第10回 予測される困難と対処法は？

　これまでに紹介した夢を実現するためのプロセスは、コーチングのGROWモデルに則しています。つまり、目標（Goal）を明確にして、現状（Reality）を振り返り、目標を達成するための選択肢（Option）を考えます。そして、具体的に何をするかを、期限付きで意思決定（Will）するのです。
　ところが、意思決定はしたものの、不測の事態が生まれてしまい、計画を断念せざるを得ないこともあります。行動計画を立てても、なかなか予定通りには進まないことが、めずらしくないのです。
　そんな時、「予定はあくまでも予定であり、決定ではない」などと、言い逃れをする人もいます。もちろん、再起できないほどに自分を責めるよりは、言い逃れでもした方が、精神衛生上は良いのかもしれません。しかし、そんなことを繰り返していては、いつまで経っても、夢を実現できないでしょう。

　予定を予定で終わらせるのではなく、確かな結果に結びつけるためには、さらに周到な準備が必要です。予定を実行したとして、予測される困難と、それへの対処法まで、事前に十分に練っておくのです。前回紹介した「９月１日（土）　朝の目覚めから禁煙開始」という行動計画を実行するとして、予測される困難と対処法を考えてみましょう。


困難１．朝食後に一服したくなる。　→対処１．食後は歯を磨こう。
困難２．仕事のメリハリがなくなる。→対処２．切りの良いところで熱いお茶を一杯。
困難３．夜の飲み会で吸いたくなる。→対処３．継続の自信がつくまで飲み会はパス。
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　備えあれば憂いなしです。たとえ、予測された困難が生じなかったとしても、対処法さえ準備しておけば、安心して堂々と進むことができます。
それでも、さらに不測の事態が生まれてしまい、計画を断念せざるを得ないこともあるでしょう。そのような場合には、失敗から多くを学びながら、再チャレンジすることになります。
　学習計画を実行したとして、予測される困難は何ですか。それへの対処法を挙げるとすれば、どのような方法がありますか？