今月のおすすめ「読み合い」絵本 4月

2025/04/01

4月に読みたい おすすめ「読み合い」絵本

絵本には作者だけでなく、かかわる方々の思いが詰まっています。それぞれの絵本に込められた思いを知ることで、読み合いにも深みが出てきます。
本コーナーでは毎月、この時期に読み合いたい絵本を年齢別に紹介します。
解説:佐々木由美子(東京未来大学こども心理学部教授)

 

0・1歳児におすすめの絵本

作:たるいしまこ『おきておきて ぷーちゃん』(ポプラ社、2008)
(在庫なし。蔵書をご利用ください)

 朝です。お日様がぷーちゃんを起こします。「おきて おきて、ぷーちゃん」。それでも、ぷーちゃんは、「ぐう ぐう ぐう」。金魚鉢の金魚やお花、犬や猫などお友だちが次々に起こしに来ても、ぷーちゃんは「ぐう ぐう ぐう」。しかも、すごい寝相です!
 そんなぷーちゃんを見ていたら、いつの間にかお友だちも眠ってしまいます。春は眠いですものね。そこで、プーちゃんの目がぱちっと覚めて……。「おきて おきて、みんな。あさですよー!」1歳をすぎると、お世話遊びもみられるようになってきます。お友だちを起こすプーちゃんが得意げなのももっともです。最後はみんな満面の笑顔で、すてきな1日のはじまりです。

 

2・3歳児におすすめの絵本

作:エリック・カール、訳:もりひさし『はらぺこあおむし』(偕成社、1976)

 定番ですが、やはりこの時期に読みたい絵本です。暖かな日曜日の朝、たまごから青虫がうまれます。青虫はおなかがぺっこぺこ。月曜日、青虫はリンゴを一つ食べます。それでもおなかはぺっこぺこ。火曜日、梨を二つ、水曜日、スモモを三つ……と、次々と食べ続け、ちっぽけだった青虫は、すっかり大きくなってさなぎになり、やがて……。
 見開き全面に描かれた色あざやかな蝶。生命力に満ちたあたたかで美しい絵からも、食べる喜びや大きくなる喜びが伝わってきます。エリック・カールの作品の多くは、コラージュという貼り絵の技法が使われています。さまざまに彩色した薄紙を貼り合わせていくのです。作者が色彩の魔術師といわれるゆえんです。歌もあるので、歌いながらページをめくっていくのも楽しいです。

 

4・5歳児におすすめの絵本

文・絵:平山和子、監修:北村四郎『たんぽぽ』(福音館書店、1976)

 4・5歳児向けには、少し趣向を変えて、科学絵本をご紹介したいと思います。私たちの身の回りでもよくみかけるたんぽぽですが、意外に知らないことがたくさんです。たんぽぽの花は夕方だけでなく、曇りや雨の日もとじていること。根がとってもとっても長いこと。花をよくみると、一本の花は小さな花の集まりで、小さな花に実が一つずつなることなどなど。
 作者の長年にわたる観察と写生をもとにつくられた作品です。それだけに実物大に描かれた根や花など、身近な自然の神秘さや不思議さに圧倒されます。身近なところに不思議がたくさんあります。子どもたちといっしょに、春の自然探索にいってみてはいかがでしょうか。