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ヒトを動かし、組織を変える
明日から使える職場マネジメント

Vol.1 マネジメントってどんなもの?

マネジメントとは

 マネジメントとは、組織やプロジェクトを効率的に運営していく管理プロセスのことです。その目的は、限られた人材や資源を最大限に活用し、成果を上げることにあります。マネジメントには、組織内でのコミュニケーションや調整が欠かせません。これにより、チームメンバーが一丸となって目標に向かうことを可能にするのです。

マネジメントのイメージ

 マネジメントの歴史は、産業革命時代に遡ります。工場での大量生産が進み、大規模な労働力を効率的に管理する必要が生じた結果、マネジメントという概念が発展していきました。特にF・テイラーの科学的管理法は、マネジメントの初期の理論として有名です。彼は、作業を標準化し、作業者の効率を高めるための管理技術を提唱しました。その後、H・ファヨールによる管理の基本原則が確立され、計画、組織、指揮、調整、管理という5つの基本機能にマネジメントは整理されました。
 現代では、より柔軟で創造的なマネジメントスタイルが重視されており、個々のメンバーの能力やチームのダイナミズムを活かすための工夫がポイントになります。

これからの時代に求められるリーダーシップ

 リーダーシップとは、組織やグループを率い、目的達成に向けてメンバーを導く能力やプロセスを指します。優れたリーダーシップは、単なる指示出しや管理だけでなく、チーム全体にビジョンを示し、モチベーションを高めます。そのためリーダーには、各メンバーが自らの役割を理解し、主体的に行動できる環境を作ることが求められます。

 これからの時代、リーダーにとっては従来の権威的なアプローチよりも、共感力を重視しつつチームをまとめ上げていく力が重要です。立場に頼って指示命令を行うのではなく、メンバー一人ひとりの意見や感情に配慮し、共通の目標に向かって協力する姿勢こそが大切なのです。また、エンパワメント、つまりメンバーに権限を委譲し、意思決定や問題解決に参加させることも、メンバーのモチベーションを高めるうえで重要です。リーダー自身が「答えを持つ人」という役割から「メンバーの力を引き出す人」にシフトすることで、組織全体のパフォーマンス向上が期待されます。

リーダーに期待される役割

 現代の介護業界は、変化が激しく、短期間で複雑な課題解決を求められる場面が増えています。つねに物事に迅速に対応できる適応力を発揮し、チームメンバーの相互作用を促すような存在であることが求められます。
 このようなリーダーシップの発揮方法について、次回は詳しく紹介します。お楽しみに。

 次回は11月8日(金)頃に公開予定

著者情報

大村美樹子(おおむら・みきこ)
株式会社アイビー・リレーションズ代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント、公認心理師、産業カウンセラー 大妻女子大学非常勤講師、修士(実践人間科学;早稲田大学)、早稲田大学人間 総合研究センター招聘研究員

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