第20回介護福祉士国家試験 問題正答番号
形態別介護技術(事例)・9問
・合否の判定や設問内容についてのお問い合わせには応じかねますのでご了承願います。
|社会福祉概論(8問)|老人福祉論(10問)|障害者福祉論(4問)|リハビリテーション論(4問)|社会福祉援助技術(演習を含む)(8問)|レクリエーション活動援助法(6問)|老人・障害者の心理(8問)|家政学概論(8問)|医学一般(12問)|精神保健(4問)|介護概論(8問)|介護技術(11問)|介護技術(事例)(9問)|形態別介護技術(11問)|
|社会福祉概論(8問)|老人福祉論(10問)|障害者福祉論(4問)|リハビリテーション論(4問)|社会福祉援助技術(演習を含む)(8問)|レクリエーション活動援助法(6問)|老人・障害者の心理(8問)|家政学概論(8問)|医学一般(12問)|精神保健(4問)|介護概論(8問)|介護技術(11問)|介護技術(事例)(9問)|形態別介護技術(11問)|
事例問題1
在宅の認知症高齢者に関する次の事例を読んで,問題112から問題114までについて答えなさい。
〔事 例〕
Jさん(83歳,要介護2)は,妻(78歳)と二人暮らしである。Jさんは退職後,写真撮影を趣味としていた。以前から血圧が高く,3年前より物忘れが多くなった。半年くらい前から一日中何もしないで過ごすようになっている。食事や更衣などの動作はゆっくりであるが,促せば何とか自分でできる。最近,入浴を嫌がるようになる一方,時には浴槽から出ようとしなくなることがある。尿意・便意を訴えることができない。失禁があり,終日おむつを使用している。
妻は,介護の手助けをしてくれる人が近くにいないため,疲れ果ててしまっている。現在,週2回の訪問介護を利用している。
在宅の認知症高齢者に関する次の事例を読んで,問題112から問題114までについて答えなさい。
〔事 例〕
Jさん(83歳,要介護2)は,妻(78歳)と二人暮らしである。Jさんは退職後,写真撮影を趣味としていた。以前から血圧が高く,3年前より物忘れが多くなった。半年くらい前から一日中何もしないで過ごすようになっている。食事や更衣などの動作はゆっくりであるが,促せば何とか自分でできる。最近,入浴を嫌がるようになる一方,時には浴槽から出ようとしなくなることがある。尿意・便意を訴えることができない。失禁があり,終日おむつを使用している。
妻は,介護の手助けをしてくれる人が近くにいないため,疲れ果ててしまっている。現在,週2回の訪問介護を利用している。
問題112
Jさんのアセスメントに関する次の記述のうち,適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。
A 心身の廃用性機能低下が進む可能性がある。
B 食事の動作がゆっくりなのは,食欲がないためである。
C 動作を促さないと自分で行わないのは,妻が世話をしすぎているためである。
D 趣味の写真撮影を再開することで,生活の活性化につながる可能性がある。
(組み合わせ)
1 A B
2 A C
3 A D
4 B C
5 C D
【問題112の解答】3
A 心身の廃用性機能低下が進む可能性がある。
B 食事の動作がゆっくりなのは,食欲がないためである。
C 動作を促さないと自分で行わないのは,妻が世話をしすぎているためである。
D 趣味の写真撮影を再開することで,生活の活性化につながる可能性がある。
(組み合わせ)
1 A B
2 A C
3 A D
4 B C
5 C D
【問題112の解答】3
問題113
Jさんの入浴介助に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A 入浴を嫌がる場合は,叱(しっ)責してでも入浴を促す。
B 浴槽から出ようとしない場合は,長湯になっても浴槽を出るまで待つ。
C 洗い残しのある場合は,洗身介助をする。
D 入浴後の着衣は,介護者が全介助で行う。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ×
3 × ○ ○ ○
4 × ○ × ○
5 × × ○ ×
【問題113の解答】5
A 入浴を嫌がる場合は,叱(しっ)責してでも入浴を促す。
B 浴槽から出ようとしない場合は,長湯になっても浴槽を出るまで待つ。
C 洗い残しのある場合は,洗身介助をする。
D 入浴後の着衣は,介護者が全介助で行う。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ×
3 × ○ ○ ○
4 × ○ × ○
5 × × ○ ×
【問題113の解答】5
問題114
次のサービスのうち,Jさんが在宅生活継続のために当面利用するものとして,最も適切なものを一つ選びなさい。
1 認知症対応型通所介護
2 認知症対応型共同生活介護
3 通所リハビリテーション
4 夜間対応型訪問介護
5 特定施設入居者生活介護
【問題114の解答】1
1 認知症対応型通所介護
2 認知症対応型共同生活介護
3 通所リハビリテーション
4 夜間対応型訪問介護
5 特定施設入居者生活介護
【問題114の解答】1
事例問題2
次の事例を読んで,問題115から問題117までについて答えなさい。
〔事 例〕
Kさん(78歳,要介護2)は,糖尿病で20年前からインスリン療法を行っている。約6か月前に右下肢が壊(え)死し,大腿(たい)部切断により義足装着となった。妻と自宅で生活をしていたが,世話をしていた妻が心筋梗塞(こうそく)で入院したため,介護老人保健施設(以下「施設」という)に1か月前に入所した。食事,更衣,整容は自立しているが,起立,移乗,排泄(せつ),入浴は要介助,義足歩行は5m程度ならば四脚杖(づえ)と介助にて可能だが,主に車いすを利用している。インスリン注射は朝・昼・夕食前に自分で行っている。入所後食事量が減っており夕食前になると,時々あくび,いらいらや発汗が見られるが,夕食後にはおさまる。また,視力低下や易疲労感に加え,切断した右足のしびれ感を介護従事者に頻回に訴える。施設の行事やグループ活動には参加せず,部屋に閉じこもって,入院している妻のことを話して涙ぐむことが多くなった。
次の事例を読んで,問題115から問題117までについて答えなさい。
〔事 例〕
Kさん(78歳,要介護2)は,糖尿病で20年前からインスリン療法を行っている。約6か月前に右下肢が壊(え)死し,大腿(たい)部切断により義足装着となった。妻と自宅で生活をしていたが,世話をしていた妻が心筋梗塞(こうそく)で入院したため,介護老人保健施設(以下「施設」という)に1か月前に入所した。食事,更衣,整容は自立しているが,起立,移乗,排泄(せつ),入浴は要介助,義足歩行は5m程度ならば四脚杖(づえ)と介助にて可能だが,主に車いすを利用している。インスリン注射は朝・昼・夕食前に自分で行っている。入所後食事量が減っており夕食前になると,時々あくび,いらいらや発汗が見られるが,夕食後にはおさまる。また,視力低下や易疲労感に加え,切断した右足のしびれ感を介護従事者に頻回に訴える。施設の行事やグループ活動には参加せず,部屋に閉じこもって,入院している妻のことを話して涙ぐむことが多くなった。
問題115
Kさんの身体状況のアセスメントに関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A 左足部や断端部に傷ができる可能性がある。
B 夕食前のあくび,いらいらや発汗は,閉じこもりによるストレスから生じている。
C 右足のしびれ感は,幻肢によるものである。
D 視力低下は,糖尿病による合併症の可能性が考えられる。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ○
3 ○ × ○ ×
4 × ○ × ×
5 × × ○ ○
【問題115の解答】2
A 左足部や断端部に傷ができる可能性がある。
B 夕食前のあくび,いらいらや発汗は,閉じこもりによるストレスから生じている。
C 右足のしびれ感は,幻肢によるものである。
D 視力低下は,糖尿病による合併症の可能性が考えられる。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ○
3 ○ × ○ ×
4 × ○ × ×
5 × × ○ ○
【問題115の解答】2
問題116
Kさんの介護に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A 毎食の食事摂取量に十分注意する。
B 歩行するときには,右手に四脚杖を持ってもらう。
C 臥(が)床するときには,義足をはずしてもらう。
D 端座位から車いすへ移乗するときには,車いすはKさんの左側に置く。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ○
3 ○ × ○ ×
4 × ○ × ×
5 × × ○ ○
【問題116の解答】2
A 毎食の食事摂取量に十分注意する。
B 歩行するときには,右手に四脚杖を持ってもらう。
C 臥(が)床するときには,義足をはずしてもらう。
D 端座位から車いすへ移乗するときには,車いすはKさんの左側に置く。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ○
3 ○ × ○ ×
4 × ○ × ×
5 × × ○ ○
【問題116の解答】2
問題117
閉じこもりがちのKさんへの支援に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A 食事時以外はベッド上で静養するように勧める。
B 義足歩行の訓練の回数を増やす。
C 散歩や外出を促して気分転換を図る。
D 妻との面会ができるように準備する。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ○
3 ○ × ○ ×
4 × ○ ○ ○
5 × × × ○
【問題117の解答】4
A 食事時以外はベッド上で静養するように勧める。
B 義足歩行の訓練の回数を増やす。
C 散歩や外出を促して気分転換を図る。
D 妻との面会ができるように準備する。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ○
3 ○ × ○ ×
4 × ○ ○ ○
5 × × × ○
【問題117の解答】4
事例問題3
精神障害のある高齢者の介護に関する次の事例を読んで,問題118から問題120までについて答えなさい。
〔事 例〕
Nさん(78歳,要介護3)は,10年前よりうつ病で精神科病院に入退院を繰り返していた。1年ほど前に退院してからは,自宅で妻と二人暮らしであったが,大腿骨頚(けい)部骨折による歩行困難のため,半年前から介護老人保健施設に入所している。精神科へも通院し抗精神病薬が処方されているが,自ら薬を飲もうとしない。最近では食事もベッドで摂ることが多くなってきた。食欲不振があり,また便秘がちである。夜間は寝つきが悪く,睡眠不足が続いている。しばしばナースコールを押し,「妻が面会に来てくれない」,「歩けなくなってしまった」,「生きていても仕方がない」などと訴える。妻は月1回,面会に訪れている。
精神障害のある高齢者の介護に関する次の事例を読んで,問題118から問題120までについて答えなさい。
〔事 例〕
Nさん(78歳,要介護3)は,10年前よりうつ病で精神科病院に入退院を繰り返していた。1年ほど前に退院してからは,自宅で妻と二人暮らしであったが,大腿骨頚(けい)部骨折による歩行困難のため,半年前から介護老人保健施設に入所している。精神科へも通院し抗精神病薬が処方されているが,自ら薬を飲もうとしない。最近では食事もベッドで摂ることが多くなってきた。食欲不振があり,また便秘がちである。夜間は寝つきが悪く,睡眠不足が続いている。しばしばナースコールを押し,「妻が面会に来てくれない」,「歩けなくなってしまった」,「生きていても仕方がない」などと訴える。妻は月1回,面会に訪れている。
問題118
Nさんの介護に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A 精神症状には日内変動があり,それを考慮したかかわりが大切である。
B 朝から頑張って積極的に行動するよう励ます。
C 調理法を工夫して,食事量や水分摂取量を増やすようにする。
D 「生きていても仕方がない」と言わなくなったときには,自殺の危険が遠のいたと考えてよい。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 ○ × ○ ×
4 × ○ × ○
5 × × ○ ×
【問題118の解答】3
A 精神症状には日内変動があり,それを考慮したかかわりが大切である。
B 朝から頑張って積極的に行動するよう励ます。
C 調理法を工夫して,食事量や水分摂取量を増やすようにする。
D 「生きていても仕方がない」と言わなくなったときには,自殺の危険が遠のいたと考えてよい。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 ○ × ○ ×
4 × ○ × ○
5 × × ○ ×
【問題118の解答】3
問題119
Nさんの夜間の訴えへの対応に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A 「歩けるようになるまで頑張りましょう」と励ます。
B Nさんの話をよく聞いて,不安等の軽減を図る。
C 夜間不眠の状況を看護師に報告し,服薬等について相談する。
D 日中の睡眠の必要性も検討する。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 ○ × ○ ×
4 × ○ ○ ○
5 × × × ○
【問題119の解答】4
A 「歩けるようになるまで頑張りましょう」と励ます。
B Nさんの話をよく聞いて,不安等の軽減を図る。
C 夜間不眠の状況を看護師に報告し,服薬等について相談する。
D 日中の睡眠の必要性も検討する。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 ○ × ○ ×
4 × ○ ○ ○
5 × × × ○
【問題119の解答】4
問題120
Nさんの介護における連携等に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
A 抗精神病薬を中断しないように,看護師と連携して飲んだことを確認する。
B 食欲不振や便秘の対応について,精神科医を含め医療関係者の助言を得る。
C 別離の不安をこれ以上強くしないため,妻に面会を控えるよう助言する。
D ケース検討会を開き,散歩を勧めることの是非について相談する。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 ○ × ○ ○
4 × ○ × ○
5 × × ○ ×
【問題120の解答】2
A 抗精神病薬を中断しないように,看護師と連携して飲んだことを確認する。
B 食欲不振や便秘の対応について,精神科医を含め医療関係者の助言を得る。
C 別離の不安をこれ以上強くしないため,妻に面会を控えるよう助言する。
D ケース検討会を開き,散歩を勧めることの是非について相談する。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 ○ × ○ ○
4 × ○ × ○
5 × × ○ ×
【問題120の解答】2