平均の合格率が約20%と、介護・福祉の資格としては最難関のケアマネ試験。この高いハードルを突破した後には何が待ちかまえているのか──ケアマネジャーを目指す皆さんに向けて、具体的な業務内容から相談援助の魅力、そしてちょっと大変なところまで、現役ケアマネジャーが“ケアマネの仕事”をホンネで解説します。
第2回 相談援助って何だろう
こんにちは。今回受験されたみなさんは、各所から発表された解答をみて一喜一憂されている頃でしょうか。合格発表までもうしばらく落ち着かない日々が続くとは思いますが、今回は一足先に、実際のケアマネの業務内容について考えてみましょう。
ヘルパーなどの介護職の側からみるケアマネは、「(難解な?) ケアプランを作る人」「サービス担当者会議を仕切る人」というイメージでしょうか。あるいは、ブツブツ言いながらパソコンに向かっている姿を思い浮かべる方もいるかもしれません。
しかし実は、ケアマネも介護職と同じ対人援助職なのです。ただし、直接的な介護を行うのではなく『相談援助』が中心であるところが、介護職との大きな違いです。
では、相談援助とは実際にはなにをするのでしょうか? そのヒントはケアマネの制度上の正式名称にあります。介護支援専門員−すなわち、介護(を適切に受けるための)支援(をする)専門員ということです。ですから、利用者さんのニーズに沿ってサービスや支援を効果的に組み合わせて利用するための相談援助をするということです。
もちろん介護職の業務にも相談援助は必要です。それは適切なコミュニケーションを用いて介護行為をより効果的なものにするためであったり、複雑な各種制度の説明や、利用者さんの生活上のさまざまな悩み・不安に対応するためであったりと、日常のかかわりの中で不可欠なものとなっているはずです。
それに対してケアマネの行う相談援助は、介護職の提供するものも含めサービス・支援の利用に関することだけではなく、「これからどう生きたいか、そもそもなぜそうしたサービスや支援が必要なのか」という、根本的なところから始まります。これがいわゆる「ニーズの把握」です。さらには、そのニーズを把握するために行われるのが「アセスメント」(生活課題の分析)です。これはケアマネ個人の勘や経験などに頼るのではなく、アセスメントツールと呼ばれる帳票(たいていはパソコンソフトを用います)を使用して実施されるのが一般的です。
アセスメント、ニーズの把握といったケアマネジメントのプロセスについては、また今後お話ししたいと思いますが、こうした相談援助において特に大切なこと、それは『信頼関係』だと言われています。信頼の置けない人に自分の悩みを相談したり、生活歴や病気のことなど大切な個人情報を伝えたりしようとは誰も思わないでしょう。これはケアマネだけでなく、医療者も含む、対人援助職全般に通じる重要事項かもしれません。
もちろん、介護職の業務においても信頼関係を築くことは基本ですから、その経験はケアマネジメント業務を行うときにも、確実に活用できることはいうまでもありません。
ヘルパーなどの介護職の側からみるケアマネは、「(難解な?) ケアプランを作る人」「サービス担当者会議を仕切る人」というイメージでしょうか。あるいは、ブツブツ言いながらパソコンに向かっている姿を思い浮かべる方もいるかもしれません。
しかし実は、ケアマネも介護職と同じ対人援助職なのです。ただし、直接的な介護を行うのではなく『相談援助』が中心であるところが、介護職との大きな違いです。
では、相談援助とは実際にはなにをするのでしょうか? そのヒントはケアマネの制度上の正式名称にあります。介護支援専門員−すなわち、介護(を適切に受けるための)支援(をする)専門員ということです。ですから、利用者さんのニーズに沿ってサービスや支援を効果的に組み合わせて利用するための相談援助をするということです。
もちろん介護職の業務にも相談援助は必要です。それは適切なコミュニケーションを用いて介護行為をより効果的なものにするためであったり、複雑な各種制度の説明や、利用者さんの生活上のさまざまな悩み・不安に対応するためであったりと、日常のかかわりの中で不可欠なものとなっているはずです。
それに対してケアマネの行う相談援助は、介護職の提供するものも含めサービス・支援の利用に関することだけではなく、「これからどう生きたいか、そもそもなぜそうしたサービスや支援が必要なのか」という、根本的なところから始まります。これがいわゆる「ニーズの把握」です。さらには、そのニーズを把握するために行われるのが「アセスメント」(生活課題の分析)です。これはケアマネ個人の勘や経験などに頼るのではなく、アセスメントツールと呼ばれる帳票(たいていはパソコンソフトを用います)を使用して実施されるのが一般的です。
アセスメント、ニーズの把握といったケアマネジメントのプロセスについては、また今後お話ししたいと思いますが、こうした相談援助において特に大切なこと、それは『信頼関係』だと言われています。信頼の置けない人に自分の悩みを相談したり、生活歴や病気のことなど大切な個人情報を伝えたりしようとは誰も思わないでしょう。これはケアマネだけでなく、医療者も含む、対人援助職全般に通じる重要事項かもしれません。
もちろん、介護職の業務においても信頼関係を築くことは基本ですから、その経験はケアマネジメント業務を行うときにも、確実に活用できることはいうまでもありません。