今月のおはよう21
介護専門職の総合情報誌『おはよう21』最新号の内容をご紹介します。
施設長から現場職員まで 知っておきたい施設運営を支える“お金の流れ”
『おはよう21』2022年8月号から、特集(施設長から現場職員まで 知っておきたい施設運営を支える“お金の流れ”)の内容を一部ご紹介いたします。
介護保険制度のもとで運営される介護施設には、どのようなお金が入り、出ていくのでしょうか。
施設運営にかかわるお金の状況は、施設長・管理者だけでなく、現場職員も把握することが大切です。
「入るお金」「出ていくお金」を正しく知り、運営に対する意識を高めましょう。
お金の流れ、理解できていますか?
自分たちの給与にも影響を与える「 お金の流れ」。
国民が負担する保険料や利用者の自己負担などが財源となる点で、「知らない、関係ない」 では済まされないことも。
施設運営に関するあなたの「お金の理解度」 をチェックしてみましょう
「お金の理解度」 をチェックしよう
介護施設において、「入るお金」と「出ていくお金」のイメージをもっているでしょうか。皆さんの施設ではどんなふうにお金が流れているのかを考えてみましょう。
まずは、チェックリストを確認してみてください。
「入るお金」 の注意点
介護保険のサービスを提供している施設等に入ってくるお金というと、真っ先に思い浮かぶのが介護報酬です。
基本報酬はサービスごとに設定されています。ただし、施設ごとの利用者数やその要介護度によっても算定額は異なります。また、仮に利用者が入院などで現場を離れれば、その分の収入が減ることにも注意が必要です。
基本報酬以外に各種加算もありますが、当然ながら施設として算定していなければ、収入にはなりません。逆に、一定の運営基準などを満たしていないと、基本報酬が差し引かれる減算というしくみもあります。
もう1つ頭に入れておきたいのは、介護報酬以外にも「入るお金」があることです。代表的なのが、すべて公費(介護保険料が含まれていない税金を財源とした費用)で支給されるさまざまな補助金です。コロナ禍で、こうした補助金は一気に増えました。
また、介護保険からの給付でまかなえない実費、および居住費・食費の一部などは、すべて利用者からの自己負担があてられます。同じ「入るお金」でも、一つひとつ異なる内訳を理解しておくことが必要です。
「出ていくお金」 の注意点
介護現場で「出ていくお金」といえば、定期的なもので大きいのは人件費、つまり自分たちの給与等です。
給与「等」というのは、そこには税金や社会保険料(健康保険料や年金保険料)なども含まれることを意味します。社会保険や年金については、従事者と施設側が折半しています。
また、従事者が手にする給与の内訳には、各種手当や一時金など、さまざまなものが含まれます。これらの合計は、経験年数や役職、保有資格、人事評価などによっても変わります。
さらに、日々のサービス提供で費やされる物品(おむつ代や衛生面で必要となる材料費など)にかかるお金のほか、水道光熱費なども欠かせません。水道代や電気代などの費用(コスト)がかかりすぎれば、人件費にしわ寄せが及ぶこともあります。
金額が大きくなる可能性のあるものとして、設備の破損による修理費、環境改善を図るための改修費用なども無視できません。物品を粗雑に扱って壊すことが多くなれば、施設経営にもダメージが広がります。
こうした点をまず頭に入れておきましょう。
- 執筆
田中 元 介護福祉ジャーナリスト
以上は、『おはよう21』2022年8月号の特集の内容です。このほかにも本誌では、下記のトピックを取り上げ解説しております。ぜひお手に取ってご覧ください。
特集
施設長から現場職員まで 知っておきたい施設運営を支える“お金の流れ”
施設における 「入るお金」 と 「出ていくお金」
- 1 お金の流れ、 理解できていますか?
- 2 「入るお金」 を正しく理解しよう
- 3 「出ていくお金」 を正しく理解しよう
- 4 現場発 業務効率化と支出削減で働きやすい職場をつくる
- 5 これからの施設運営には現場の 「お金への関心」 が不可欠
- 『おはよう21 2022年8月号』
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