13万人を超える受験者の中から晴れて介護福祉士になった皆さんに、仕事をしながら勉強を続けるコツや効果的な勉強法、受験を仕事に活かす展望についてうかがいました。
第36回 若田めぐみさん
重症心身障害児支援施設 児童指導員
若田さんが使った受験参考書等
介護福祉士受験ワークブック2005上
中央法規出版
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介護福祉士受験ワークブック2005下
中央法規出版
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介護福祉士国試対策05
福祉教育カレッジ
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速習一問一答介護福祉士国試対策2006
中央法規出版
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絵で見る介護
福祉教育カレッジ
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若田さんの合格までの道のり
福祉系高校で介護を学び、大学で福祉を学ぶ
介護福祉士資格取得のルートには、福祉系高校で学んで、国家試験を受けるコースがあります。高校時代ですから年齢は15歳から18歳。介護といっても祖父母の介護を自宅で親が担っていたなど、よほど身近に経験でもしていないと、介護する、されるといったイメージも、おそらくは霧のなかに浮かぶ遠い遠いぼやけた光景といった生徒さんが一般的かと思います。
しかし、若田さんのように、早くから介護の道を選択する生徒さんがいるのです。介護の道を選んで福祉系高校に進学する生徒さんは、恐らくは原体験のように介護があって専門職を志し、その種の学校を選ぶのでしょう。「人生」ですら、想像の範囲のことが多い年齢ですが、そこには熱い想いがあるように感じます。
若田さんの場合、福祉系高校に入学したのは、高齢者介護の世界に就職するためではありませんでした。若田さんは、対人援助としての福祉の世界全体に関心をもっていて、それには介護という技術的なことをしっかりと身につけておいたほうがよい、との思いがありました。そこで福祉系高校で介護を学び、さらには大学を目指して福祉世界の全般を捉えたいと思ったのです。もちろん、最初からこのようなルートが思い描けていたわけではないのですが、高校で介護を学んでいるうちに、自分のなかでもっと福祉全般について勉強を重ねたいとの思いがあることに気づき、大学進学を決意したのでした。
大学に進学するのですから、国家試験を受けて介護福祉士資格を取らなくてもよいのでしょうけれど、せっかく3年間学んできたのだから資格取得もしておきたいと、大学の受験勉強と併行して介護福祉士の受験勉強を行うことにしたのですから大変です。
以下に、その顛末をまとめてもらいました。
しかし、若田さんのように、早くから介護の道を選択する生徒さんがいるのです。介護の道を選んで福祉系高校に進学する生徒さんは、恐らくは原体験のように介護があって専門職を志し、その種の学校を選ぶのでしょう。「人生」ですら、想像の範囲のことが多い年齢ですが、そこには熱い想いがあるように感じます。
若田さんの場合、福祉系高校に入学したのは、高齢者介護の世界に就職するためではありませんでした。若田さんは、対人援助としての福祉の世界全体に関心をもっていて、それには介護という技術的なことをしっかりと身につけておいたほうがよい、との思いがありました。そこで福祉系高校で介護を学び、さらには大学を目指して福祉世界の全般を捉えたいと思ったのです。もちろん、最初からこのようなルートが思い描けていたわけではないのですが、高校で介護を学んでいるうちに、自分のなかでもっと福祉全般について勉強を重ねたいとの思いがあることに気づき、大学進学を決意したのでした。
大学に進学するのですから、国家試験を受けて介護福祉士資格を取らなくてもよいのでしょうけれど、せっかく3年間学んできたのだから資格取得もしておきたいと、大学の受験勉強と併行して介護福祉士の受験勉強を行うことにしたのですから大変です。
以下に、その顛末をまとめてもらいました。
介護福祉士受験合格まで
筆記試験については高校2年の冬休みごろからワークブックを読むことや過去問題集をすることから始めました。また、高校3年の12月まで大学受験の勉強もしていたため、その両立が大変でした。また、9月〜12月にかけては模擬試験を受けて、自分の実力を確かめていました。
私は実技試験が苦手で、学校の授業でも練習をしていましたが、同級生との差を感じるばかりで、もう嫌でしょうがなかったのです。実のところ、実技試験当日の問題をみるまで、1回で合格できる自信もありませんでした。
筆記試験なら1人で勉強できますが、実技試験対策の練習は1人ではおぼつかないものです。それなのに自己練習する気もおきず、練習を怠っていた時期もありました。
私は実技試験が苦手で、学校の授業でも練習をしていましたが、同級生との差を感じるばかりで、もう嫌でしょうがなかったのです。実のところ、実技試験当日の問題をみるまで、1回で合格できる自信もありませんでした。
筆記試験なら1人で勉強できますが、実技試験対策の練習は1人ではおぼつかないものです。それなのに自己練習する気もおきず、練習を怠っていた時期もありました。
勉強時間
私は高校2年の冬休み頃から勉強を始めました。期間は1年くらいでしたが、大学受験や現場実習と重なっていた時期が多かったため、1日の勉強期間としては平日は1時間くらい、休日は2〜3時間くらいでした。
勉強時間の捻出
私はバスで片道1時間かけて高校まで通っていたので、バスを待っている間などの通学時に暗記ブックやワークブックを読んで勉強していました。大学の受験勉強もあったので、家に帰るとそちらが主となっていました。
受験勉強の仕方
筆記試験対策には、ワークブックと過去問題集を基本としながらも、直前期には暗記ブックなども活用しました。
学校では放課後に補習があったのですが、補習に出ると帰りのバスの時間ギリギリになるのが難点で、出たり出なかったりでした。友達と問題を出し合うといったことはしませんでした。他の子たちはやっていたみたいですが、私は集団で勉強するのは好きでなかったので、一人でコツコツとやっていました。
実技試験については、学校での授業や補講を中心の勉強でした。
学校では放課後に補習があったのですが、補習に出ると帰りのバスの時間ギリギリになるのが難点で、出たり出なかったりでした。友達と問題を出し合うといったことはしませんでした。他の子たちはやっていたみたいですが、私は集団で勉強するのは好きでなかったので、一人でコツコツとやっていました。
実技試験については、学校での授業や補講を中心の勉強でした。
実技試験対策の講習
私の高校では、外部の講師の方が実技を教えて下さいました。
受験勉強で苦労したこと
私は筆記が得意だった半面、実技が苦手で、実技講習会に出て実技試験を免除にしようとも本気で考えました。しかし、講習会を実施している場所が自宅から遠すぎたのと、高校生だったので受講するお金もなく、結局、実技試験を受けました。しかも実技試験直前にいろいろなストレスが重なり腰を痛めていました。4年経った今でもよく合格できたと感じています。
試験当日への対策
冬ですから、体調管理をしっかりしたほうがいいと思います。不安な知識があったり、直前に読んだことが出題されたりすることもあるので、これまで勉強してきたテキストや参考書を持っていくといいと思います。
試験では
試験の時は早めに会場入りし、準備をしっかりすることです。それから、合格した自分を想像することが必要だと思います。また、試験後は結果が良くなくてもくよくよしないという気持ちも必要です。それだけで人生が決まるわけでもないですから。
これから試験を受ける福祉系高校の後輩へ
合格から4年経った今でも私自身、介護福祉士に合格できたことが奇跡だと感じています。だからこそ、奇跡を信じて頑張ってほしいと思います。
二つの資格を併せ持った専門職として
若田さんはその後、大学に合格し、4年生のときには社会福祉士の資格も取得して卒業しました。そしてこの春より、重症心身障害児支援施設(指定医療機関)に勤めています。まだ駆け出しですので、少しずつ仕事を覚え、なんとか形ができたかなといったところだそうです。介護福祉士と社会福祉士の両資格をもって、福祉の現場に臨むとき、身体的な支援、生活の支援、社会参加の支援、制度面からの支援など、さまざまな側面から捉えることができるようになります。若田さんは、この二つの資格を取得するうえで身に付けたさまざまな知識や技術を活かした支援を行っていきたいと思っています。