今月のおはよう21
介護専門職の総合情報誌『おはよう21』最新号の内容をご紹介します。
現場が本当に変わる ICT・テクノロジー導入 成功の法則
『おはよう21』2022年10月号から、特集(現場が本当に変わる ICT・テクノロジー導入 成功の法則)の内容を一部ご紹介いたします。
ICT(Information and Communication Technology)とは、通信技術を用いたコミュニケーションのこと。
テクノロジー(科学技術)とともに、これらの上手な活用は、ケアの質を大きく向上させる可能性を秘めています。
本特集は、最新のシステムや機器を紹介する内容ではありません。その前に押さえておくべき、導入を成功させる法則とは?
ICT・テクノロジー導入の目的と成功の法則
何のためにICT・テクノロジーを導入するのか。
それが明確でないと、おおむね失敗に終わります。
成功に導くための法則を 「業務効率化・負担軽減」「利用者の安心・安全」「ケアの質向上」 の3つの目的別にみていきます。
ICT・テクノロジーの導入プロセスと重要ポイント
まず、ICT・テクノロジーの導入を成功させるためのプロセスを図1に示します。
詳細は後ほど説明しますが、その前に、すべてのプロセスに共通する重要なポイントを3つ挙げます。
重要ポイント❶
トップから現場職員のすべてが納得して取り組む
ICT・テクノロジーの導入にはコストがかかります。トップの意思決定なしには導入できません。一方、使うのは現場です。現場が「何のために使うのか」について納得していないと、活用できません。
したがって、導入のプロセスから、トップ、管理者、スタッフのすべてがICT・テクノロジーの必要性や導入後の活用イメージを具体的に共有しておくことが重要です。
重要ポイント❷
問題と課題の把握から始める
これまでも述べましたが、ICT・テクノロジーの導入決定が先にあるのではありません。
現場が直面している業務上の問題・課題の把握が最初にあり、課題解決の一つの方法として、ICT・テクノロジーを活用するということです。
「何かよさそうだ」「きっと役に立つだろう」「時代の流れだから」「メーカーに勧められたから」「補助金が出るから」などのぼんやりとした導入動機では、有用な活用に結びつかないことが少なくありません。
重要ポイント❸
ICT・テクノロジーで解決できることには限りがある
ICT・テクノロジーを導入すれば、業務上の問題・課題が一挙に解決するというわけではありません。解決するのはその一部であり、成果を上げるには、ほかの手段によるか、またはICT・テクノロジーとほかの手段を組み合わせることがよい場合もあります。
また、導入後も、ICT事業者などと密に対話を重ねながら、「使えるICT・テクノロジー」に磨いていく努力が必要です。
- 執筆 1~3 竹下康平 株式会社ビーブリッド代表取締役
協力:佐賀由彦(ライター)
4- ① 尾形奈々美 複合福祉施設サポートセンター門司 施設長
中村順子 同元施設長、北九州市ロボットマスター上級
② 真鍋哲子 特別養護老人ホーム聖ヨゼフの園 医務室 主任看護師
③ 井口健一郎 特別養護老人ホーム潤生園 施設長
④ 鈴木勝博 株式会社わかばケアセンター 最高執行責任者(COO)
以上は、『おはよう21』2022年10月号の特集の内容です。このほかにも本誌では、下記のトピックを取り上げ解説しております。ぜひお手に取ってご覧ください。
特集
現場が本当に変わる ICT・テクノロジー導入 成功の法則
- 1 導入が進まない理由 それでも活用すべき理由
- 2 ICT・テクノロジーを知るための10のキーワード
- 3 ICT・テクノロジー導入の目的と成功の法則
- 4 ICT・テクノロジー活用で現場のケアを向上させる
- 『おはよう21 2022年10月号』
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