動画でわかる! TEACCHプログラムに基づく 「自立課題」の作り方と実践のポイント 第12回

2025/11/10

かたい? やわらかい?(ファイリング課題)

※画像をクリックすると解説動画が見られます

 

「自立課題」は、TEACCHプログラムの実践手法の一つで、特別支援学校や福祉施設において自閉症や知的障害のある方々の日課・プログラムの軸となるものです。本連載では、身近で手軽な素材を使った自立課題を紹介します。

 

【執筆】
林大輔
社会福祉法人大府福祉会 たくと大府 施設長
社会福祉士、公認心理師
TEACCHプログラム研究会愛知支部代表
自閉症・行動障害をもつ方々を支援する現場の最前線で日々実践に携わる。これまでに製作した自立課題の数は400点以上。

 


こんな人に

〇形容詞の表現が理解できる人に
〇「かたい」「やわらかい」という概念を教えたい人に

 

ここに注目

〇概念的なとらえ方が苦手な人に、練習として使うことができます。
〇この形式に慣れれば「大きい・小さい」「長い・短い」などにも発展させることができます。

 

やり方

ファイルの左側にランダムにイラストが貼ってあります。かたいものかやわらかいものかを確認しながら右側に貼り付けていきます。

 

ゴール

すべてのイラストを、かたいかやわらかいか正しく判別して貼り付けることができたらゴールです。

 

視覚的構造化を盛り込む作り方

視覚的指示

かたいものとやわらかいものを分けるように文字で指示されています。

 

視覚的明瞭化

貼りつける場所が明確に色分けされていいます。

 

視覚的組織化

正しく貼り付けた場合は、枠内にちょうどすべてが収まります。

 

作り方のポイント

イラストはよく目にする身近なものでないとイメージしづらくなってしまいます。シューボックス課題で実物を振り分ける作り方も可能です。


もっと自立課題を知りたい方は

中央法規出版からは以下の書籍を刊行しています。

 

TEACCHプログラムに基づく 自閉症児・者のための自立課題アイデア集
身近な材料を活かす95例

2019年3月発行
諏訪利明=監修/林 大輔=著
詳細

TEACCHプログラムに基づく 自閉症・知的障害児・者のための自立課題アイデア集 第2集
目的別に選べる102例

2023年4月発行
諏訪利明=監修/林 大輔=著
詳細