動画でわかる!
TEACCHプログラムに基づく
「自立課題」の作り方と実践のポイント
第1回
ぶどう狩りをしよう! (シューボックス課題)
2024年12月18日
「自立課題」は、TEACCHプログラムの実践手法の一つで、特別支援学校や福祉施設において自閉症や知的障害のある方々の日課・プログラムの軸となるものです。本連載では、身近で手軽な素材を使った自立課題を紹介します。
【執筆】
林大輔
社会福祉自法人大府福祉会 たくと大府 施設長
社会福祉士、公認心理師
TEACCHプログラム研究会愛知県支部代表
自閉症・行動障害をもつ方々を支援する現場の最前線で日々実践に携わる。これまでに製作した自立課題の数は400点以上。
目的
〇細かな指先の運動能力を向上させます
〇ぶどう狩りが未経験でも練習できます
ここに注目
〇網かごを逆さに使うことで、くだもの棚を表現しています
〇ぶどうを不規則に吊り下げることで、自然な状態を表現します
やり方
小さなぶどう園にぶどうがなっています。指先でつまんで収穫し、収穫したぶどうはカゴに入れましょう。収穫する楽しさを経験します。
ゴール
ぶどう園になっているぶどうをすべて収穫し、カゴに入れたらゴールです。
視覚的構造化を盛り込む作り方
視覚的指示
カゴの中に収穫した見本を入れることで何をするかわかります。
視覚的明瞭化
全体が白色が基調になっており、紫のぶどうが目立ちやすいです。
視覚的組織化
網かごの隙間は等間隔で、ぶどうはちょうどよく収まるサイズです。
作り方のポイントやヒント
網かごに、アクセサリー用ピンチをとじ紐とともに巻き付けています。麻紐を使っても自然な雰囲気を出せます。
次回予告
次回は、「心電図ってなあに?」を紹介します。
もっと自立課題を知りたい方は
中央法規出版からは以下の書籍を刊行しています。