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福祉の現場で思いカタチ
~私が起業した理由わけ・トライした理由わけ

志をもってチャレンジを続ける方々を、毎月全4回にわたって紹介します!

【毎週木曜日更新】

第52回①
介護タクシー ケアサポートドライブ代表 寺田貴裕さん
介護タクシーという存在を知って
自分も高齢社会の世界で貢献できると直感

介護タクシー ケアサポートドライブ代表
寺田貴裕さん
東京生まれ。会社員時代に、知り合いから介護タクシーの仕事の魅力を聞き、興味を持つ。その後、一念発起し、準備期間を経て、2022年に、介護タクシー ケアサポートドライブを起業。

 取材・文 石川未紀

―2022年、介護タクシーの会社を起業されたそうですね。介護の世界には、もともと興味を持っておられたのでしょうか?

 実は、学生時代も社会人になってからも介護とは無縁の世界で生きてきました。
 福祉に対する関心も意識も、それほど高くはなかったんです。

―何かきっかけはあったのでしょうか?

 知り合いに「介護タクシーという仕事が世の中にある」と教えてくれた方がいて、その方とお話しする機会があったんですね。
 冒頭、それほど意識は高くなかったと申しましたが、それでも以前から超高齢社会にあっては、介護は必要不可欠になるから、仕事としても重要になってくる、ということは漠然とは感じていました。社会的にも人の役に立つ仕事ですし、注目はしていましたが、実際に介護の仕事となると、自分には少し敷居が高いと感じていました。
 介護タクシーの話を聞いたときは、そもそもそのような仕事があるということも知らなかったので、それだけでも新鮮だったのですが、これなら自分にもできるのではないかと感じたのです。そこで実際に介護タクシーを営んでいる方に起業に至るまでの話も聞き、自分にもやれるのではないかという思いが芽生えはじめました。それに今後この仕事はまだまだ需要が伸び世の中にもっと必要になる、と直感しました。
 高齢の方は、だんだんと体がしんどくなってきても、病院の通院だけではなく、外出したい、旅行がしたいという思いを持っておられる方もたくさんいらっしゃると思います。そういう方の役に立つことができ、かつビジネスとしても成り立つ。次第に介護タクシーの仕事がしたいと思うようになっていきました。
 車いすに乗ったまま、ストレッチャーに乗ったまま移動できるタクシーがあるということ自体、世間の認知度が乏しい様に思えます。
 介護・福祉関係者や、介護が必要な方がいる家族の方くらいしか、具体的にどのように利用したらいいかわかりませんよね。突然、事故や病気などで、車いす生活が余儀なくされても、介護タクシーを自らさがすということが難しい現状があります。実際に、必要なのに、こうした情報が届いていない方もたくさんいらっしゃる。需要に供給が追い付いていない現状もかなりあると思い、 介護タクシーという仕事の認知度を私なりにあげていきたいという思いもありました。
 これまで勤めていた会社は、福利厚生もしっかりとしていましたし、安定した収入が得られていたわけですから、当然、家族はなぜ? という思いもあったと思います。でも、介護タクシーなら、人の役に立ちながら、自分の生活も成り立たせることができるのではないかと思いました。
 それで、介護タクシーを起業すべく、準備を始めたんです。

―具体的にはどんな準備が必要なのでしょうか?

 まず、必要なのは、普通自動車第二種免許、運行管理者、指導主任、整備管理者、介護職員初任者(ホームヘルパー2級)以上の研修修了、それと体が不自由な方を安全に乗せることができる介護車両です。
 準備期間に私自身はだいたい半年くらいかかりました。今は、ほとんどのことをネットで調べられる時代ですが、具体的なノウハウ、不慣れな手続きにかかる時間を考えたら、全てを熟知しているグループに入ったほうがメリットが大きいと思い、介護タクシーグループ アイラスに加盟させて頂きました。

―ありがとうございます。次回は、介護タクシーグループのお話も伺っていきます。

介護タクシーで起業したい

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「このコーナーに出てみたい(自薦)、出してみたい(他薦)」と思われる方がいらっしゃいましたら、terada@chuohoki.co.jp までご連絡ください。折り返し連絡させていただきます。

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100歳時代の新しい介護哲学

「ファンタスティック・プロデューサー」で、ノンフィクション作家の久田恵が立ち上げた企画・編集グループが、全国で取材を進めていきます

本サイト : 介護職に就いた私の理由(わけ)が一冊の本になりました。

花げし舎編著「人生100年時代の新しい介護哲学:介護を仕事にした100人の理由」現代書館