動画でわかる! TEACCHプログラムに基づく 「自立課題」の作り方と実践のポイント 第11回

2025/10/10

焼肉焼けたかな?(マグネット課題)

※画像をクリックすると解説動画が見られます

 

「自立課題」は、TEACCHプログラムの実践手法の一つで、特別支援学校や福祉施設において自閉症や知的障害のある方々の日課・プログラムの軸となるものです。本連載では、身近で手軽な素材を使った自立課題を紹介します。

 

【執筆】
林大輔
社会福祉法人大府福祉会 たくと大府 施設長
社会福祉士、公認心理師
TEACCHプログラム研究会愛知支部代表
自閉症・行動障害をもつ方々を支援する現場の最前線で日々実践に携わる。これまでに製作した自立課題の数は400点以上。

 


こんな人に

〇お肉を生でも食べてしまう人に
〇焼肉が大好きな人に

 

ここに注目

〇両面マグネットを使うことで、裏返しても貼り付けることができます。
〇いつもは買えない高級なお肉を使うことができます。

 

やり方

生焼け状態のお肉がフライパンや鉄板に乗っています。お肉の裏側はすでに焼けているので、裏返して生焼けの部分も焼いていきます。

 

ゴール

すべてのお肉を裏返して生焼け部分がなくなったらゴールです。

 

視覚的構造化を盛り込む作り方

視覚的指示

生焼け状態を見て、裏返して焼くのだろうとわかります。

 

視覚的明瞭化

完全な生焼け状態で赤いお肉なので判別しやすいです。

 

視覚的組織化

お肉は両面マグネットシートなので裏返してもズレません。

 

作り方のポイント

お肉の赤い部分はすべて裏返して焼く習慣を身につけたいので、判別しにくいレアな焼き色は使わないようにしましょう。

 

次回予告

次回は、「固い?やわらかい?(ファイリング課題)」を紹介します。

 

もっと自立課題を知りたい方は

中央法規出版からは以下の書籍を刊行しています。

 

TEACCHプログラムに基づく 自閉症児・者のための自立課題アイデア集
身近な材料を活かす95例

2019年3月発行
諏訪利明=監修/林 大輔=著
詳細

TEACCHプログラムに基づく 自閉症・知的障害児・者のための自立課題アイデア集 第2集
目的別に選べる102例

2023年4月発行
諏訪利明=監修/林 大輔=著
詳細