前の月の「今日の一問一答」の問題から20問を抜粋し、月に一回、「確認テスト」を開催します。満点がとれるまで繰り返しチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
4月分の確認テスト【問題と解答・解説】
問題(20問)と解答・解説
設問1
高齢者の脱水時に認められる症状や徴候として、皮膚や粘膜の乾燥はみられない。
【解答】×:脱水とは、体内の水分量が正常域を下回った状態であるため、皮膚や粘膜は乾燥した状態となる。
【解答】×:脱水とは、体内の水分量が正常域を下回った状態であるため、皮膚や粘膜は乾燥した状態となる。
設問2
高齢者の脱水時に認められる症状や徴候として、血圧上昇がある。
【解答】×:脱水になると、循環血液量が減るため、血管に一度にかかる圧力が低くなる(血圧低下)。
【解答】×:脱水になると、循環血液量が減るため、血管に一度にかかる圧力が低くなる(血圧低下)。
設問3
高齢者の脱水時に認められる症状や徴候として、頻脈がある。
【解答】○:脱水になると、循環血液量が減るため、組織への酸素量を補うために多くの血液を送り出そうと、心臓は収縮する回数を増やす(頻脈)。
【解答】○:脱水になると、循環血液量が減るため、組織への酸素量を補うために多くの血液を送り出そうと、心臓は収縮する回数を増やす(頻脈)。
設問4
高齢者の脱水時に認められる症状や徴候として、静脈瘤がある。
【解答】×:静脈瘤は、妊娠や運動等による静脈圧の上昇や、外傷、静脈炎等を原因として静脈の弁不全を生じて静脈血の逆流が起こり、瘤が形成されたもので、脱水とは関連がない。
【解答】×:静脈瘤は、妊娠や運動等による静脈圧の上昇や、外傷、静脈炎等を原因として静脈の弁不全を生じて静脈血の逆流が起こり、瘤が形成されたもので、脱水とは関連がない。
設問5
高齢者の脱水時に認められる症状や徴候として、尿量が増える。
【解答】×:脱水とは、体内の水分量が正常域を下回った状態であるため、排泄される尿量も減少する。
【解答】×:脱水とは、体内の水分量が正常域を下回った状態であるため、排泄される尿量も減少する。
設問6
お腹が減ったので、パンを食べるのは、内発的動機に基づく行動である。
【解答】×:設問の行動は、生理的動機(空腹という生命の維持に関する動機)に基づくものである。外発的動機や内発的動機は、生理的動機づけに基づいて社会生活のなかで獲得されていく動機(社会的動機)である。
【解答】×:設問の行動は、生理的動機(空腹という生命の維持に関する動機)に基づくものである。外発的動機や内発的動機は、生理的動機づけに基づいて社会生活のなかで獲得されていく動機(社会的動機)である。
設問7
暑いので、教室の窓を開けて換気するのは、内発的動機に基づく行動である。
【解答】×:設問の行動は、生理的動機(体温調節という生命の維持に関する動機)に基づくものである。
【解答】×:設問の行動は、生理的動機(体温調節という生命の維持に関する動機)に基づくものである。
設問8
興味を持ったので、社会保障の勉強を始めるのは、内発的動機に基づく行動である。
【解答】○:設問のとおり。自分の内面から沸き起こってくる興味が動因となって行動するのは内発的動機に基づく行動である。
【解答】○:設問のとおり。自分の内面から沸き起こってくる興味が動因となって行動するのは内発的動機に基づく行動である。
設問9
内発的動機づけによる行動は、その行動に対する外部からの報酬によってのみ強められる。
【解答】×:内発的動機づけとは、外的からの賞罰に関係なく、人間に内在する欲求(知的好奇心や達成欲求など)が行動の直接的な動因となることである。
【解答】×:内発的動機づけとは、外的からの賞罰に関係なく、人間に内在する欲求(知的好奇心や達成欲求など)が行動の直接的な動因となることである。
設問10
おこづかいをもらえるので、家事の手伝いをするのは、内発的動機に基づく行動である。
【解答】×:「おこづかい(報酬)」という外部からの刺激が「家事の手伝いをする」という行動を引き起こしている。外発的動機に基づく行動である。
【解答】×:「おこづかい(報酬)」という外部からの刺激が「家事の手伝いをする」という行動を引き起こしている。外発的動機に基づく行動である。
設問11
ジンメル(Simmel,G.)は、社会は分業の体系であると考え、同質な個人の連帯である機械的連帯から異質な個人の分業による有機的連帯に変化していくと考えた。
【解答】×:設問の内容は、デュルケム(Durkheim,E.)の考えの説明である。ジンメルは、複数の人間のかかわり合う形式を研究する特殊科学として、形式社会学を樹立した。
【解答】×:設問の内容は、デュルケム(Durkheim,E.)の考えの説明である。ジンメルは、複数の人間のかかわり合う形式を研究する特殊科学として、形式社会学を樹立した。
設問12
マルクス(Marx,K.)は、階級闘争が歴史を動かしていると考え、孤立する労働者を結びつける政治的リーダーたる前衛党が登場し、資本主義を打倒する闘争を指揮すると考えた。
【解答】×:マルクスが、階級闘争が歴史を動かしていると考えたという記述は正しいが、前衛党に関する考えを提起したのは、マルクスではなく、レーニン(Lenin,V.)である。
【解答】×:マルクスが、階級闘争が歴史を動かしていると考えたという記述は正しいが、前衛党に関する考えを提起したのは、マルクスではなく、レーニン(Lenin,V.)である。
設問13
ブラウ(Blau,P.)は、官僚制組織では、インフォーマルな仲間同士の協力体制が強くなると、官僚が自らの地位を維持するために規則への過剰同調が生じることを明らかにした。
【解答】×:ブラウはマートン(Merton,R.)の影響のもとに官僚制の逆機能がもたらされる諸条件を考察し、インフォーマルな人間関係の欠如が個々人に地位の不安をもたらし、規則への過剰同調や手段の目的化を生み出すと主張した。
【解答】×:ブラウはマートン(Merton,R.)の影響のもとに官僚制の逆機能がもたらされる諸条件を考察し、インフォーマルな人間関係の欠如が個々人に地位の不安をもたらし、規則への過剰同調や手段の目的化を生み出すと主張した。
設問14
テンニース(Tonnies,F.)は、どのような意志により人々が結合するかをとらえようとし、本質意志に基づく基礎社会から選択意志に基づく派生社会へと変化すると考えた。
【解答】×:テンニースは、本質意志に基づくゲマインシャフト(共同社会)から選択意志に基づくゲゼルシャフト(利益社会)に変化すると考えた。基礎社会および派生社会は高田保馬が提唱した概念である。
【解答】×:テンニースは、本質意志に基づくゲマインシャフト(共同社会)から選択意志に基づくゲゼルシャフト(利益社会)に変化すると考えた。基礎社会および派生社会は高田保馬が提唱した概念である。
設問15
デュルケム(Durkheim,E.)は、経済的繁栄によって人々の欲望が過度に肥大化し、どこまでいっても満足できないアノミーに陥り、それがいらだちや焦燥感をもたらすと考えた。
【解答】○:デュルケムは『自殺論』のなかで、欲望の無規制および過度の肥大化の意味でアノミーという概念を用い、近代化に伴う社会規範の変動が個人の欲望の解放をもたらし、それがかえって個人に苦痛や緊張を引き起こすと考えた。
【解答】○:デュルケムは『自殺論』のなかで、欲望の無規制および過度の肥大化の意味でアノミーという概念を用い、近代化に伴う社会規範の変動が個人の欲望の解放をもたらし、それがかえって個人に苦痛や緊張を引き起こすと考えた。
設問16
イギリスにおけるソーシャルポリシー(社会政策)は、所得保障、医療保障及び教育保障から構成されている。これに対してドイツを中心に発達した社会政策は当初、雇用・就業上の事故を対象とする社会保険を内容とするものであった。
【解答】×:イギリスのソーシャルポリシーは、所得・医療・教育保障だけでなく、保健、社会福祉、住宅政策、雇用政策、環境政策と非常に広範囲に及ぶ。ドイツでは、医療保障である疾病保険が誕生し、続いて労働災害の補償制度ができた。
【解答】×:イギリスのソーシャルポリシーは、所得・医療・教育保障だけでなく、保健、社会福祉、住宅政策、雇用政策、環境政策と非常に広範囲に及ぶ。ドイツでは、医療保障である疾病保険が誕生し、続いて労働災害の補償制度ができた。
設問17
T. H.マーシャル(Marshall,T.H.)はシティズンシップの三要素のうち、「社会の標準的な水準に照らして文明市民としての生活を送る権利」を含む諸権利を市民的権利と呼んだ。
【解答】×:設問の記述は、市民的権利ではなく、社会的権利の内容である。市民的権利とは、人身の自由、言論・思想の自由など個人の自由のために必要とされる諸権利である。
【解答】×:設問の記述は、市民的権利ではなく、社会的権利の内容である。市民的権利とは、人身の自由、言論・思想の自由など個人の自由のために必要とされる諸権利である。
設問18
エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen,G.)は福祉国家に代わる新しい概念として福祉レジームを提起した。
【解答】○:設問のとおり。エスピン-アンデルセンが提唱した福祉レジーム論によると、福祉国家は「社会民主主義レジーム」「自由主義レジーム」「保守主義レジーム」に分類される。
【解答】○:設問のとおり。エスピン-アンデルセンが提唱した福祉レジーム論によると、福祉国家は「社会民主主義レジーム」「自由主義レジーム」「保守主義レジーム」に分類される。
設問19
17世紀、マルサス(Malthus,T.)は『人口論』をまとめ、救貧法は貧困者を生存させ、最終的に人々の幸福の総量を増やす効果をもつと評価した。
【解答】×:マルサスは『人口論』で、救貧法は貧困者の生存を可能とするが、救貧による人口増加に食糧増産は追いつかないため社会全体としては困窮するとし、救貧法の撤廃を主張した。
【解答】×:マルサスは『人口論』で、救貧法は貧困者の生存を可能とするが、救貧による人口増加に食糧増産は追いつかないため社会全体としては困窮するとし、救貧法の撤廃を主張した。
設問20
ウェッブ夫妻(Webb,S.&B.)は、著書『大英社会主義社会の構成』(1920年)において初めて、ナショナルミニマムの政策を提案した。その提案は、最低賃金、公衆衛生、教育水準、環境問題など広範に及ぶものであった。
【解答】×:ナショナルミニマムは、ウェッブ夫妻が『産業民主制論』(1897年)において初めて示した政策である。最低賃金、最長労働時間、衛生安全、義務教育の4項目からなる。1920年にウェッブ夫妻が著した『大英社会主義社会の構成』では設問の6項目が示された。
【解答】×:ナショナルミニマムは、ウェッブ夫妻が『産業民主制論』(1897年)において初めて示した政策である。最低賃金、最長労働時間、衛生安全、義務教育の4項目からなる。1920年にウェッブ夫妻が著した『大英社会主義社会の構成』では設問の6項目が示された。