再録・誌上ケース検討会
このコーナーは、月刊誌「ケアマネジャー」(中央法規出版)の創刊号(1999年7月発刊)から第132号(2011年3月号)まで連載された「誌上ケース検討会」の記事を再録するものです。
同記事は、3人のスーパーバイザー(奥川幸子氏、野中猛氏、高橋学氏)が全国各地で行った公開事例検討会の内容を掲載したもので、対人援助職としてのさまざまな学びを得られる連載として好評を博しました。
記事の掲載から年月は経っていますが、今日の視点で読んでも現場実践者の参考になるところは多いと考え、公開することと致しました。
第3回 休職中の精神障害者への支援を考える
(2004年10月号(2004年9月刊行)掲載)
スーパーバイザー
野中 猛
(プロフィールは下記)
事例提出者
Cさん(地域生活支援センター・ソーシャルワーカー)
事例提出理由
本人の思いに沿った支援をしていきたいと考えているが、さまざまな要因によりそれができない状況にある。また、なかなか本人の希望も見えにくく、今後どのように本人とかかわっていったらよいか、支援側も行き詰まっている状態である。今後の支援の方向性を見いだしていきたい。
クライアント
Bさん:男性・44歳
疾患名:統合失調症(?)
家族構成:父(81歳)、母(73歳)との3人暮らし。同じ町内に4つ年上の兄(既婚)がいる。
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プロフィール
野中 猛(のなか たけし)
1951年生まれ。弘前大学医学部卒業。藤代健生病院、代々木病院、みさと協立病院、埼玉県立精神保健総合センターを経て、日本福祉大学社会福祉学部教授。専攻は臨床精神医学、精神障害リハビリテーション、地域精神保健、精神分析学など。主な著書に『心の病 回復への道』(岩波新書)、『図説ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『多職種連携の技術(アート)』(以上、中央法規出版)、『ソーシャルワーカーのための医学』(有斐閣)などがある。 2013年7月逝去。