前の月の「今日の一問一答」の問題から20問を抜粋し、月に一回、「確認テスト」を開催します。満点がとれるまで繰り返しチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
11月分の確認テスト【問題と解答・解説】
問題(20問)と解答・解説
設問1
フレックスナー(Flexner,A.)によって「ソーシャルワークはすでに専門職である」と結論づけられ、専門性が社会的に認知されるきっかけとなった。
【解答】×:フレックスナーは1915年の全米慈善矯正事業会議にて、専門職として成立する共通の基準をあげ、「現段階ではソーシャルワーカーは専門職ではない」と専門性を否定した。
【解答】×:フレックスナーは1915年の全米慈善矯正事業会議にて、専門職として成立する共通の基準をあげ、「現段階ではソーシャルワーカーは専門職ではない」と専門性を否定した。
設問2
ミルフォード会議報告書において、ジェネリック・ソーシャル・ケースワークの重要性の認識のもとに、その特性が提示された。
【解答】○:ジェネリック・ソーシャル・ケースワークの重要性が認識され、8つの局面(逸脱行為、規範、個人に対する個別化、方法、ソーシャル・ケースワークのための社会資源、科学的知識の適用と経験の体系化、哲学、社会的処遇への融合)を具体化したものであるとの結論に達した。
【解答】○:ジェネリック・ソーシャル・ケースワークの重要性が認識され、8つの局面(逸脱行為、規範、個人に対する個別化、方法、ソーシャル・ケースワークのための社会資源、科学的知識の適用と経験の体系化、哲学、社会的処遇への融合)を具体化したものであるとの結論に達した。
設問3
相談援助における利用者本位の基本原則に照らし、入所施設では施設の効率的な経営も重視されるが、利用者の要望に応えることが最優先である。
【解答】○:社団法人日本社会福祉士会が採択した社会福祉士の倫理綱領によれば、利用者の利益を最優先に考えるべきである。確かに効率的な経営という観点も重要であるが、利用者の利益の優先度は経営状況によって低下されるものではない。
【解答】○:社団法人日本社会福祉士会が採択した社会福祉士の倫理綱領によれば、利用者の利益を最優先に考えるべきである。確かに効率的な経営という観点も重要であるが、利用者の利益の優先度は経営状況によって低下されるものではない。
設問4
アドボカシーとは、利用者が自分の権利や生活ニーズを表明できないときに、社会福祉士がサービス提供者や行政機関などに利用者に代わって要求することである。
【解答】○:設問のとおり。なお、わが国の福祉制度が行政主体の措置制度から利用者自身の自己決定に基づき契約する利用制度へ転換したため、判断能力が不十分な人、自分で選択できる環境にない人に対するアドボカシー機能が重要となっている。
【解答】○:設問のとおり。なお、わが国の福祉制度が行政主体の措置制度から利用者自身の自己決定に基づき契約する利用制度へ転換したため、判断能力が不十分な人、自分で選択できる環境にない人に対するアドボカシー機能が重要となっている。
設問5
ケアマネジメントの過程において、リファーラルには、支援が望まれると判断された人々を地域の関係機関が支援提供機関などに連絡、紹介することが含まれる。
【解答】○:設問のとおり。入口の段階のケース発見において、ある関係機関がそのクライエントにとって必要な他機関につなぐことは重要であり、その連携のためには地域における機関や施設等のネットワークが必要となる。
【解答】○:設問のとおり。入口の段階のケース発見において、ある関係機関がそのクライエントにとって必要な他機関につなぐことは重要であり、その連携のためには地域における機関や施設等のネットワークが必要となる。
設問6
プログラム活動の選択において、凝集性を高めるために、多様なメンバーそれぞれが、同一の参加方法でかかわることができることを基準に選択する。
【解答】×:メンバーは個別の事情や背景をもち、グループへの参加意欲や期待、プログラム活動への参加能力も異なることから、メンバーを個別化して援助する必要がある。グループワーカーは、メンバーが各自の能力の段階に応じて参加するように励まし、また、その能力をさらに高めることができるように援助する。
【解答】×:メンバーは個別の事情や背景をもち、グループへの参加意欲や期待、プログラム活動への参加能力も異なることから、メンバーを個別化して援助する必要がある。グループワーカーは、メンバーが各自の能力の段階に応じて参加するように励まし、また、その能力をさらに高めることができるように援助する。
設問7
スーパービジョンでは、上司が部下の課題解決などを支援していくことがある。
【解答】○:スーパービジョンには、上司が部下の課題解決を支援する支持的機能がある。
【解答】○:スーパービジョンには、上司が部下の課題解決を支援する支持的機能がある。
設問8
介護記録には、援助の裏付けや根拠について、誰にでも分かるように書く。
【解答】○:介護記録は、チームケアに必要な情報共有、さらにスーパービジョンなどにも用いられる。援助の裏付けや根拠を明確にして実践を記録に残すことは、専門職としての援助に対する責任であり義務である。
【解答】○:介護記録は、チームケアに必要な情報共有、さらにスーパービジョンなどにも用いられる。援助の裏付けや根拠を明確にして実践を記録に残すことは、専門職としての援助に対する責任であり義務である。
設問9
介護記録には、介護従事者の主観や介入については、記録しないようにする。
【解答】×:介護記録には、事実が書かれることが基本であるが、主観や介入を記録する必要がある場合がある。ただし、介護従事者の主観による解釈や推測を介護記録に記入する際には、客観的事実の裏付けを記入しなければならない。
【解答】×:介護記録には、事実が書かれることが基本であるが、主観や介入を記録する必要がある場合がある。ただし、介護従事者の主観による解釈や推測を介護記録に記入する際には、客観的事実の裏付けを記入しなければならない。
設問10
バーナード(Barnard,C.)は、組織成立の要件を、相互に意思を伝達できる人々がおり、それらの人々が行為を貢献しようとする意欲をもって、共通目的の達成を目指すとき、としている。
【解答】○:設問のとおり。バーナードは、組織の要素は、(1)伝達(コミュニケーション)、(2)貢献意欲、(3)共通目的であるとしている。
【解答】○:設問のとおり。バーナードは、組織の要素は、(1)伝達(コミュニケーション)、(2)貢献意欲、(3)共通目的であるとしている。
設問11
生産性の観点からは、組織におけるコンフリクトが存在することが望ましい場合もある。
【解答】○:ロビンス(Robbins,S.P.)によれば、コンフリクト(衝突・対立)によって緊張が生じ、関心や好奇心を刺激して人々の行動を活性化することや、考え方が対立・競合することで意見が揉まれ、それまで思いつかなかったような創造的な考えに至ることがあると指摘されている。
【解答】○:ロビンス(Robbins,S.P.)によれば、コンフリクト(衝突・対立)によって緊張が生じ、関心や好奇心を刺激して人々の行動を活性化することや、考え方が対立・競合することで意見が揉まれ、それまで思いつかなかったような創造的な考えに至ることがあると指摘されている。
設問12
アンドルーズ(Andrews,K.)は、戦略を形成するプロセスとして、外部環境の機会と脅威を重要視し、組織内部の弱みや強みについての評価は必要でないとした。
【解答】×:アンドルーズらによって戦略策定プロセスとして明確化されたSWOT分析では、S(Strength=強み)・W(Weakness=弱み)・O(Opportunity=機会)・T(Threat=脅威)の四つの軸から、内部環境の強みと弱み、外部環境の機会と脅威を評価・分析する。
【解答】×:アンドルーズらによって戦略策定プロセスとして明確化されたSWOT分析では、S(Strength=強み)・W(Weakness=弱み)・O(Opportunity=機会)・T(Threat=脅威)の四つの軸から、内部環境の強みと弱み、外部環境の機会と脅威を評価・分析する。
設問13
オハイオ州立大学の研究によれば、リーダーシップ行動は「構造づくり」と「配慮」から説明でき、「構造づくり」と「配慮」の両方が高いリーダーの下で、メンバーの業績度と満足度が高まる可能性が高いとした。
【解答】○:設問のとおり。構造づくりとは、組織目標の達成に重点をおき、そのときに必要な計画や仕事の割り当てなどをとりしきる行動を指す。配慮とは、部下の気持ちや個人的問題に関心を示し、相互信頼と上下間の意思疎通を重視するような行動のことをいう。
【解答】○:設問のとおり。構造づくりとは、組織目標の達成に重点をおき、そのときに必要な計画や仕事の割り当てなどをとりしきる行動を指す。配慮とは、部下の気持ちや個人的問題に関心を示し、相互信頼と上下間の意思疎通を重視するような行動のことをいう。
設問14
事業活動計算書とは、事業活動を営むに当たり、どのようにして資金を調達し、それがどのような資産に投入されているかをみることを目的として、ある時点の資産、負債、純資産を示したものである。
【解答】×:事業活動計算書は、会計年度における事業活動の成果である収益、費用および増減差額を計算する財務諸表である。
【解答】×:事業活動計算書は、会計年度における事業活動の成果である収益、費用および増減差額を計算する財務諸表である。
設問15
右上肢に麻痺がある利用者の衣服の着脱は、左上肢から脱がせ、右上肢から着せる。
【解答】○:設問のとおり。麻痺のあるほうを患側、麻痺のないほうを健側といい、脱がせるときは健側が先、着せるときは患側が先である。
【解答】○:設問のとおり。麻痺のあるほうを患側、麻痺のないほうを健側といい、脱がせるときは健側が先、着せるときは患側が先である。
設問16
介護施設における居室環境は、生活単位をできるだけ大規模化し、高齢者が空間を把握し易くしたほうがよい。
【解答】×:認知症の人にとって適切な環境とは、親しい人(利用者、介護職員)とのなじみの関係を維持しながら安心して暮らせるようにすることである。そのため施設規模や生活単位はできるだけ小さくすることが望ましい。
【解答】×:認知症の人にとって適切な環境とは、親しい人(利用者、介護職員)とのなじみの関係を維持しながら安心して暮らせるようにすることである。そのため施設規模や生活単位はできるだけ小さくすることが望ましい。
設問17
介護保険では、障害又は死亡を支給事由とする年金給付は、第1号被保険者の保険料の特別徴収(天引き)の対象外である。
【解答】×:第1号被保険者の保険料の徴収は、一定額以上の老齢・退職、障害、遺族年金受給者については特別徴収(年金からの天引き)となるが、その他の者については普通徴収(市町村および特別区が直接徴収)となる。
【解答】×:第1号被保険者の保険料の徴収は、一定額以上の老齢・退職、障害、遺族年金受給者については特別徴収(年金からの天引き)となるが、その他の者については普通徴収(市町村および特別区が直接徴収)となる。
設問18
第2号被保険者の保険料は、医療保険者が徴収し、社会保険診療報酬支払基金を通じてその被保険者が居住する市町村に交付される。
【解答】×:第2号被保険者の保険料は、その者が加入している医療保険者が徴収し、社会保険診療報酬支払基金にいったんプールされ、その後各市町村に交付される仕組みである。その被保険者が居住する市町村に交付されるという仕組みは制度上ない。
【解答】×:第2号被保険者の保険料は、その者が加入している医療保険者が徴収し、社会保険診療報酬支払基金にいったんプールされ、その後各市町村に交付される仕組みである。その被保険者が居住する市町村に交付されるという仕組みは制度上ない。
設問19
高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律において、高齢者虐待とは、高齢者を現に養護する者や高齢者の養介護施設従事者等による身体への暴力、心理的外傷を与える言動、高齢者の財産の不当処分が含まれる。
【解答】○:設問のとおり。高齢者虐待には、設問の記述のほか、高齢者を衰弱させるような著しい減食または長時間の放置、わいせつ行為なども含まれる。
【解答】○:設問のとおり。高齢者虐待には、設問の記述のほか、高齢者を衰弱させるような著しい減食または長時間の放置、わいせつ行為なども含まれる。
設問20
市町村長は養護者による高齢者虐待により高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じているおそれがあると認められるときは、裁判所の許可を得て、立入調査をさせることができる。
【解答】×:設問の場合、市町村長が地域包括支援センター職員等に、当該高齢者の住所又は居所に立ち入り、必要な調査又は質問をさせることができるが、この立入調査に関して、裁判所の許可は不要である。
【解答】×:設問の場合、市町村長が地域包括支援センター職員等に、当該高齢者の住所又は居所に立ち入り、必要な調査又は質問をさせることができるが、この立入調査に関して、裁判所の許可は不要である。
- 出典
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『2013社会福祉士国家試験過去問 一問一答+α 共通科目編』中央法規出版、2012年
『2013社会福祉士国家試験過去問 一問一答+α 専門科目編』中央法規出版、2012年