介護リーダーの仕事と役割
介護リーダーの役割とは?今すぐやるべき2つのこと
介護リーダーやユニットリーダーの仕事・役割は、「現場でスタッフをまとめる」こと。
ただ、近年は多様な人材が多様な働き方をしていることもあり、スタッフのまとめ方に困っているリーダーが多いようです。
この記事では、スタッフをまとめるために「今すぐやるべきこと」を2つにしぼって解説します。
介護リーダーの役割とは?
介護リーダーの役割は、
「利用者によいケアやサービスを提供できるチームをつくること」
「スタッフを育成して働きがいを高め、定着させること」
です。
より具体的には、次の4つが挙げられます。
①利用者への質の高いケアの提供
利用者一人ひとりの状態やニーズを把握し、チームで最適なケアを提供できるようにします。
②チームワークの向上
チーム全体で目標を共有し、スタッフ間のコミュニケーションを円滑にして協力して業務に取り組めるようにします。
③スタッフの育成
スタッフのスキルアップやキャリアアップを支援し、成長をうながします。
④職場環境の改善
スタッフが働きやすいと思えるような、風通しのよい職場環境づくりに取り組みます。
これらの役割を果たすためには、マネジメント能力をはじめ、コーチング能力、問題解決能力など、さまざまな能力が必要となります。
これらの能力は、なかなか現場で身につけられるものではありません。
マネジメントについての本を読んだり、研修に参加したりして学んでいく必要があります。
忙しいなかで大変かもしれませんが、その努力は、人間関係のトラブルや業務負担の偏りを未然に防ぐことに確実につながります。
介護リーダーが今すぐやるべき2つのこと
ここでは、介護リーダーの第一歩目として今すぐやるべき2つのことをお伝えします。
❶チームのビジョンをつくり、共有する
リーダーとして最初にすべきことは、「チームのビジョンをつくり、共有する」ことです。
何を考えているかよくわからない人に、スタッフはついてきません。
「どんなチームにしたいか」「どんなユニットにしたいか」といった理想を、具体的な言葉で表現し、しっかりとスタッフに伝えましょう。
明確なビジョンを共有できていれば、
- ・メンバー一人ひとりが自分の役割や責任を自覚し、主体的に行動できるようになる
- ・チームの一体感が高まり、連携がスムーズになることで、質の高いケアやサービスの提供につながる
- ・日々の業務で迷ったり悩んだりしたときに、進むべき方向を見失わずに行動できる
といったメリットが期待できます。
ビジョンは、単なる目標とは異なり、感情に訴えかける力強いメッセージとなります。
スタッフに熱い思いをもって仕事をしてもらえるように、自分の言葉でしっかりと表現し、伝えることが大切です。
❷チームの強み・弱みを分析する
ビジョンは、日々の業務のなかで実践されなければ意味がありません。
その実践に向けて、より効果的な行動計画を立てるために役立つのが、「チームの強み・弱み分析」です。
チームの強み・弱みを分析するメリットとしては、
- ・課題や問題点が明確になり、ビジョンを達成するためにどのような行動計画を立てればよいかわかる
- ・強みと弱みを分析する過程を通してチーム全体で目標を共有することができ、チームとしての結束力が高まる
などが挙げられます。
つまり、強みと弱みの分析は、チームをよりよい方向へ導くための羅針盤となるのです。
介護リーダーとして、積極的にチームの強みと弱みを分析し、その結果をチーム全体で共有することが重要です。
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スタッフに「このリーダーについていこう」と思ってもらえるように、まずはこれら2つを実践してみてください。
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