15万人を超える受験者の中から晴れて介護福祉士になった皆さんに、仕事をしながら勉強を続けるコツや効果的な勉強法、受験を仕事に活かす展望についてうかがいました。
第46回 ルシー アメリヤさん
特別養護老人ホームきやま
ルシーさんが使った受験参考書等
新・介護福祉士養成講座(全15巻)
中央法規出版
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介護福祉士国家試験過去問解説集
中央法規出版
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介護福祉士国家試験模擬問題集
中央法規出版
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最新介護福祉全書
メヂカルフレンド社
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ルシーさんの合格までの道のり
◎ルシーさんの合格の秘訣
●「合格したい」という気持ちを持ち続けること
●「合格したい」という気持ちを持ち続けること
今回お話をお聞きしたルシーさんは、2008年にインドネシアから来日されました。そう、日本とインドネシア間の経済連携協定(EPA)に基づくインドネシア人介護福祉士候補者の第1期のお一人です。
ルシーさんは3年の実務経験を経て、第24回の国家試験に見事合格。現在も元気に介護施設で働かれています。言葉や文化――さまざまな壁を乗り越えて、合格をつかんだ道のりをお聞きしました。
ルシーさんは3年の実務経験を経て、第24回の国家試験に見事合格。現在も元気に介護施設で働かれています。言葉や文化――さまざまな壁を乗り越えて、合格をつかんだ道のりをお聞きしました。
インドネシアにはない資格
母国・インドネシアでは看護師免許を取得したルシーさん。なぜ日本で介護の資格をとろうと思われたのでしょうか。
「現在、インドネシアには介護に関する資格はありません。でもすばらしい仕事だと思ったので、やってみたいと思いました。向こうの看護大学を卒業したばかりで、いろんなことをやってみたいという気持ちもありました」
実際に日本に来て、高齢者と接してみてどうでしたか。
「コミュニケーションが楽しいです。いろんなことわざを教えてもらったり、日本の歌を教えてもらったり――。教わることがたくさんありますね」
「現在、インドネシアには介護に関する資格はありません。でもすばらしい仕事だと思ったので、やってみたいと思いました。向こうの看護大学を卒業したばかりで、いろんなことをやってみたいという気持ちもありました」
実際に日本に来て、高齢者と接してみてどうでしたか。
「コミュニケーションが楽しいです。いろんなことわざを教えてもらったり、日本の歌を教えてもらったり――。教わることがたくさんありますね」
1つ目の壁は『言葉』
「“きやま”に来て、1年目日本語の勉強をしながら働きました。日本語は業務時間中に先生からも教わっていました。
試験の勉強に関しては、2年目くらいからスタートしましたが、最初はどんな風にやればいいのかもわからなかったですね。専門用語を覚えることから始めたのですが、第1の難関は漢字を読むこと。読めたら、意味を調べて、覚える。その繰り返しで、だんだんと勉強していきました。国がやってくれる研修に、模擬試験も盛り込まれていて、2年目に受けましたが、結果はあまり良くなかったですね(笑)」
試験の勉強に関しては、2年目くらいからスタートしましたが、最初はどんな風にやればいいのかもわからなかったですね。専門用語を覚えることから始めたのですが、第1の難関は漢字を読むこと。読めたら、意味を調べて、覚える。その繰り返しで、だんだんと勉強していきました。国がやってくれる研修に、模擬試験も盛り込まれていて、2年目に受けましたが、結果はあまり良くなかったですね(笑)」
3年目、先生と本格的な試験勉強を開始
第1期で来日されたルシーさんたちの時には、候補者の学習をフォローする国の制度は、今ほど手厚くなかったようです。そこで、施設のバックアップ体制が鍵となりました。
「模擬試験の結果を受けてだと思うのですが、3年目は施設の方で試験勉強の先生を呼んでくれました。3時間の勉強会を週2回。これもやはり業務時間にしてもらったものです。演習問題を解いて、わからなければ教科書に戻るということを繰り返しました。教科書は中央法規の『養成講座』と、メヂカルフレンド社のものの2つを使っていて、「こっちではこう解説している」「こっちではこうだ」と2種類の記述を確認したりしていました。自分でも1日に2〜3時間は勉強しました。試験数ヶ月前の直前期には、勉強会は週3回になり、自分の勉強時間も3〜4時間と増えました」
わからない言葉は調べ、2つの教科書を確認――ルシーさんの一つひとつ丁寧に押さえ、学んでいく姿勢が、合格へ直結したのでしょう。
「模擬試験の結果を受けてだと思うのですが、3年目は施設の方で試験勉強の先生を呼んでくれました。3時間の勉強会を週2回。これもやはり業務時間にしてもらったものです。演習問題を解いて、わからなければ教科書に戻るということを繰り返しました。教科書は中央法規の『養成講座』と、メヂカルフレンド社のものの2つを使っていて、「こっちではこう解説している」「こっちではこうだ」と2種類の記述を確認したりしていました。自分でも1日に2〜3時間は勉強しました。試験数ヶ月前の直前期には、勉強会は週3回になり、自分の勉強時間も3〜4時間と増えました」
わからない言葉は調べ、2つの教科書を確認――ルシーさんの一つひとつ丁寧に押さえ、学んでいく姿勢が、合格へ直結したのでしょう。
合格を支えたのは周囲のサポートと、変わらぬ気持ち
得意科目は?と聞くと、ルシーさんは
「あえて言うなら、得意科目は『こころとからだのしくみ』です。」
と遠慮がちに答えてくれました。
「やはり看護の勉強をしてきたので…。一緒に来日してともに“きやま”で働いたイマスとは得意分野が違っていて、お互いに勉強を教え合ったりしていました。彼女の存在が本当に支えになって…一人じゃなくてよかった。施設のスタッフの人も『わからないことは聞いて』と言ってくれて、優しくて心強かったです」
そして、合格の一番の原動力となったのは、“気持ち”だそうです。
「やはり気持ちが続かないと、仕事が終わって家に帰っても、「今日はいいか…」と妥協してしまうので。資格をとった自分の将来のことを考えて、合格したいという気持ちを持ち続けることが一番だと思います。」
「あえて言うなら、得意科目は『こころとからだのしくみ』です。」
と遠慮がちに答えてくれました。
「やはり看護の勉強をしてきたので…。一緒に来日してともに“きやま”で働いたイマスとは得意分野が違っていて、お互いに勉強を教え合ったりしていました。彼女の存在が本当に支えになって…一人じゃなくてよかった。施設のスタッフの人も『わからないことは聞いて』と言ってくれて、優しくて心強かったです」
そして、合格の一番の原動力となったのは、“気持ち”だそうです。
「やはり気持ちが続かないと、仕事が終わって家に帰っても、「今日はいいか…」と妥協してしまうので。資格をとった自分の将来のことを考えて、合格したいという気持ちを持ち続けることが一番だと思います。」
自分と国のみらい
ルシーさんが介護の仕事と資格に託す夢は、自分のことだけではないようです。
「日本に来て、やはり介護の仕事は素晴らしいと思いました。インドネシアはまだ介護の問題に直面していませんが、平均寿命はどんどん延びています。今後、インドネシアでも介護の必要性が生まれたときに、私の知識や経験、資格が活かされるのではないかと思っています」
真っすぐ未来を見据えて頑張ってきたルシーさんの受験勉強からは、日本の受験生の皆さんもたくさんのことを学べるのではないでしょうか。
ようやく涼しい季節になり、試験まであと4か月。この時期にもう一度、「資格をとった未来のこと」を考えてみてもいいかもしれません。
「日本に来て、やはり介護の仕事は素晴らしいと思いました。インドネシアはまだ介護の問題に直面していませんが、平均寿命はどんどん延びています。今後、インドネシアでも介護の必要性が生まれたときに、私の知識や経験、資格が活かされるのではないかと思っています」
真っすぐ未来を見据えて頑張ってきたルシーさんの受験勉強からは、日本の受験生の皆さんもたくさんのことを学べるのではないでしょうか。
ようやく涼しい季節になり、試験まであと4か月。この時期にもう一度、「資格をとった未来のこと」を考えてみてもいいかもしれません。