筆記試験が終わると次は実技試験が待っています。試験委員が見守るなかでの実技試験は、緊張してしまってなかなか思いどおりにできないものです。
実技試験の効果的な試験対策は? 評価のポイントは? 試験直前には何をしたらよい?
伊東利洋先生が、第26回介護福祉士実技試験に向けて4回にわたって講義します。
実技試験の効果的な試験対策は? 評価のポイントは? 試験直前には何をしたらよい?
伊東利洋先生が、第26回介護福祉士実技試験に向けて4回にわたって講義します。
第4回 演技力を身につけよう!
問題文を短時間でとらえるトレーニングをしよう!
実技試験の問題文には、一定のパターンがあります。そのパターンを10分間で整理し、介護内容を早くイメージできる訓練をしましょう。
●例えば、第21回試験で整理してみると・・・・
田村としさん(79歳)は右上下肢に麻痺があります。つかまれば立位はとれますが、歩行はできません。衣服の着脱や車いすへの移乗には一部介助が必要です。車いすの移動は全介助です。
昼食時に食べこぼして上衣が汚れました。自室に戻って着替えることを望んでいます。
食堂のいすに座っている田村さんを自室まで車いすで移動介助し、上衣を着替えるまでの介助をしてください。
なお、車いすの点検は済んでいます。田村さんは「はい」または「うなずく」のみです。
昼食時に食べこぼして上衣が汚れました。自室に戻って着替えることを望んでいます。
食堂のいすに座っている田村さんを自室まで車いすで移動介助し、上衣を着替えるまでの介助をしてください。
なお、車いすの点検は済んでいます。田村さんは「はい」または「うなずく」のみです。
問題文には、最初に
(1)利用者情報が書かれています。
どんな名前? どんな心身の状況?
を整理し、
(2)今どんな状況で、その人にどのような介護をするのか?
を「視覚的」にイメージしていきましょう。
(1)利用者情報が書かれています。
どんな名前? どんな心身の状況?
を整理し、
(2)今どんな状況で、その人にどのような介護をするのか?
を「視覚的」にイメージしていきましょう。
注意事項の最後には、必ず「利用者は、『はい』または『うなずく』のみです」という記載があります。
質問方法は、「閉じられた質問」を基本に、介護しやすいように「はい」で導く、とスムーズに進行していくかもしれません。
質問方法は、「閉じられた質問」を基本に、介護しやすいように「はい」で導く、とスムーズに進行していくかもしれません。
セリフをパターン化しよう
実技試験は、非常な緊張下で行われます。ですから、事前に「パターン化」できるところはパターン化して、体に覚えこませることがスムーズに行う秘訣です。
特に、「声かけ」は、どのような問題でも共通しているので、無意識でも声が出るようにセリフ化していきましょう。
特に、「声かけ」は、どのような問題でも共通しているので、無意識でも声が出るようにセリフ化していきましょう。
第26回試験の出題予想!
過去の出題パターン(上表)から推測すると、今年は「歩行」の問題が出題される可能性が高いと思います。「立ち上がり」「歩行」「いすへ座る」「段差を超える」という一連の歩行介助の練習し、どのパターンで出題されてもいいように準備しておくとよいかもしれません。
また、衣服の着脱が2年出題されていませんので、特に「上着」の着脱の練習をしておくと安心です。
また、衣服の着脱が2年出題されていませんので、特に「上着」の着脱の練習をしておくと安心です。
俳優になろう!
「旅の恥はかき捨て」と言われるように、「試験の恥もかき捨て」と言えます。
実技試験では、どんなにベテランの介護福祉士も、緊張してしまうと100%の力は発揮できません。
緊張をなくすというより、「緊張を楽しもう!」と発想を変えることも大切です。「俳優」になって、「5分間の舞台」を楽しんで下さいね!
実技試験では、どんなにベテランの介護福祉士も、緊張してしまうと100%の力は発揮できません。
緊張をなくすというより、「緊張を楽しもう!」と発想を変えることも大切です。「俳優」になって、「5分間の舞台」を楽しんで下さいね!