◎令和8年(前期・後期)保育士試験対策 出題傾向と対策のポイント 第9回 保育実習理論・保育所保育等

2026.03.30

「令和8年(前期・後期)保育士試験対策 出題傾向と対策のポイント 第9回 保育実習理論・保育所保育等

大城玲子(おおしろ れいこ)
ヒューマンアカデミー通信講座・保育士講師、ぶれすと尻手ほいくえん副園長、横浜リゾート&スポーツ専門学校非常勤講師、近畿大学九州短期大学保育科非常勤講師


1 近年の出題傾向

①実習生としての倫理・対応

実習生による、子どもや利用者への支援・援助の方法や対応についての出題が増えています。令和7年試験では、保育実習理論・保育所保育等の問題は、前期・後期ともに9問出題されましたが、このうち各3問が保育士や実習生に求められる倫理についての出題でした(前期問15・問17・問20、後期問17・問19・問20)。
また、事例問題では、児童発達支援センター(前期問19)、母子生活支援施設(前期問20)、児童養護施設(後期問19)、乳児院(後期問20)など、保育所以外の児童福祉施設での実習についても毎回出題されています。

それぞれの施設の特性や家庭との関わり方を熟知したうえで、実習生としてどのような支援・援助をすることが適切か、ていねいに考えていきましょう

 

②保育所保育指針

保育所保育指針からは、第2章「保育の内容」より、各年齢区分の「保育に関わるねらい及び内容」について多く出題されています(前期問7・問18、後期問13・問18)。
乳児では、一人ひとりの生活リズムや情緒の安定を大切にした関わりと安心して過ごせる環境づくり、1歳以上3歳未満児では、遊びや生活を通じた「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5領域における発達、3歳以上児では、主体的に遊びや活動に取り組めるような言葉かけや環境構成が重視されていることをおさえておきましょう。
また、保育所の役割への理解も重要であり、そのなかでも特に、環境を通して行う保育、養護と教育の一体性、保育士の倫理観などが重点的に問われる傾向です。
環境を通して行う保育については、保育者が直接教え込むのではなく、子どもが自ら関わり、気づき、学べるような人的・物的環境を整えることの大切さが問われます。
また、養護と教育の一体性については、子どもの生命や情緒の安定を図る養護と、発達を促す教育的な関わりが、日々の生活や遊びのなかで一体的に行われているかという視点が重要となります。
さらに、保育者の倫理観については、子どもの人権を尊重する姿勢や個人情報保護法の遵守、専門職としての自覚をもった行動が求められており、実習や現場での具体的な場面を想定して理解しておくことが大切です。


これらを踏まえ、保育実習理論・保育所保育等では、保育所保育指針の総則を基盤として、保育所の役割や保育者に求められる姿勢を具体的な実践と結びつけて問題を解くことになります。


2 今後の受験対策、勉強の進め方 

①災害時の対応

地震、台風、火災など、さまざまな災害に対応できる備えが大切です。また、緊急時の対応や職員の役割分担、避難訓練の計画、保護者への連絡・引き渡しのポイントなどもおさえておくとよいでしょう。

 

②実習生としての対応

保育所等において、子どもや保護者にどのような対応をすればよいのか、保育の計画をどのように考えるのか、実際の指導計画などを参考にしながらイメージできるとよいでしょう。保育士試験では、生活支援や遊びの援助を通して、子どもとの信頼関係を少しずつ築いていくことの重要性が、事例としても出題されています。
施設の役割や支援方針、入所児童の背景、家庭との関わり方について理解したうえで実習に臨みましょう。
例えば、子どもが安心して過ごせるような環境づくりを意識する、子どもの気持ちに寄り添った言葉かけを行う、必要以上に手を出さず見守る、子どもの育ちや生活歴を尊重し、無理に踏み込んだ質問をしないなど日常の保育場面における具体的な援助や支援を、保育所保育指針と結びつけて考えることも大切です。
保育所は、実習生が安心して学びを深められるよう、あらかじめ実習指導計画を立案し、段階的な指導を行います。守秘義務や言葉遣い、身だしなみ、子どもや保護者への接し方など、実習生として必要な基本的モラルについて押さえておくことが必要です。

保育現場では、わからないことは必ず確認すること、一人で判断せず報告・連絡・相談を行うことが大切です
さらに、実習中には、子どもの姿を観察し、気づいた点を記録する時間が設けられます。例えば、「食事の際の援助の仕方」「遊びに参加する際の声かけ」「困っている子どもへのさりげない支援」など、実践のなかで学ぶべき視点について、振り返りの場で共有しましょう。

 

上記のように、保育所保育等の出題は幅広い範囲に及んでいます。実習では、保育所保育指針の内容を踏まえ、子どもの発達や生活の実態に応じて、実習生としてどのような援助や支援を行うことが適切かを考えることが重要なポイントとなります。
その際には、保育所保育指針にある「入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場でなければならない」という基本的な考え方を常に念頭に、子ども一人ひとりの思いや育ちを尊重した関わりを心がけることが求められます。

 

保育所等での実習や、保育実習理論・保育所保育等の試験勉強では、こうした視点をもとに、保育士の支援・援助の意図を理解し、自身の関わりを振り返りながら学びを深めていくことが重要となります。


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