5 生活の場を自宅から移して利用するサービス
介護療養施設サービス(介護療養型医療施設で受けるサービス)
長期的に医療処置等が必要な場合、療養型医療施設に入所し、看護、介護を受けるサービスです。
介護療養施設サービスってなんですか?
「介護療養型医療施設」で生活する高齢者に提供される、療養上の管理や看護、医学的な管理のもとに行われる介護、機能訓練などをいいます。これらは「ケアプラン(施設サービス計画)」に基づいて行われます。
介護療養型医療施設ってなんですか?
長期間、医療的なかかわりが必要な場合に利用できる施設です。
なお、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)と介護老人保健施設との違いをみるには、医師や看護師など医療にかかわる職員の数を比較すると、イメージしやすいでしょう。
なお、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)と介護老人保健施設との違いをみるには、医師や看護師など医療にかかわる職員の数を比較すると、イメージしやすいでしょう。
■医師や看護師などの職員の数の違い(定員100人当たり)
特別養護老人ホーム (介護老人福祉施設) |
介護老人保健施設 | 介護療養型医療施設 |
医師(非常勤可)1人 看護職員3人 介護職員31人 介護支援専門員1人 その他 生活相談員 等 |
医師(常勤)1人 看護職員9人 介護職員25人 理学療法士または作業療法士1人 介護支援専門員1人 その他 支援相談員等 |
医師3人 看護職員17人 介護職員17人 介護支援専門員1人 その他 薬剤師、栄養士等 |
このように、医療にかかわる職員は「介護療養型医療施設」がもっとも手厚くなっています。一方、「特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)」では「介護職員」の数がもっとも多くなっていますし、介護老人保健施設は、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)と介護療養型医療施設との「中間」的な位置づけということができます。
つまり、これらの3施設では、受けられる医療の“濃淡”が異なるということです。
つまり、これらの3施設では、受けられる医療の“濃淡”が異なるということです。
どんなときに利用できるの?
まず、お住まいの市町村から「要介護」と認定されていることが必要です。病状が安定していて、介護療養型医療施設での療養上の管理や看護、医学的な管理のもとに行われる介護、機能訓練などが必要と認められた場合に入居できます。
入居するにはどうしたらいいの?
ご自身で「介護療養型医療施設」を選んで、施設と契約を結んでいただくことになります。「介護療養型医療施設」の連絡先などについては、都道府県や市町村で知ることができます。
利用料は?
事業所が病院であるのか診療所なのか、個室か多床室かなどの居室の環境と要介護度などによって異なります。
このほかに、宿泊費(部屋代のことで、光熱水費も含まれます。個室や大部屋かなどで異なります)と食費(材料費と調理にかかる費用)が必要です。これらの額は施設によって異なります。
■利用料の目安
東京都特別区の要介護3の方の場合(病院の場合)
ユニット型個室 1145単位(1222円)/日
ユニット型準個室 1145単位(1222円)/日
従来型個室 1031単位(1101円)/日
多床室 1142単位(1219円)/日
食費と宿泊費の額は施設と利用者との間で契約によって決められますが、おおよそ次のような額と思われます。
このほかに、宿泊費(部屋代のことで、光熱水費も含まれます。個室や大部屋かなどで異なります)と食費(材料費と調理にかかる費用)が必要です。これらの額は施設によって異なります。
■利用料の目安
東京都特別区の要介護3の方の場合(病院の場合)
ユニット型個室 1145単位(1222円)/日
ユニット型準個室 1145単位(1222円)/日
従来型個室 1031単位(1101円)/日
多床室 1142単位(1219円)/日
食費と宿泊費の額は施設と利用者との間で契約によって決められますが、おおよそ次のような額と思われます。
ユニット型個室 | 1,970円/日 |
ユニット型準個室 | 1,640円/日 |
従来型個室 | 1,640円/日 |
多床室 | 320円/日 |
●食費
1,380円/日
なお、所得が低い場合には、それぞれその負担が軽減される仕組みとなっています。具体的に負担する額は下表のとおりです(1日あたり)。
1,380円/日
なお、所得が低い場合には、それぞれその負担が軽減される仕組みとなっています。具体的に負担する額は下表のとおりです(1日あたり)。
利用者負担段階 | 宿泊費の負担限度額 | 食費の負担限度額 | |||
ユニット型個室 | ユニット型準個室 | 従来型個室 | 多床室 | ||
第1段階 ○市町村民税世帯非課税の老齢福祉年金受給者 ○生活保護受給者 |
820円 | 490円 | 490円 | 0円 | 300円 |
第2段階 市町村民税世帯非課税であって、課税年金収入額と合計所得金額の合計が80万円以下の人 |
820円 | 490円 | 490円 | 320円 | 390円 |
第3段階 市町村民税世帯非課税であって、利用者負担第2段階以外の人 |
1,640円 | 1,310円 | 1,310円 | 320円 | 650円 |
◆ワンポイント◆ 居室の環境による違いとはどのようなものですか?
居室の環境とは、具体的には、(1)ユニット型個室、(2)ユニット型準個室、(3)従来型個室、(4)多床室の4つに分けられます。
いわゆる「施設」の環境はここ数年で大きく変化しました。それまでの施設では、入居者は大部屋(4人〜6人)で寝起きをし、食事は施設に1つある大きな食堂で全員が集まってとるというスタイルが中心でした。しかし、このようなスタイルでは、一人ひとりの入居者の状態にあった介護を行うことは、実は難しかったのです。そこで誕生したのが「ユニットケア」という介護の方法です。
「ユニットケア」を行う施設では、日常生活をおくる“場”を10部屋程度の個室と、食堂やリビングなどのスペースで構成します(これを「ユニット」といいます)。このような環境を整えることで、より細やかで一人ひとりの状態にあった介護ができるとされています。このうち、個室の壁が天井まであるものを「ユニット型個室」、壁が天井間まで届いていないものを「ユニット型準個室」といいます(「準個室」は大部屋を改修して「個室」にしたものです)。「従来型個室」は「ユニット」を構成しない個室で、「多床室」は同じく「ユニット」を構成しない大部屋のことをいいます。
なお、宿泊費は「ユニット型個室」がもっとも高く、次いで「ユニット型準個室」、「従来型個室」、「多床室」の順となるのが一般的です。
いわゆる「施設」の環境はここ数年で大きく変化しました。それまでの施設では、入居者は大部屋(4人〜6人)で寝起きをし、食事は施設に1つある大きな食堂で全員が集まってとるというスタイルが中心でした。しかし、このようなスタイルでは、一人ひとりの入居者の状態にあった介護を行うことは、実は難しかったのです。そこで誕生したのが「ユニットケア」という介護の方法です。
「ユニットケア」を行う施設では、日常生活をおくる“場”を10部屋程度の個室と、食堂やリビングなどのスペースで構成します(これを「ユニット」といいます)。このような環境を整えることで、より細やかで一人ひとりの状態にあった介護ができるとされています。このうち、個室の壁が天井まであるものを「ユニット型個室」、壁が天井間まで届いていないものを「ユニット型準個室」といいます(「準個室」は大部屋を改修して「個室」にしたものです)。「従来型個室」は「ユニット」を構成しない個室で、「多床室」は同じく「ユニット」を構成しない大部屋のことをいいます。
なお、宿泊費は「ユニット型個室」がもっとも高く、次いで「ユニット型準個室」、「従来型個室」、「多床室」の順となるのが一般的です。