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再録・誌上ケース検討会

このコーナーは、月刊誌「ケアマネジャー」(中央法規出版)の創刊号(1999年7月発刊)から第132号(2011年3月号)まで連載された「誌上ケース検討会」の記事を再録するものです。
同記事は、3人のスーパーバイザー(奥川幸子氏、野中猛氏、高橋学氏)が全国各地で行った公開事例検討会の内容を掲載したもので、対人援助職としてのさまざまな学びを得られる連載として好評を博しました。
記事の掲載から年月は経っていますが、今日の視点で読んでも現場実践者の参考になるところは多いと考え、公開することと致しました。


第17回 長男の暴力を訴える父親を支援する
―在宅生活を望む父親と同居を拒む長男夫婦の家族関係を調整する
(創刊号(1999年7月刊行)掲載)

スーパーバイザー

奥川 幸子
(プロフィールは下記)

事例提出者

Mさん(ソーシャルワーカー・在宅介護支援センター)

事例の概要

クライエントに関する基礎情報

  • ・Y・Tさん 男性 66歳
  • ・同居家族:長男(32歳)、長男の妻(26歳)、孫(0歳)、妻とは長男が6歳の時に離婚。
  • ・生活歴:35年間タクシーの運転手を勤める。平成7年に家を新築し、現住所に転居(それまでは市内の別住所に約20年居住)。
  • ・病歴:平成2年12月、脳梗塞で倒れる。左半身まひとなる。その後、入退院を繰り返す。最後の入院は平成6年12月。平成8年10月、膀胱炎との診断。
  • ・身体状況:左半身まひ。リハビリにより何とか伝い歩きができる程度。入れ歯の具合が悪く、言語不明瞭。
  • ・介護者:長男。入浴介助・排泄介助・洗濯・居室の清掃等

プロフィール

奥川 幸子(おくがわ さちこ)

対人援助職トレーナー。1972年東京学芸大学聾教育科卒業。東京都養育院附属病院(現・東京都健康長寿医療センター)で24年間、医療ソーシャルワーカーとして勤務。また、金沢大学医療技術短期大学部、立教大学、日本社会事業大学専門職大学院などで教鞭もとる。1997年より、さまざまな対人援助職に対するスーパーヴィジョン(個人とグループ対象)と研修会の講師(講義と演習)を中心に活動した。主な著書(および共編著)に『未知との遭遇~癒しとしての面接』(三輪書店)、『ビデオ・面接への招待』『スーパービジョンへの招待』『身体知と言語』(以上、中央法規出版)などがある。 2018年9月逝去。