大変さばかり強調されることの多いケアマネジャーの仕事。でも、そのなかには、大変さ以上の魅力がつまっています。「難しい……」を「面白い!」に変えるヒントを一緒に探していきましょう。
第7回 支援のゴールはどこだろう
居宅介護支援事業所に勤め始めてまだ日の浅いあなたは、きっと先輩のケースを引き継いで、ケアマネジャーとしての第一歩を踏み出したのではないでしょうか?
毎月のサービスについてお聞きすると、「前と同じでいいです」と言われてしまうし、更新に伴うサービス計画作成の短期目標に悩んだりしていませんか? また、「ずーっとこんなふうにかかわらなくっちゃいけないの……」と、これから利用者と一緒に歩む道に不安を感じたりしていませんか? 今回は、おそらくケアマネジャーなら誰しも悩んだことのある支援のゴールについて考えてみたいと思います。
居宅介護支援事業所におけるケアマネジャーの大きな仕事はケアプランの作成ですよね。新規の利用者や、状態や環境の変化に伴うプランの見直しであれば、目標(ゴール)を意識することができますが、安定してくると、ケアマネジャーとして何をすればよいのかわからなくなることもあります。終わりのないことを延々と続けているだけのような気持ちになることもあるでしょう。
支援の形にはいくつかの種類があると考えると、ゴールが見えてくると私は思っています。
一つ目が、先に述べたような新たなケアプランを作成し、ともにこれからの生活を再構成していくことが目的となる支援です。この支援に関してのゴールは、新たな生活がはっきりと見えることと、そのための道筋を利用者とケアマネジャーが共有できたときです。
二つ目は、はっきりとした目標のもとに、安定した生活を送っている利用者への支援です。この際に必要なことは、現在の生活に変化が生じていないかについてモニタリングをし、目標が適切であるかを見極めることです。すなわち、こうした支援においては時間的なゴールはなく、常に利用者の生活に注意を払わなければできない支援ともいえます(こう書くと、大変そうですね(^_^;))。
注意って何を? 要するに、その方に起こりそうなことを予測し、あらかじめそうした事態にどう対応するかを考えておくことです。利用者の多くは高齢ですから、ゆっくりとした変化があることを念頭に置きましょう。変化を見逃さないためには、モニタリングの項目を具体的に考え、それを系統立てておくといいでしょう。そして何らかの変化があった際は、すぐに一つ目の支援の形に切り替えていきます(ところで、変化には「悪化」だけではなくて「改善」もあるんですよ。ケアマネジャーとすれば、こうした形でご縁が切れたら最高ですね!)。
三つ目の支援の形は、寄り添うだけといえるかもしれないものです。介護保険のサービス利用をしていないとか、まだ退院できる状態にないとか、介護保険の利用を拒否しているなどの場合です。こうした方々は、契約が切れていたり契約前ということが多いので、ゴールというよりも、まだスタートを切っていない、と表現したほうが適当かもしれませんね。
こうしたケースでは、相手にケアマネジャーの存在を忘れられないようにするのがゴールといえるかもしれません。いざというときに慌てないように、自分ができることや、今後起こりそうなことを考えておきましょう。
ケアマネジャーの支援は、利用者の生活に沿って行われていくものですから、最終的な支援のゴールは、その方との別れになるのかもしれません。しかし、仕事としての支援であれば、一つひとつにゴール(短期目標)を設定していくことは可能です。
私たち自身の成長に伴い、見えてくる世界は広がり、支援の質も向上します。ですから、一つ目の支援と二つ目の支援を繰り返すごとに、より具体的で明確なゴールを見つけることができるようになると信じています。
どうですか不安は軽くなりましたか。えっ、大きくなってしまったって? またここへ遊びに来てください。きっと元気になれますから。
毎月のサービスについてお聞きすると、「前と同じでいいです」と言われてしまうし、更新に伴うサービス計画作成の短期目標に悩んだりしていませんか? また、「ずーっとこんなふうにかかわらなくっちゃいけないの……」と、これから利用者と一緒に歩む道に不安を感じたりしていませんか? 今回は、おそらくケアマネジャーなら誰しも悩んだことのある支援のゴールについて考えてみたいと思います。
居宅介護支援事業所におけるケアマネジャーの大きな仕事はケアプランの作成ですよね。新規の利用者や、状態や環境の変化に伴うプランの見直しであれば、目標(ゴール)を意識することができますが、安定してくると、ケアマネジャーとして何をすればよいのかわからなくなることもあります。終わりのないことを延々と続けているだけのような気持ちになることもあるでしょう。
支援の形にはいくつかの種類があると考えると、ゴールが見えてくると私は思っています。
一つ目が、先に述べたような新たなケアプランを作成し、ともにこれからの生活を再構成していくことが目的となる支援です。この支援に関してのゴールは、新たな生活がはっきりと見えることと、そのための道筋を利用者とケアマネジャーが共有できたときです。
二つ目は、はっきりとした目標のもとに、安定した生活を送っている利用者への支援です。この際に必要なことは、現在の生活に変化が生じていないかについてモニタリングをし、目標が適切であるかを見極めることです。すなわち、こうした支援においては時間的なゴールはなく、常に利用者の生活に注意を払わなければできない支援ともいえます(こう書くと、大変そうですね(^_^;))。
注意って何を? 要するに、その方に起こりそうなことを予測し、あらかじめそうした事態にどう対応するかを考えておくことです。利用者の多くは高齢ですから、ゆっくりとした変化があることを念頭に置きましょう。変化を見逃さないためには、モニタリングの項目を具体的に考え、それを系統立てておくといいでしょう。そして何らかの変化があった際は、すぐに一つ目の支援の形に切り替えていきます(ところで、変化には「悪化」だけではなくて「改善」もあるんですよ。ケアマネジャーとすれば、こうした形でご縁が切れたら最高ですね!)。
三つ目の支援の形は、寄り添うだけといえるかもしれないものです。介護保険のサービス利用をしていないとか、まだ退院できる状態にないとか、介護保険の利用を拒否しているなどの場合です。こうした方々は、契約が切れていたり契約前ということが多いので、ゴールというよりも、まだスタートを切っていない、と表現したほうが適当かもしれませんね。
こうしたケースでは、相手にケアマネジャーの存在を忘れられないようにするのがゴールといえるかもしれません。いざというときに慌てないように、自分ができることや、今後起こりそうなことを考えておきましょう。
ケアマネジャーの支援は、利用者の生活に沿って行われていくものですから、最終的な支援のゴールは、その方との別れになるのかもしれません。しかし、仕事としての支援であれば、一つひとつにゴール(短期目標)を設定していくことは可能です。
私たち自身の成長に伴い、見えてくる世界は広がり、支援の質も向上します。ですから、一つ目の支援と二つ目の支援を繰り返すごとに、より具体的で明確なゴールを見つけることができるようになると信じています。
どうですか不安は軽くなりましたか。えっ、大きくなってしまったって? またここへ遊びに来てください。きっと元気になれますから。