「できるだけ時間や労力をかけずに合格したい!」。これは全受験生に共通する願いでしょう。この連載では、指導した受験生を全員合格に導いた実績をもつ筆者が編み出した「効果的学習法」を紹介していきます。
第1回 効果的学習法とは
受験生を「全員合格」に導いた学習法
効果的な学習法とは、時間的・労力的に“効果的に学ぶ方法”を指す。そこには、資格試験独自の、ある一定の「勉強のしかた」がある。
例えば、ある科目の過去問を解くとしよう。「ページを追って順番に…」では非効率である。かといって、むやみやたらに過去問を繰り返すだけでは効率が悪い。そして必ず、「この方法を繰り返していて大丈夫だろうか…」と不安になる。かくして、試行錯誤を繰り返し、時間ばかりが過ぎていくのである。
無益な試行錯誤に時間を費やすよりも、他人の経験から「美味しいところ」や「使えそうなところ」だけを切り取って効率の良い学習法を作り上げたほうが、時間的・労力的に役立つ。そういう学習方法を『効果的学習法』と呼ぶことにする。
本連載で紹介する学習法は、社会人である私が国家試験を受験した際の学習法をベースにしている。合格した翌年度、私は社会人受験生を対象に塾を開き、この方法を伝えた。参加者は10人程度であったが、全員合格。その翌年も塾を開いた。そしてまた、全員合格。これらの経験を体系的に整理したものが、これから紹介する「効果的学習法」である。
念のため付け加えておくが、この方法は「合格」を約束するものではない。資格試験の勉強法の1つとして、「先輩の知恵」を紹介するものである。「合格」を勝ち取るためには、受験勉強に費やす「あなたの努力」が何より重要なのだ。
例えば、ある科目の過去問を解くとしよう。「ページを追って順番に…」では非効率である。かといって、むやみやたらに過去問を繰り返すだけでは効率が悪い。そして必ず、「この方法を繰り返していて大丈夫だろうか…」と不安になる。かくして、試行錯誤を繰り返し、時間ばかりが過ぎていくのである。
無益な試行錯誤に時間を費やすよりも、他人の経験から「美味しいところ」や「使えそうなところ」だけを切り取って効率の良い学習法を作り上げたほうが、時間的・労力的に役立つ。そういう学習方法を『効果的学習法』と呼ぶことにする。
本連載で紹介する学習法は、社会人である私が国家試験を受験した際の学習法をベースにしている。合格した翌年度、私は社会人受験生を対象に塾を開き、この方法を伝えた。参加者は10人程度であったが、全員合格。その翌年も塾を開いた。そしてまた、全員合格。これらの経験を体系的に整理したものが、これから紹介する「効果的学習法」である。
念のため付け加えておくが、この方法は「合格」を約束するものではない。資格試験の勉強法の1つとして、「先輩の知恵」を紹介するものである。「合格」を勝ち取るためには、受験勉強に費やす「あなたの努力」が何より重要なのだ。
「回答感覚」の会得が合格への近道!
ところで、この学習法を取り入れた塾生には、共通した「ある体験」があった。それは、「問題のコアな部分が見える!」というものである。
これは感覚的なものなので、言葉にするのが難しい。けれど、確かに「見える」のだ。問題の本質とか、出題者の意図とか、その科目のコアな部分が「感覚的にわかる」のである。この連載では、この感覚を「回答感覚」と呼ぶことにする。
ここにある科目のテキストがある。ページ数は200〜300ページ。1ページあたり2〜3のキーワードがあるとして、2キーワード×300ページで600キーワード。情報量としては膨大な量だ。しかし、「試験問題」として出題されるのは、1科目「7問〜10問」程度である。
仮にあなたが「問題の出題者」だとしたら、膨大な情報量の中からどのようにして「7問〜10問」を選ぶだろうか。おそらく、「有資格者として最低限知っていてほしいこと」や「時代的に重要な事項」を選択するのではないだろうか。それはつまり、前述した「その科目のコア(核)となる部分」であろう。
過去問をやっていると、毎年同じような問題が出題されることに気づく。出題の形式は違っても、内容的に似ている。これが「核になる問題」であり、この問題はそれほど多くない。比較的限られた範囲の中から、出題形式を変えて繰り返し出題されているのだ。
「効果的学習法」は、この「核となる部分」にあたる領域を「感覚的につかむ技術(これが回答感覚と呼ばれるものの正体)」を身につける学習法なのである。
これは感覚的なものなので、言葉にするのが難しい。けれど、確かに「見える」のだ。問題の本質とか、出題者の意図とか、その科目のコアな部分が「感覚的にわかる」のである。この連載では、この感覚を「回答感覚」と呼ぶことにする。
ここにある科目のテキストがある。ページ数は200〜300ページ。1ページあたり2〜3のキーワードがあるとして、2キーワード×300ページで600キーワード。情報量としては膨大な量だ。しかし、「試験問題」として出題されるのは、1科目「7問〜10問」程度である。
仮にあなたが「問題の出題者」だとしたら、膨大な情報量の中からどのようにして「7問〜10問」を選ぶだろうか。おそらく、「有資格者として最低限知っていてほしいこと」や「時代的に重要な事項」を選択するのではないだろうか。それはつまり、前述した「その科目のコア(核)となる部分」であろう。
過去問をやっていると、毎年同じような問題が出題されることに気づく。出題の形式は違っても、内容的に似ている。これが「核になる問題」であり、この問題はそれほど多くない。比較的限られた範囲の中から、出題形式を変えて繰り返し出題されているのだ。
「効果的学習法」は、この「核となる部分」にあたる領域を「感覚的につかむ技術(これが回答感覚と呼ばれるものの正体)」を身につける学習法なのである。