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こどもまんなか福祉論
保育士養成課程「子ども家庭福祉」テキスト

内容紹介

「こどもまんなか」の視点で解説

本書は、保育士養成課程における「子ども家庭福祉」の標準テキストです。
タイトルにある「こどもまんなか」とは、子どもに関する政策を集約して行う行政機関として2023年に発足した子ども家庭庁が掲げているスローガンです。そこで本書では、このスローガンを軸に据えて、“子ども目線”で、“子どもの幸せとは何か”を常に意識しながら制作されました。

「児童憲章」と絡めて、子どもの幸せを身近に考える

子どもの幸せの道しるべに「児童憲章」があります(昭和26年制定)。「児童憲章」は制定から70年以上経つものですが、子どもの幸せを実現するための全文と12の条文から成り立っています。この「児童憲章」とリンクさせて「子ども家庭福祉」を考えることで、子どもの権利を中心に据えた、子ども家庭福祉が実現すると考えます。

編集者から読者へのメッセージ

①制度、政策などの概要を述べるだけでなく、それらが「子どもの視点」で捉えるとどうかを伝える
制度、政策においても概要をなぞるだけでなく、それらが子どもにとってどのように影響しているのかという視点で常に記述がなされています。
例.児童手当(Chapter3)
制度と内容を記述するとともに、「こどもまんなか」の理念にたって使途ついても言及。
章末には事例を中心にした課題を提供
各章末には「Discussion Time」が設けられ、事例などを提示して学生が討論できる話題を提供しています。“子どもの幸せ”とは何かを考える機会となります。
児童憲章を引き合いに子どもの権利について考える構成
各章のテーマにそって、それに見合う児童憲章の条文を掲載しています。常に子どもの権利を守るためにどうあるべきかを考える内容になっています。
子どもの権利を主軸に据えて目次構成
子どもの権利や幸せの追及につながる項目が中心の目次構成です。

主な目次

Chapter1 子ども家庭福祉の歴史
 Section1 戦前の子どもと家庭の姿
 Section2 戦後の子どもと家庭の姿
 Section3 現代の子どもと家庭を取り巻く課題
Chapter2 子どもの権利条約
 Section1 子どもの権利条約の理念
 Section2 子ども固有の4つの権利
 Section3 こども基本法の制定
Chapter3 子ども家庭福祉の制度と実施体系
 Section1 子ども家庭福祉の制度
 Section2 こども家庭福祉の法体系①児童福祉法
 Section3 こども家庭福祉の法体系②児童福祉六法
Chapter4 社会的養護と子ども家庭福祉の専門職
 Section1 社会的養護とは
 Section2 児童福祉施設と子ども家庭福祉の専門職
 Section3 社会的養護の課題と展望
Chapter5 子どもの貧困対策
 Section1 子どもの貧困問題
 Section2 子どもの貧困対策のこれから
Chapter6 母子保健と子どもの健全育成
 Section1 母子保健政策
 Section2 子どもの健全育成
Chapter7 次世代育成支援と地域との連携・協働
 Section1 次世代育成支援と子ども家庭福祉の推進
 Section2 地域における連携・協働とネットワーク
Chapter8 子ども虐待とドメスティック・バイオレンス
 Section1 子ども虐待の早期発見と予防
 Section2 ドメスティック・バイオレンスの防止
Chapter9 少年非行
 Section1 少年非行の現状
 Section2 少年非行の背景
 Section3 少年非行への支援と課題
Chapter10 障害のある子どもへの対応
 Section1 障害とは
 Section2 障害のある子どもの支援
Chapte11 子どもの権利と福祉~子どもの人権擁護~
 Section1 現代の子どもは幸せ?
 Section2 子どもの権利と福祉を守るための課題の検討
Chapter12 少子化と地域子育て支援
 Section1 少子化における保育の実施体制
 Section2 保育制度の課題と展望
Chapter13 多様な保育ニーズへの対応(1)
 Section1 病児・病児後保育
 Section2 医療的ケア児への対応
Chapter14 多様な保育ニーズへの対応(2)
 Section1 外国にルーツをもつ子どもと保護者への支援
 Section2 性的マイノリティの子どもへの支援
Chapter15 外国(韓国)の動向
 Section1 普遍主義に基づく保育政策および各種手当
 Section2 支援対象児童に向けた「ドリームスタート」
 Section3 支援対象児童に向けた「児童保護サービス」

著者情報

新沼英明
1976年岩手県生まれ。北海道医療大学大学院看護福祉学研究科修士課程修了。修士(臨床福祉学)。社会福祉士、保育士。
行政でのソーシャルワーカー、山形短期大学子ども学科講師、函館短期大学保育学科専任講師、准教授、名古屋短期大学保育科准教授、教授を経て、現在は桜花学園大学保育学部保育学科教授、同大学学長補佐。専門は臨床福祉学、子育て支援(保育)施策。