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「インクルーシブな保育」導入のススメ
多様な子どもたちを受け入れるための心得

内容紹介

 配慮を必要とする子どもの保育・幼児教育については、これまでさまざまな議論がなされてきました。本書は、障害のある子どもの保育に取り組んできた著者が、彼らを受け入れる意義や心得、実践を紐解きます。障害のある子どもを受け入れることで、なぜ保育の質が上がるのか? 「手間がかかる」「クラス運営に支障が出る」等の不安を払拭しインクルーシブな保育へ踏み出すための一冊です。
 本書は日本教育新聞の好評連載『どの子も輝く「障碍児保育」』『インクルーシブな保育とは』をもとに加筆・修正を行い、刊行しました。

本書の特徴

  • 〇障害のある子どもへの保育・幼児教育の難しさ・やりがいがわかる。
  • 〇障害のある子どもの保護者へのかかわり方を学ぶ。

編集者から読者へのメッセージ

 著者の若月芳浩先生は、玉川大学で教鞭を執る傍ら、神奈川県横浜市の四季の森幼稚園の園長として、障害のある子どもを受け入れ、かかわってきました。本書はこれらの経験をもとに、障害のある子どもを受け入れる必要性、園全体への効果を伝えるものです。
 若月先生とはこれまで「園長の仕事術」をはじめ、何冊か書籍を編集させていただきましたが、その根底にあるのは、保護者と子どもへのやさしいまなざしです。他園への入園を断られた家庭の受け入れや、卒園後の子どもを見守る姿からは、時に同業者への厳しい提言も聞かれますが、先生の信念が垣間見えます。
 障害のある子どもを担当することで戸惑っている保育者・園関係者にぜひ読んでいただきたいと思います。

主な目次

第1章 障碍のある子どもが当たり前に存在する保育
第2章 障碍のある子どもの保育と保育の質的向上
第3章 保育実践からみる保育の質的向上ーー入園前に配慮すること
第4章 専門機関との関係と保育
第5章 保護者が安心して日常を過ごすために
第6章 保育の楽しさを障碍の視点から考える
第7章 園文化の見直しは、保育の質的向上につながる
第8章 幼保小接続と地域連携を豊かに

著者情報

若月芳浩(わかつき・よしひろ)

玉川大学教育学部乳幼児発達学科教授・同大学院研究科長、学校法人育愛学園理事長・四季の森幼稚園園長。
平成15年、旧香蘭幼稚園園長に就任。聖ヶ丘教育福祉専門学 校、和泉短期大学非常勤講師等を経て、現職。平成19年4月1 日より学校法人育愛学園理事長、四季の森幼稚園園長に就任。 日本保育学会会員、日本自閉症スペクトラム学会会員、日本乳幼児教育学会会員、子どもと保育総合研究所所員。著書に『保育の変革期を乗り切る園長の仕事術』『採用と育成の好循環を 生み出す園長の仕事術』(編著、中央法規出版)、『新しい保育講座14障害児保育』(編著、ミネルヴァ書房)、『人間関係の指導法 改訂第2版』(玉川大学出版部)などがある。