとめ、改善に努める」とある。
設問6
精神保健福祉士は、社会福祉サービスを整えることに力点を置くべきであり、精神障害者の主体性を尊重する意味からも、介入してこれらのサービスをつなげることは最小限にとどめるほうがよい。
【解答】×:社会福祉サービスは、その内容、利用方法について理解するのに苦労を要する。そのような意味からも、利用者がサービスを有効活用できるように支援することは重要である。介入(インターベンション)は、ケースワークの展開過程の中でも、必要な段階の1つであることから、精神障害者と相談し、合意を得ながら積極的に実施することは重要なことである。
【解答】×:社会福祉サービスは、その内容、利用方法について理解するのに苦労を要する。そのような意味からも、利用者がサービスを有効活用できるように支援することは重要である。介入(インターベンション)は、ケースワークの展開過程の中でも、必要な段階の1つであることから、精神障害者と相談し、合意を得ながら積極的に実施することは重要なことである。
設問7
ジャーメイン(Germain,C.)とギッターマン(Gitterman,A.)によって体系化された生活モデルは、生活問題に着目し、クライエントが欠けている部分を改善するところに特徴がある。
【解答】×:生活モデルは、生活問題に焦点化しているという点では正しい記述である。しかし、医学モデルと異なり、できていない部分や欠けている部分を改善する、というよりはクライエントの主体性や健全な部分に注目し、ストレスを前向きなものとして受け入れ、立ち向かうというような考え方に基づく。つまり、治すのではなく、健康な部分を自ら認めることにより、自信を持つことができ、多様な取り組み方を社会関係の中で考えていくというものである。
【解答】×:生活モデルは、生活問題に焦点化しているという点では正しい記述である。しかし、医学モデルと異なり、できていない部分や欠けている部分を改善する、というよりはクライエントの主体性や健全な部分に注目し、ストレスを前向きなものとして受け入れ、立ち向かうというような考え方に基づく。つまり、治すのではなく、健康な部分を自ら認めることにより、自信を持つことができ、多様な取り組み方を社会関係の中で考えていくというものである。
設問8
エンパワメントの起源は、1960年代のアメリカにおける公民権運動や、1970年代のフェミニズム運動、そして、南アフリカの反アパルトヘイト運動において、エンパワメントの言葉が使われたことにある。
【解答】○:ソーシャルワークの領域においては、1976年に『黒人のエンパワメント』を著したソロモン(Solomon,B.)によって、エンパワメントの概念が提起された。
【解答】○:ソーシャルワークの領域においては、1976年に『黒人のエンパワメント』を著したソロモン(Solomon,B.)によって、エンパワメントの概念が提起された。
設問9
精神障害者とのコミュニケーションは、とりにくいのが当たり前なので、無理して関係性を保とうとしてはならない。
【解答】×:精神保健福祉士はネガティブな考えに基づいて援助関係を結ぶのはよくない。大切なのは、誠意が通じることを信じて、対人関係を保持するように努めることである。また、良好な関係性を保つことは支援の基本といえる。
【解答】×:精神保健福祉士はネガティブな考えに基づいて援助関係を結ぶのはよくない。大切なのは、誠意が通じることを信じて、対人関係を保持するように努めることである。また、良好な関係性を保つことは支援の基本といえる。
設問10
「全体関連性の原則」として、地域社会から発せられるニーズや問題・課題はそれぞれ独立しているが、それらが複数集まると複雑化することがいえる。
【解答】×:地域社会から発せられるニーズや問題・課題は、決してそれだけが独立して存在するわけではない。個々の要素は相互に影響しあっているというようにとらえることが重要であることから、例えば精神障害者の地域におけるニーズと知的障害者のニーズなどをとってみても、何らかの関連性、地域特性から派生する共通点が見つかることが少なくない。
【解答】×:地域社会から発せられるニーズや問題・課題は、決してそれだけが独立して存在するわけではない。個々の要素は相互に影響しあっているというようにとらえることが重要であることから、例えば精神障害者の地域におけるニーズと知的障害者のニーズなどをとってみても、何らかの関連性、地域特性から派生する共通点が見つかることが少なくない。
設問11
1990年代、ニューヨークのファウンテンハウスのグループは、ACT(包括的地域生活支援プログラム)モデルの原型を作った。
【解答】×:ACTは、重度の精神障害者を地域でサポートするマディソンモデルが原型となっている。
【解答】×:ACTは、重度の精神障害者を地域でサポートするマディソンモデルが原型となっている。
設問12
1960年代、イギリスのウイング(Wing,J.)は、「施設症」(二次障害)を発見した。
【解答】○:長期在院者の問題点として、長く病院に暮らしているためにかえって社会的機能が低下してしまう「施設症」がある。病院に暮らして外の世界を見ないために地域での生活能力が欠け、また、病院スタッフがさまざまな手助けをするために自助能力が欠けてしまう。これが退院の妨げになるとされている。
【解答】○:長期在院者の問題点として、長く病院に暮らしているためにかえって社会的機能が低下してしまう「施設症」がある。病院に暮らして外の世界を見ないために地域での生活能力が欠け、また、病院スタッフがさまざまな手助けをするために自助能力が欠けてしまう。これが退院の妨げになるとされている。
設問13
1963年、アメリカではケネディ大統領教書により脱施設化が打ち出され、大規模州立精神科病院が閉鎖された。
【解答】○:この脱施設化政策により、アメリカの大規模州立病院の精神病床数は急激に減少したものの、1970年代には頻回に入退院を繰り返す患者が生まれてくるという回転ドア現象が問題となった。
【解答】○:この脱施設化政策により、アメリカの大規模州立病院の精神病床数は急激に減少したものの、1970年代には頻回に入退院を繰り返す患者が生まれてくるという回転ドア現象が問題となった。
設問14
1980年代、アメリカのリバーマン(Liberman,R.)は、「部分入院」の概念の下に地域への移行ステップを示した。
【解答】×:1950年代、アメリカのグリーンブラット(Greenblatt,M.)が、「部分入院」の概念の下に地域への移行ステップを示した。
【解答】×:1950年代、アメリカのグリーンブラット(Greenblatt,M.)が、「部分入院」の概念の下に地域への移行ステップを示した。
設問15
1950年代、アメリカのグリーンブラット(Greenblatt,M.)は、「ストレス−脆弱性−対処技能モデル」を示した。
【解答】×:1980年代、アメリカのリバーマン(Liberman,R.)が、「ストレス−脆弱性−対処技能モデル」を示した。
【解答】×:1980年代、アメリカのリバーマン(Liberman,R.)が、「ストレス−脆弱性−対処技能モデル」を示した。
設問16
グループワークの開始期では、メンバーに自己紹介を促し、参加理由を話してもらう。
【解答】○:開始期では、グループを構成するメンバー同士の凝集性を高めるために、自己紹介等を工夫する必要がある。
【解答】○:開始期では、グループを構成するメンバー同士の凝集性を高めるために、自己紹介等を工夫する必要がある。
設問17
グループワークの開始期では、否定的な気持ちや批判的な意見を自ら進んで話すよう促す。
【解答】×:開始期では、精神保健福祉士とメンバーの信頼関係の形成が重要であり、そのためにメンバーのニーズや不安な気持ちなどを率直に表出できるよう、発言の機会などを多くつくることが必要で、否定的な気持ちや批判的な意見を自ら進んで発言することを促すものではない。
【解答】×:開始期では、精神保健福祉士とメンバーの信頼関係の形成が重要であり、そのためにメンバーのニーズや不安な気持ちなどを率直に表出できるよう、発言の機会などを多くつくることが必要で、否定的な気持ちや批判的な意見を自ら進んで発言することを促すものではない。
設問18
グループワークの開始期では、精神保健福祉士が中心になってプログラム活動の計画と運営を行う。
【解答】○:個々のメンバーがもつ生活課題の共通点を確認し、その共通する課題に基づいてプログラムの計画を立案することが求められる。
【解答】○:個々のメンバーがもつ生活課題の共通点を確認し、その共通する課題に基づいてプログラムの計画を立案することが求められる。
設問19
グループワークの終結期では、メンバーの問題解決に役立つ社会資源の情報を提供する。
【解答】×:グループワークの終結期では、メンバー自身のグループ体験の評価、記録などをまとめる。
【解答】×:グループワークの終結期では、メンバー自身のグループ体験の評価、記録などをまとめる。
設問20
グループワークの作業期では、メンバー自身のグループ体験の評価、記録などをまとめる。
【解答】×:グループワークの作業期では、メンバーの問題解決に役立つ社会資源の情報を提供する。
【解答】×:グループワークの作業期では、メンバーの問題解決に役立つ社会資源の情報を提供する。