◎令和8年(前期・後期)保育士試験対策 出題傾向と対策のポイント 第2回 子どもの食と栄養
2026.03.23
令和8年(前期・後期)保育士試験対策 出題傾向と対策のポイント 第2回 子どもの食と栄養
管理栄養士、保育士、東京こども専門学校専任講師、東京医療秘書歯科衛生&IT専門学校非常勤講師、小田原短期大学保育学科非常勤講師、ヒューマンアカデミー通信講座・保育士講師、あさか保育人材養成学校講師
1 近年の出題傾向
「子どもの食と栄養」では、栄養素の基礎知識や、乳幼児の成長段階に応じて必要とされる知識、食育、食物アレルギー、保育所保育指針、資料(「
乳幼児栄養調査
」「
妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針(令和3年3月)
」「
授乳・離乳の支援ガイド(2019年3月)
」「
食育推進基本計画
」)など、とても広い範囲からまんべんなく出題されています。
さらに、近年では郷土料理、行事食、食材の旬など、日本人として知っておくべき知識からも出題されています。試験勉強という枠を超えて、日頃からさまざまな視点で食に興味をもつとよいでしょう。
①「保育所保育指針」第3章「健康及び安全」
令和7年後期試験では問14、問16の2問が出題されています。他科目でも保育所保育指針からの出題がありますが、「子どもの食と栄養」でもよく出題されています。点数を確実にとるためにも内容をしっかり把握しましょう。
②栄養素の基礎知識
令和7年後期試験ではたんぱく質の基礎知識について問われました(問4)。
栄養素の構成元素、1g当たりのエネルギー量(kcal/g)、必須アミノ酸、消化酵素については基礎知識ですのでしっかり把握しましょう。今回はたんぱく質について問われましたが、三大栄養素のうちいずれかは毎回出題されますので、糖質、脂質についても把握しましょう。
また、ビタミン・ミネラルについても必ず出題されていますので、生理作用や欠乏症、多く含まれる食品についても覚えましょう。
③食物アレルギー
令和7年後期試験では食物アレルギーについて出題されました(問18)。現場に出てからも特に重要な分野ですが、試験では基本的な内容が出題されています。
特定原材料は、2023(令和5)年にくるみが追加され、7品目から8品目(えび・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生)になりました。このような新しい情報について出題されることもありますので、常に最新の情報を把握するようにしましょう。
2 受験対策、勉強の進め方など
はじめに「
合格テキスト
」を使って大きなテーマごとに内容を理解し、次に「
一問一答
」で知識の確認、さらに「
合格問題集
」を使って実戦力を身につけていきましょう。「一問一答」や「合格問題集」でわからなかった箇所は、必ず「合格テキスト」に戻って復習することが大切です。特に「栄養の基本的知識」については、他科目でも出題されますので、ていねいに学びましょう。
最終的には本番と同じ時間でペース配分を考えて解けるようにしましょう。マークシートに慣れておくことも大切です。また、日頃の実力を出すためには長い試験時間に耐えられる体力をつけることも重要です。
①食生活の現状と食事バランス
「子どもの食と栄養」を学習するうえで、まずは子どもたちの食生活の現状について把握することが重要です。朝食欠食や、孤食・個食など、なぜこのような食事が増えているのか、それが子どもの成長にどのような影響をもたらすのかを考えることによって、本科目の知識の重要性についても再確認できると思います。「乳幼児栄養調査」や「国民健康・栄養調査」などの資料も確認しましょう。
②栄養の基本的知識(炭水化物・脂質・たんぱく質)
全てのテーマの基礎固めとして重要なテーマです。消化酵素や1gあたりのエネルギー産出量、構成元素、代謝など、細かいところまで覚えましょう。
③栄養の基礎知識(ビタミン・ミネラル・水分)
ビタミン・ミネラルもほかのテーマと深いつながりがありますので、正確に覚えましょう。種類、生理作用や欠乏症、供給源などについて、語群から正しい組み合わせを選ばせる出題が多いので、一つひとつの知識を正確に覚えることで得点に結びつきやすくなります。
④食事摂取基準2025
最初に「 日本人の食事摂取基準 」の目的や指標について把握しましょう。そのうえで、主要な栄養素の推奨量や目安量について目を通しましょう。
⑤食の基礎
3色食品群、6つの基礎食品群、「 食事バランスガイド 」などは保育の現場でも活用することがありますので、ただ暗記するのではなく理解するようにしましょう。
⑥妊娠期、授乳期の食生活
妊娠期の食生活は「妊娠前からはじめる妊産婦の食生活指針(令和3年3月)」を中心に学習するとわかりやすいでしょう。他にも「食事摂取基準2025」における付加量の数値や、過剰摂取に気をつけるべき栄養素など、ほかのテーマとも関連していますのでまんべんなく学習しましょう。
⑦乳児期、幼児期の食生活
乳汁栄養・離乳食は最も重要な項目のうちの一つです。出題数も比較的多いので、しっかり点数をとれるようにしましょう。乳汁栄養は母乳と調製粉乳の違いや調乳について、離乳食では離乳の定義や、離乳の進め方の目安など、間違えやすい箇所が多いので注意しましょう。資料では「乳幼児栄養調査」「授乳・離乳の支援ガイド(2019年3月)」が頻出です。
⑧学童期、思春期、生涯発達と食生活
それぞれの時期における心身の特徴や食生活、学校給食を中心に学習しましょう。朝食欠食や貧血など、ほかのテーマで学んだ内容も出てきますので、関連づけて覚えましょう。
⑨体調不良・特別な対応を必要とする子どもへの対応
脱水症予防や体調不良児の食事、食物アレルギーについてなど、保育の現場で必要な内容を多く扱うテーマです。食物アレルギーについては「 保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版) 」も重要な資料ですので、内容を把握しておきましょう。
⑩食育、家庭や施設における食
このテーマでは、「食育基本法」や「保育所保育指針」「食育推進基本計画」などのポイントを押さえましょう。問題は組み合わせだけでなく穴埋めで出題されることもあります。
食は、私たちが生きていくうえで欠かせないものですが、そのなかでも乳幼児期の食は一生の基盤となるもので、とても重要です。食物アレルギーなどは一歩間違えば命にかかわってしまうこともあり、保育士は適切な知識をもって正しく対応できるようにならなければいけません。そのような幅広い知識について学ぶ科目が「子どもの食と栄養」です。
一つひとつが現場で役立つ内容なので、試験対策として勉強するだけではなく、子どもの命を預かる専門家として、現場で待っている子どもたちの笑顔を思い浮かべながら勉強してみましょう。
皆さんの合格を祈っています。
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