◎令和8年(前期・後期)保育士試験対策 出題傾向と対策のポイント 第3回 保育の心理学
2026.03.24
令和8年(前期・後期)保育士試験 出題傾向と対策のポイント 第3回 保育の心理学
臨床心理士、公認心理師、小田原短期大学保育学科非常勤講師、あさか保育人材養成学校講師、大宮こども専門学校非常勤講師、大宮医療秘書専門学校非常勤講師
1 近年の出題傾向
①心理学の基礎理論
アタッチメント(愛着)理論をはじめ、ピアジェ、エリクソン、ブロンフェンブレンナー、ヴィゴツキーといった人物名とその理論は頻出です。
令和7年試験も例年同様に出題があり、前期問5ではピアジェの発達段階説のうち、前操作期に関して出題されました。また、前期問15ではブロンフェンブレンナーの生態学的システム論が出題され、各システムの特徴を正しく理解できているかが問われました。
後期問2では学習理論について出題されました。パブロフやバンデューラといった人物名と提唱した理論の名称、それぞれの理論の内容について、正しい組み合わせを選ぶ形で出題されました。
②発達の段階
各発達段階について、その特徴を問う問題が毎回出題されています。胎児期、乳幼児期から児童期、青年期、中年期、そして高齢期に至るまで、それぞれの段階の特徴を表す専門用語も含めて、出題されることが多いです。例えば、ものの永続性、心の理論、三項関係、保存の概念、アニミズム、自己中心性、流動性知能・結晶性知能、などがあげられます。
令和7年前期試験では、問11で青年期について、問12では青年期・高齢期について出題されました。エリクソンの発達課題をはじめ、心理的離乳、ギャンググループ、チャムグループ、ワーキングメモリ、サクセスフルエイジングなどがキーワードとして含まれていました。
また、後期では問11で青年期について、問12で高齢期について出題されました。ここでも、エリクソンの発達課題のほか、モラトリアム、役割実験、フレイルなどが問題文に出ています。
③虐待・心の病・発達障害
また、最近多くみられるのが虐待や心の病、発達障害についての出題です。
令和7年試験では、前期問20で選択性緘黙についての事例問題が出題されました。後期問20では子どもへの心理的虐待について、正しい知識をもっているかが問われました。保育士として正しく状況を判断し、適切に対処する能力が求められ、今後も出題の可能性が高いといえます。
④資料の読み取り
過去にグラフや表などの資料を読み取る問題が出ることがありましたが、令和5年前期試験以降は出題されていません。ただ、内閣府等の統計データに関する出題はあります。令和7年試験では「 第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査) 」をもとにした出題がありました(前期問13・後期問13)。さらに、後期問15では「 2022(令和4)年国民生活基礎調査の概況 」から、子どもの貧困についての出題がありました。
⑤保育所保育指針
このほか、保育所保育指針に関連する問題も出ています。令和7年後期試験では、問19で外国籍家庭や外国にルーツをもつ家庭に対する関わり方の正誤が問われています。保育所保育指針を読みこんでいて、なおかつ、その内容を的確に理解していることが重要です。
2 受験対策、勉強の進め方
受験生から「保育の心理学は難しい」といった声をよく耳にします。それは、初日の最初の科目という大変な緊張のなかで受けることが影響しているでしょう。ただ、それだけではなく、問題文が難しく感じられることも要因の1つではないかと思われます。出題者は受験生の知識をはかるために、いろいろな問い方をしてきます。
過去問を見てみてください。一見ややこしいように思える問題文も、あとから落ち着いて読み直せば、なるほどと思うようなものも多いのではないでしょうか。本番では、もっている知識を総動員できるよう深呼吸して挑みましょう。
また、令和6年試験以降、「適切なものを2つ選びなさい」「適切なものを3つ選びなさい」といったように複数の答えを選択させる出題がみられるようになりました。これは新しい傾向といえます。
①心理学の基礎理論
まずは、基礎理論を正しく理解しましょう。正確に理解していれば短時間で解答できるはずですが、中途半端な理解だとまぎらわしい選択肢に迷い、時間を費やしてしまいます。
ピアジェ、エリクソン、ブロンフェンブレンナー、ボウルビィ、エインズワースなどの人物名と、彼らの提唱した理論を押さえてください。万が一、知らない人物名が出たとしても、選択肢の○×の組み合わせから選べるよう、頻出の理論は押さえておくと安心です。
これらの理論については、一度に覚えようとすると大変です。焦ることなく、まずは時間をかけて内容を理解し、そのあとで記憶する段階に進むとよいでしょう。
②ライフステージ
乳幼児期以外のライフステージについても忘れないでチェックしておきましょう。児童期、青年期、中年期、高齢期と、人の発達は続きます。それぞれのライフステージの特徴が問われる可能性も高いです。
発達を理解するうえでのキーワードは、「生涯発達」です。能力を獲得することや、成長することだけではなく、体力の低下や能力の衰退なども含め、人生における「変化」を発達とみなします。児童期以降の特徴についても必ず確認しておきましょう。
③社会の動向
子どもに関連した社会問題に敏感になりましょう。普段からニュースや新聞など、数値・データで示されるものも含めてチェックするなどして、子どもたちを取り巻く社会情勢に関心をもつようにしましょう。
④虐待・心の病・発達障害
虐待や心の病、発達障害についても確認しておきましょう。虐待については、その種類や最近の動向を、心の病や発達障害については、名称とその主な特徴について理解しておきましょう。発達障害については、呼称も変化しつつあることもあわせて勉強しておきましょう(注意欠如多動症、自閉スペクトラム症、限局性学習症など)。
こちらも、ニュースや新聞など、最新の情報に目を向けてください。
⑤保育所保育指針
最後に、保育所保育指針を読むことも忘れないでください。何度もていねいに読んで、文章になじんでおくことが大切です。
「保育の心理学」には、将来、保育現場で活かせる内容が詰まっています。受験のためと思って、ただ知識を覚えるだけの勉強をしてしまうのは、もったいないです。知的好奇心と楽しむ心をもちながら、豊かな知識を身につけていけるよう、心より応援しています。
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