全国各地で活躍する福祉・介護に携わる方々を「けあサポ」がリポートします!
第3回 やすらぎ荘(北海道)
商都・小樽発! 個別ケアへの取り組み
道内7番目の歴史ある特養
運河に石造りの倉庫街――、こう聞いただけで「小樽」を思い浮かべる方は多いことでしょう。かつての商都・小樽のオタモイ地区にある社会福祉法人小樽育成院は、起源を明治31年発足の小樽孤児院とする長年の歴史をもちます。
その小樽育成院が運営する特別養護老人ホームやすらぎ荘が産声を上げたのは昭和45年のこと。北海道内で7番目の特別養護老人ホームの誕生です。
やすらぎ荘へのアクセス
試行錯誤のユニットケア
実はこのやすらぎ荘、平成16年2月に全室個室ユニットの新型特養に生まれ変わりました。個室ユニットと聞けば「やはり個室がいいなぁ」と思われるかもしれませんが、単にハードだけ整っていても、ソフトがしっかりしていなければ、要介護高齢者の生活を創造することはできません。「これまでの考え方をゼロにして、個別ケアをすすめる」という福森和千代施設長の号令の下、同11年から既存施設でユニットケアを開始し、試行錯誤を繰り返しながら、新型特養のハードに見合うケアを研鑚してきました。
取材当日も施設内事例研究発表会の真っ最中。各ユニット、看護師、生活相談員、事務職らが、「ターミナルケア」「ケアプラン」「情報の共有」など、各々の切り口で発表していました。「ゆるやかに時が流れ、やわらかな風が吹く」…、やすらぎ荘は、これからも生活の場としての施設のあり方を追い求めていきます。