平均の合格率が約20%と、介護・福祉の資格としては最難関のケアマネ試験。この高いハードルを突破した後には何が待ちかまえているのか──ケアマネジャーを目指す皆さんに向けて、具体的な業務内容から相談援助の魅力、そしてちょっと大変なところまで、現役ケアマネジャーが“ケアマネの仕事”をホンネで解説します。
第1回 「独立型」の理由
はじめまして、林安昭と申します。これから約10回にわたり、ケアマネジャーを目指す方々に向けて、実践者としての経験をふまえての“等身大”のケアマネ像をお伝えしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
私は現在、独立型居宅介護支援事業所を営んでいます。初めて耳にする方もいらっしゃるかもしれませんが、「独立型」とは他の介護サービスを持たない、つまりケアマネジメント業務のみの事業所という意味です。正式にそんな呼称があるわけではないのですが、他のサービス提供事業に「併設」されていないという意味で、私は「独立型」と名乗っています。
なぜ独立型なのか? 私が事業所を開設した平成14年当時、「他のサービスを持たずに経営が成り立ちますか?」とよく尋ねられました。正直なところ、居宅介護支援の介護報酬だけでは経営的には厳しいものがあります。
介護保険制度がスタートした直後には、介護や福祉にかかわりのない他業界の会社や団体が多数新規参入してきました。そしてそのなかには、介護サービスをビジネスとしてのみとらえ、ケアマネジメント業務を顧客確保のための「営業部門」と考え、自社サービスばかりをケアプランに位置づけさせ利益を誘導するというところも出てきました。これは、利用者の選択する権利を護るという介護保険制度の理念からかけ離れた、絶対に許されない行為です。
ただし、当たり前のことですが「併設型」のすべての事業所が、営利優先の業務を行っているわけではありません。ただ私は「独立型」のほうがより容易に、利用者本位で公正中立な支援というケアマネジャー本来の役割が実現できるのではないかという理由から、今の形にたどり着いたのです。
ケアマネの仕事は、おそらく皆さんが考えられているよりも深いものです(その分、楽しさもあります)。ケアマネとなって約10年が経ちますが、私もまだまだ発展途上です。ケアマネになるまでの介護職として日々の生活の場で利用者とかかわってきた経験を、ケアマネジメント業務にどう活かせるかという視点で試行錯誤している毎日です。そんな私の「ホンネ」を、今後お話ししていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
私は現在、独立型居宅介護支援事業所を営んでいます。初めて耳にする方もいらっしゃるかもしれませんが、「独立型」とは他の介護サービスを持たない、つまりケアマネジメント業務のみの事業所という意味です。正式にそんな呼称があるわけではないのですが、他のサービス提供事業に「併設」されていないという意味で、私は「独立型」と名乗っています。
なぜ独立型なのか? 私が事業所を開設した平成14年当時、「他のサービスを持たずに経営が成り立ちますか?」とよく尋ねられました。正直なところ、居宅介護支援の介護報酬だけでは経営的には厳しいものがあります。
介護保険制度がスタートした直後には、介護や福祉にかかわりのない他業界の会社や団体が多数新規参入してきました。そしてそのなかには、介護サービスをビジネスとしてのみとらえ、ケアマネジメント業務を顧客確保のための「営業部門」と考え、自社サービスばかりをケアプランに位置づけさせ利益を誘導するというところも出てきました。これは、利用者の選択する権利を護るという介護保険制度の理念からかけ離れた、絶対に許されない行為です。
ただし、当たり前のことですが「併設型」のすべての事業所が、営利優先の業務を行っているわけではありません。ただ私は「独立型」のほうがより容易に、利用者本位で公正中立な支援というケアマネジャー本来の役割が実現できるのではないかという理由から、今の形にたどり着いたのです。
ケアマネの仕事は、おそらく皆さんが考えられているよりも深いものです(その分、楽しさもあります)。ケアマネとなって約10年が経ちますが、私もまだまだ発展途上です。ケアマネになるまでの介護職として日々の生活の場で利用者とかかわってきた経験を、ケアマネジメント業務にどう活かせるかという視点で試行錯誤している毎日です。そんな私の「ホンネ」を、今後お話ししていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。