相談援助職 必見! 社会保障制度 活用のポイント
第14回 保険料を納められない場合、どうすればいい?②
無保険でも無料または低額で受診できる病院も
体調がすぐれないにもかかわらず、お金がないことを理由に、医療を控えてしまうと、重大な事態を招くこともあります。そこで、緊急避難的に無料または低額で診療を行う「無料低額診療」が一部の病院で実施されています。
医療機関による審査で認められれば一定期間、医療費の減免を受けられますが、院外の調剤薬局で処方を受ける場合の医薬品費は減免の対象外です。
ただし、無料低額診療事業を実施している医療機関は、2019年度で全国723か所(全医療機関の0.4%)とごく一部です。その点には留意が必要です。
●無料低額診療
経済的な余裕がない場合は、減免を受けられることも
収入がないなど、保険料を納める経済的余裕がない場合は、要件を満たせば、減免措置を受けられる場合があります。
まずは市町村の国保担当課に現在の状態を率直に打ち明けて相談してみましょう。納付の仕方など、柔軟な対応がなされることもあります。まずは1人で抱え込まずに、相談してみることが大切です。
無料低額診療のしくみは?
無料低額診療の対象等は次のとおりです。
●対象
低所得者、要保護者、ホームレス、DV被害者等
●減免基準
医療機関ごとに個別に定められています。
【例】
1か月の収入と生活保護基準を照らして、「○%以下であれば半額免除の適用」
●手続きの流れ
①医療機関のソーシャルワーカーに相談
↓
②申請書と必要書類の提出
↓
③審査
さらに学びたい方はコチラ。
ケアマネ・相談援助職必携
現場で役立つ!社会保障制度活用ガイド 2022年版
「ケアマネジャー」編集部=編/福島敏之=著
2022年4月発行予定
【今年からオールカラー化!】
ケアマネや相談援助職に必要な社会保障制度について、概要やサービス利用の流れ、活用事例をイラストや図表でわかりやすく解説した。生活保護、障害者福祉、医療保険、権利擁護、年金に加え、新たに児童福祉分野を収載。オールカラーでさらに見やすくなった2022年版。
- 詳細・立ち読みはコチラ!
こちらの書籍では、本ページで紹介しきれなかった支援の内容や、具体的な手続き・支援の流れなど、より詳細な情報を学ぶことができます。ぜひ併せてご活用ください。
※画像をクリックすると拡大画像がご覧いただけます。
ケアマネ・相談援助職必携
これだけは押さえておきたい! 社会保障制度の用語事典
「ケアマネジャー」編集部=編/福島敏之=著
【待望の用語辞典、新発売!】
相談援助職に欠かせない社会保障制度の知識。その前提となる専門用語を、生活保護・障害者福祉・医療保険・権利擁護・年金の分野ごとに、実務の流れや制度の枠組みに沿って分類、解説した。イラストや図も豊富で難解語句も理解しやすい。援助職として手元に置きたい一冊。
- 詳細・立ち読みはコチラ!