動画でわかる! TEACCHプログラムに基づく 「自立課題」の作り方と実践のポイント 第9回

2025/08/12

にわとりとひよこに羽根をつけよう!(ファイリング課題)

※画像をクリックすると解説動画が見られます

 

「自立課題」は、TEACCHプログラムの実践手法の一つで、特別支援学校や福祉施設において自閉症や知的障害のある方々の日課・プログラムの軸となるものです。本連載では、身近で手軽な素材を使った自立課題を紹介します。

 

【執筆】
林大輔
社会福祉法人大府福祉会 たくと大府 施設長
社会福祉士、公認心理師
TEACCHプログラム研究会愛知支部代表
自閉症・行動障害をもつ方々を支援する現場の最前線で日々実践に携わる。これまでに製作した自立課題の数は400点以上。

 


こんな人に

〇色の区別がつく人に
〇鳥に羽根が生えていることを学習したい人に

 

ここに注目

〇ファイリング課題で面ファスナーを使うことにより、羽根に立体感を出しています。
〇鳥はよく見ると羽根1枚ずつから成り立っていることが学習できます。

 

やり方

ファイルの中に白と黄色の羽根が貼ってあります。にわとりには白、ひよこには黄色の羽根を貼っていきます。

 

ゴール

白と黄色の羽根を正しく分別しながらそれぞれにすべて貼り付けることができたらゴールです。

 

視覚的構造化を盛り込む作り方

視覚的指示

頭部に色がついているので、どの色の羽根を貼るのかがわかります。

 

視覚的明瞭化

イラストがシンプルで余計な部位がないのでわかりやすいです。

 

視覚的組織化

面ファスナーで羽根がしっかりと固定されています。

 

作り方のポイント

にわとりやひよこなど、羽根の色がシンプルで全体が1色で構成される鳥が作りやすいです。カラスでも同じように作ることができます。

 

次回予告

次回は、「おもしろい!座布団1枚!(シューボックス課題)」を紹介します。

 

もっと自立課題を知りたい方は

中央法規出版からは以下の書籍を刊行しています。

 

TEACCHプログラムに基づく 自閉症児・者のための自立課題アイデア集
身近な材料を活かす95例

2019年3月発行
諏訪利明=監修/林 大輔=著
詳細

TEACCHプログラムに基づく 自閉症・知的障害児・者のための自立課題アイデア集 第2集
目的別に選べる102例

2023年4月発行
諏訪利明=監修/林 大輔=著
詳細